~この記事でわかること~
- 一級建築士は合格率10%の難関資格
- 年収アップなど一級建築士取得のメリットも大きい
- 自分に合った勉強方法を見つけよう
- 法規を制するものは試験を制する
みなさん、こんにちは!
建築に携わる人たちにとって、憧れの資格が「一級建築士」。
せっかく建築を学んだのであればいつかは取得したい資格ですよね。
しかし、国家資格であり、合格率も10%前後と難関な資格の一つと言っても過言ではありません。
そこで今回は一級建築士についてと資格を取得した時のメリット、勉強方法などを紹介していきたいと思います。
最後に筆者の体験談も紹介していくので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
目次
一級建築士とは?
建築士とはある一定以上の規模の建物を設計したり施工管理する場合に必要な資格になります。
建築士には大きく分けて「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」の3種類があります。
それぞれの違いは設計できる建築物の規模にあります。
その中でも一級建築士について説明していきます。
・一級建築士とは
一級建築士には設計する建物に制限がありません。つまりは戸建て住宅、大規模建築物や都市開発等どんな規模の建築物でも自由に設計する事ができるのです。
その分、幅広い知識や専門的な技術が必要となります。
建築に携わる多くの人が目指す資格です。
また、一級建築士の受験資格は
・大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を納めて卒業した者
・二級建築士
・建築設備士
・その他国土交通大臣が特に認める者(外国大学を卒業した者等)
令和2年に建築士法が改定となり、従来必要だった実務経験は受験時の要件ではなくなり、免許登録時の要件となりました。
受験内容・スケジュールは?
一級建築士には学科と製図があります。まず最初に学科試験を受け、合格したら設計製図試験を受けることができます。
学科は「計画」「環境」「法規」「構造」「施工」の4科目があり、配点は計画20点、環境20点、法規30点、構造30点、施工25点と科目ごとに配点が違います。
合格するためにはそれぞれの科目ごとの合格ラインと総合点の合格ラインをクリアしなければなりません。
引用:建築技術教育普及センター
また、こちらが受験スケジュールです。
引用:建築技術教育普及センター
詳しくは下記の建築技術教育普及センターのHPをご確認ください。
建築技術教育普及センターHP
合格率はどれ位なのでしょう?
全体で10%となっており、かなり難しい資格だということが伝わります。
合格するための勉強時間は約1000時間と言われており、1日2.5時間勉強したとしても400日かかります。
いかに勉強時間を確保するかが重要となってきます。
年収アップも夢じゃない!?一級建築士取得のメリットとは?
では、一級建築士資格のメリットとは何なのでしょう。
ここでは代表的なものを3つご紹介します。
1.年収アップに繋がる
一級建築士の年収は700万前後と言われており、日本人の平均年収よりも上回っています。
企業によっては昇級・昇格に繋がったり、基本給に資格手当が上乗せされたりします。
2.キャリアプランの幅が広がる
一級建築士を持っていると携わることができる仕事の幅が広がります。
また、独立して開業することも夢ではありません。
3.転職に有利
資格が全てではありませんが、やはり一級建築士資格を持っていると転職の際に優遇される事があります。
独学と資格学校、どっちがいいの?
では、ここからはどうやったら資格を取得することができるのか、勉強方法をご紹介していきます。
勉強方法は大きく分けて「独学」と「資格学校に通う」の大きく分けて2パターンあります。
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
①独学
メリット
・費用がかからない。
資格学校に通うより1/10〜1/100の金額ですみます。資格学校の費用って結構な出費ですよね。
・自由度が高い。
自分のペースで勉強することができます。急に仕事が入ってしまって、学校に行けなくなるということがありません。
デメリット
・サポートしてくれる人がいない。
分からない時に聞ける人がいないため、理解するまでに時間がかかります。
・孤独になる。
一緒に勉強する仲間がいないので心が折れる時があります。
・スケジュール通りに進まないことがある。
自由度が高いが故に、スケジュール通りに進まず試験日までに試験範囲の勉強が終わらないことがあります。
・効率が悪い
試行錯誤しながら進めていくので、ポイントを抑えて説明してくれる資格学校に比べるとどうしても効率が悪くなってしまいます。
②資格学校
メリット
・効率よく勉強することができる。
ベテランの講師陣が試験に合格するための授業を行ってくれるので、効率よく勉強することができます。
・一緒に勉強する仲間がいる。
周りは同じ目標に向かって頑張っている人ばかりですので、モチベーションが維持できます。
・時事問題や新傾向対策ができる。
毎年何問かは新技術や新傾向問題が出題されます。やはり独学で過去問題を解いたりするだけでは情報が不足しがちになってしまいます。
デメリット
・費用がかかる。
大手は100万位かかってしまいますよね。先行投資と考えてもなかなか躊躇する金額です。
企業によっては補助があったり、一般教育訓練給付制度が適用できる人もいるので是非活用しましょう。
・通学時間がかかる。
現在ではWeb講座などもありますが、学校が近くにない場合は通学に時間がかかってしまいます。
まずは情報取集を行い、自分に合った勉強方法を見つけましょう。
学科の勉強方法は?
