~この記事でわかること~
- 先輩の失敗談で学びを得ましょう!
- 床の段差がつく位置は複数回の説明は必要!
- 説明したことはお互いのために議事録に残しておく
目次
「みんなの失敗談」とは?
多くのことをお客様と一から決めて、多くのプロが関わり作り上げていくリノベーションによる「住まい」。いくら注意を払っていても、どうしてもトラブルは発生することがあります。
工事中は常に後ろに次の作業が控えていますし、お引渡し後トラブルの場合も、既にお客様が住んでいる状態ですので、どの状況においてもトラブルが起きてしまった場合は、とてもタイムセンシティブな問題です。しかし、住まいに関するトラブルは知識と経験がないとどの様に進めていけば良いかわからず、初めの頃は初動対応に遅れが出てしまうことも多いと思います。
- 「どうしよう、、」
- 「何が原因なんだろう、、」
- 「お客様になんて言おう、、」
こんなことを考え始めただけでパニックに陥り対応に時間をかけてしまうと、場合によってはさらなるトラブルを生んでしまうかもしれません。
そこで、編集部が匿名を条件にリノベーションの先輩(以下、匿名Aさん)に、今だから話せるそんな失敗談をインタビューしてまいりました。失敗談はあまり先輩たちにもなかなか聞きづらいものかと思うので、是非この記事を読んで今後のクレーム対応の際の参考にしていただけたらと思います。(もちろん、クレームをいただかないのが一番ですが…!汗)
段差なんて聞いてない?
リノベーション工事も終わり引き渡し前にお客様と現場確認をしていた時のこと。
形になったお住まいを喜んでいるのがこちらにも伝わり、目をキラキラさせながら最終確認をしている中、リビングからベランダに出ようとした時です。
お客様:「ベランダに出るのに段差があるんですか!?段差ができるとか聞いてないんですけど・・・」
Aさん:「え・・・(解体確認の時に話したと思うけど)」
間取り変更に伴いキッチンの位置を変更したことで、排水管の水勾配の関係でキッチンの床を上げる必要があることが解体後判明。
解体確認時に口頭で話し、LDKの床をフラットにし段差を付けないことを優先し、リビング床がベランダ面する窓よりも床が高くなることを決めてお伝えしていたはずだったのですが…
引き渡し直前で大規模なやり直しをしないと段差は解消できない状況でした。
どうやってリカバリー?
これは起こりがちな「言った vs 聞いてない」問題の一つです。説明不足・確認不足が原因だったと、Aさんは振り返ります。
そうは言っても引き返せない状況でどのような対応をしたのでしょうか?対応は以下のように行いました。
→理解はしてくれたが、完全には納得していない様子
2. 経験のある上司に報告・相談し、対応方法を検討
(段差のことは解体確認時の議事録に残していなかった)
3. メールにてお客様へ再度説明(説明不足を謝罪)+何処かには段差が生じ、段差位置を変更する方法と工期(費用)を説明
↓
最終的には、ご理解・ご納得いただき、お引き渡しができました。
ちなみに、最終確認で追加が発生した箇所をいくつか無償対応を行い丸く収めたそうです。
予防策
【記録に残す!】
基本の”き”を忘れずにすることが一番大切と言っても過言ではないです。慣れてきたり忙しい時に忘れがちですが、そんな時こそしっかり議事録や図面・メールで残して下さい。
記録に残すことで「言ったvs聞いてない」問題の多くが解消するはずです。
【段差や高さの確認は最低3回!】
床段差の出来る位置やどれくらい段差が出来るかは、最低3回は説明・確認をしましょう!
①プランの時(可能性として説明しておく)
②解体確認時
③床の下地施工後の現場確認時(なければ、写真などの現場報告として)
これは、床の段差だけでなく、天井高(特に梁下)や固定するカウンターや棚板など変更が出来ない・難しいものも同様です!
〜合わせて読みたい〜
今回の床段差の件だけでなく、お客様から「そんなの聞いてない!言われてない!」と言われトラブルやクレームになることは少なからず発生してしまいます。
そう言われない為にできる策を過去記事でご紹介しているので、まだ読んでいない方は合わせて参考にしてみて下さい!
【みんなの失敗談/番外編】施主からの「そんなの言われてない・・・!」どうやって防ぐ?