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2022.11.11

建築建材コルクを徹底解説!施工事例もご紹介!

建築建材コルクを徹底解説!施工事例もご紹介!
  • コルクは地球に優しい自然素材
  • 内装材としてもメリットが沢山!
  • 特に小さい子供やワンちゃんを飼っているおうちにオススメ
  • コルクでできた内装材を使ってみよう

みなさん、こんにちは!

みなさんは「コルク」と聞いてどのようなものを思い浮かべますか?ワインやウイスキーのコルク栓やコルクボードを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実はこの「コルク」、とても優れた建材なのです。おうちの中ではコルクマットやコルクタイルとして使用されることが多く、小さな子供やワンちゃんがいるおうちにはメリットが多い商品です。
また、実は地球にもとっても優しい素材なのです。

ではどのような所が優れているのでしょうか。今回は隠れた優秀建材「コルク」について徹底解説していきます。最後に実際の商品の紹介もあるので読んでいただけると嬉しいです!

 

コルクについて学ぼう!

コルクとは?

コルクは一体何からできているのか、みなさん知っていますか?
コルクはコルクガシというブナ科コナラ属の常緑高木からできています。
原産地はスペインを中心とする地中海地域で、コルクの主な生産地はポルトガルです。なんと全世界の生産量の約半分を占めているのです。ポルトガルの気候がコルクガシの成育に理想の環境であるため、ポルトガルのコルクは最高品質と言われています。

コルクガシはコルクを作るためだけでなく、防砂林としても利用されています。
また、コルクは南欧の砂漠化の防止や地球温暖化の防止にも役立っており、ポルトガルのコルクの森だけで年480万トン、地中海全域では1,400万トンの二酸化炭素を吸収すると言われています。

コルクの主な用途はワインやウイスキーの栓だけでなく、玩具や今回紹介する床材、ロケットの断熱材、木管楽器の接合部、バドミントンのシャトルなどに用いられています。
天然ゴムが普及されるまでは欧米では緩衝材としても使用されていました。

次にコルクの製造方法について説明します。

 

コルクの製造方法

工程1
コルクガシの樹皮のみを採取し、乾燥させます。コルクの樹皮は数年毎に成長するので、繰り返し採取することができます。伐採する必要性がないので、環境にも優しいのです。

引用:東亜コルク

工程2
乾燥後、コルク栓として打ち抜き加工し、コルク製造後の残材をコルク粒として粉砕します。


 

引用:東亜コルク

工程3
コルク粒を接着剤と共に圧縮し、ブロックやシート状に加工してコルク商品となります。

コルクは伐採する必要もなく、皮も持て余すことなく使用し、使用済みになってもリサイクルすることができます。また二酸化炭素も吸収してくれるため、地球環境に優しい素材と言われています。

コルクのメリット・デメリットとは?
それでは次にコルクのメリット・デメリットを紹介していきます。

《コルクのメリット5選》

1.弾力がある
コルクには細かな気泡が含まれているため、適度な弾力性と柔らかさがあります。お子様が転んだりしても衝撃を吸収してくれます。

2.耐水性がある
木材でできているのにも関わらず、コルクには耐水性があります。
水を吸い込んでも素早く蒸発させようとする性質を持っています。水に強く、腐りにくく、耐水性がある為、ワインやウイスキーのボトルの栓に使用されているのです。

3.吸音性がある
コルクに含まれている無数の気泡は衝撃だけでなく、音も吸収する効果もあるのです。コルクを床材として使用する事で、足音のような生活音が下の階に伝わりにくくなります。
実際に図書館やホールのような空間でも吸音の為にコルクが使用されていたりします。

4.断熱性がある
コルクは他の木材に比べ保温性が高く、熱伝導率は毛布とほぼ同じです。コルクマットの上を素足で歩いてもひやっとしません。
また、外部からの湿気も効果的に防ぐので、夏も快適です。
冷暖房費の節約にも繋がります。

5.防滑性がある
滑り抵抗値が高い為、滑りにくいことから、コルクマットは小型犬のようなワンちゃんがいるおうちに適しています。
コルクは滑りにくく弾力もあるので、ワンちゃんの足腰に負担をかけにくく、犬用のコルクマットも発売されています。