学科は「計画」「環境」「法規」「構造」「施工」の4科目があります。
まずは「法規」から勉強することをオススメします。
なぜなら、高得点が狙え、また30点満点で他の科目よりも点数の配分が高く総合点UPに繋がるからです。
一問あたり3.5分で解かないといけないので、早く正確に問題を解くかにかかっています。
「構造」は理解するのに時間がかかる場合が多いので早めに取り組むことをオススメします。「構造」も30点満点なので総合点UPに繋がります。
暗記だけでは問題文が変わると解けなくなってしまうので、理解することも必要です。
「施工」はとにかく数字の暗記が多いです。
似たような数字が沢山出てくるので、混乱します。なので、ゴロにして覚えると覚えやすいし忘れにくいです。
「環境」は暗記だけではなく計算問題も出題されます。構造に比べると計算問題は少ないので、完璧に解けるようにしましょう。
また用語が似ていてややこしいので、こちらも完全に理解できるようになりましょう。
最後に「計画」は設計に必要な寸法や身近な内容が出てくるので比較的覚えやすいのですが、難関なのは実例です。実例を見るのは好きだけど暗記はちょっと・・・。という人もいるのではないでしょうか。
ここで試験対策にオススメのサイトを紹介します。
1.一級建築士・二級建築士に合格!建築センター公認の建築士試験過去問題無料解説サイト
こちらは過去13年分の過去問が解説付きで載っているサイトです。分野毎にも別れているので苦手分野を集中的に勉強することもできます。
2.一級建築士WEB問題集2022
こちらは一問ごとに○×形式になっている問題集です。空き時間に勉強するときにぴったりのサイトです。
3.TAC建築士講師室ブログ
TACの講師である井澤先生が問題について解説しているサイトです。
暗記用もゴロも載っていたりするので参考になります。
筆者のようにはなるな!筆者の勉強方法を大公開
最後に筆者の勉強方法について紹介します。
筆者は悲しいことに今年の一級建築士試験の学科で落ちました。
各科目の最低点はクリアしていたのですが、総合得点が合格点に届きませんでした。
そこで落ちた理由をみなさんに紹介していきます。
是非みなさんは筆者みたいにならないでください!
なぜ一級建築士を取ろうと思ったのか?
二級建築士は持っていたのですが、仕事の幅を広げるためにやはり一級建築士資格は必要だと感じました。
具体的には働きたい企業の求人募集要件で一級建築士が必須だったり、個人事業主として働く場合を考えた時に持っていた方が信頼度が上がるからです。
勉強方法は?
ほぼ独学です。大手資格学校のテキストをメルカリで購入し、法令集はTACのものを使用しました。
また、隙間時間用にSTUDYingというオンライン講座を活用していました。
STUDYing HP
勉強時間は?
2月から勉強し始め900時間勉強し、問題集は最低でも3回は解きました。結構勉強したと思っていたのですが、現実はそんなに甘くなかったです。
落ちた原因は?
・勉強時間が足りなかった。
個人差はあると思いますが、やはり合格するために必要な勉強時間は最低1000時間だなと痛感しました。
特に独学の場合は効率があまりよくないので、1000時間は必要だと感じます。
・法規の時間が足りなかった。
試験の合否は法規を制するかどうかにかかってきます。法規は配点が30点と総合点に占める割合が高く、コツさえ掴めば高得点も狙えます。
筆者は上記に記載した「法規を重点的に勉強する」という方法も完全に無視し、法規を疎かにしていました。
結果、時間内に全問解くことができませんでした。
・真剣に取り組んでいなかった。
「落ちたらまた来年受ければいいや」という気持ちで勉強しており、二級建築士に合格した時の真剣さはありませんでした。
先輩から「本気で合格したいと思って勉強しないと落ちる。」と言われていたのですが、本当にその通りです。
・理解した気になっていた。
問題集を3回もやれば正解の枝を暗記してしまい、それ以外の問題の内容をきちんと理解していませんでした。
また、間違えた問題をそのままにしてしまっていたり、数字はうろ覚えだったりと隅々まで勉強していませんでした。
と、これが筆者が試験に落ちた原因です。
完全に試験をなめていました。
みなさんは筆者のようにはならないでくださいね!
最後に
筆者は来年も受験する予定です。今年も独学で頑張ります!
もちろん資格が全てではありませんが一級建築士を持っているに越したことはありません。
長期に渡っての勉強なので辛いかもしれませんが、乗り越えればみなさんの将来の目標に近づけると思います。
来年受験予定のみなさん、一緒に頑張りましょう!
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