《コルクのデメリット3選》

1.変色しやすい
コルクは長時間日光に当たると色があせてしまいます。色あせても性能に支障はありませんが、気になる方は窓際でも使用を控える事をオススメします。

2.傷がつきやすい
柔らかい所がメリットの一つですが、その分傷がつきやすく一度傷がついてしまったら交換しなければなりません。

3.デザイン性
特徴的な表面のため、お部屋の雰囲気によっては合わない場合もあります。しかし、最近ではブラック系やホワイト系などのコルクマットも販売されています。

 

コルクでできた建材紹介!

それでは実際にどのようなコルク建材があるのでしょう。
リノベーションの際に活用できる床材と壁材を紹介していきます。

『コルクタイル/サンゲツ』

引用:サンゲツ

4種類の表面の仕上げ材があり、「オイル仕上げ」「アクリルUV仕上げ」「床暖房対応」「セラミック仕上げ」があります。

「オイル仕上げ」はオイルの成分を木材に浸透させる塗装方法で自然な感触が特徴ですが、耐汚染性能や耐摩耗性能はあまり高くありません。
「アクリルUV仕上げ」はアクリル樹脂で表面をコーティングし、耐汚染性能や耐摩耗性能を高めています。ワックス掛けは不要です。
「床暖房対応」は、表面をアクリルUV仕上げにしており床暖房にも対応しています。
「セラミック仕上げ」はセラミックビーズ入りのポリウレタン・アクリル混合樹脂が表面にコーティングされており、高い耐摩耗性能があります。土足使用もOKです。


引用:サンゲツ

詳細はサンゲツ カタログ

『コルクフローリング/東亜コルク』


引用:東亜コルク

その名の通りコルクでできたフローリングです。
種類も豊富で、「特殊樹脂ワックスフローリング」「強化ウレタン仕上コルクフローリング」「コルクウッディシリーズ」などがあります。
「特殊樹脂ワックスフローリング」は表面を特殊樹脂ワックスでコーティングしています。さらっとしてべとつかないので素足文化に向いています。
「強化ウレタン仕上コルクフローリング」は表面にウレタン樹脂を塗布し艶やかな光沢が出ています。強度、耐摩耗性に優れており、お掃除も簡単です。
「コルクウッディシリーズ」は耐水合板の上にコルクシートを貼ったフローリングです。床暖房にも対応しています。

引用:東亜コルク

詳細は東亜コルクHP

『トッパーウォールコルク/東亜コルク』


引用:東亜コルク

こちらは壁に貼ることができるコルクです。天然素材ならではの立体感を演出することができ、アクセントとしても活躍してくれます。壁紙にはない、木材ならではの温かみや優しい手触りが魅力的です。
「ワックス仕上コルクシート」と「無塗装コルクシート」があり、「無塗装コルクシート」の中には「バージンコルク」「ベリーバージン」「甘皮コルクシート」といった個性的なコルクもあります。


 

引用:東亜コルク

詳細は東亜コルクHP

『サンコルクピュア/サンゲツ』


引用:サンゲツ

こちらはサンゲツから発売されている壁に貼ることができるコルクです。ピンの抜き差しを容易にするため、掲示板の下地としても使用できます。

詳細はサンゲツHP

コルクは自然素材のため、ロットによって色柄が若干異なることがあります。また、温度や湿度によって膨張・収縮することがあります。
使用前にはサンプルを取り寄せ、お客様にきちんと説明しましょう。

今回は「コルク」についてご紹介しましたがいかがでしょうか。
コルクはメリット沢山の優れた建材です。弾力性、防音性、防滑性に優れているので、小さい子供やワンちゃんを飼っているおうちにぴったりの建材です。また、音漏れが気になるマンションにも合う素材です。
現在ではフローリング状のコルクや色もブラック系やホワイト系のものもあり、使いやすくなっています。
もちろん部分的に使用することもできるのでお部屋の目的に合わせて活用してみてください。

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