
~この記事でわかること~
- 給排水ルートの確認はした?
- ダクトルートの確認も済んだ?
- 弱電の飛び込み位置確認も必ずするべし。
前回記事では、「躯体間の距離を実測するべし!」「断熱材の有無を確認するべし!」などお伝えしましたね。
今回はとてもとても大切な「解体確認」について、怒涛の後半戦になります!!!
前回記事はこちら
目次
1.給排水はどこからきてる?漏水跡は無い?
『給水管・排水管・ガス管の飛び込み位置』は図面にも残しましょう!
特に『排水管』は計画のルートが変わると床レベルが変わる可能性があるので注意が必要です。
①専有部への飛び込み位置
計画・推測通りか確認して下さい。
スラブ下配管の場合はスラブに埋まっている配管位置を確認しましょう。
②配管の劣化
フルリノベで全て新設する場合も、飛び込みから1m程は既存配管を残して繋ぐので配管の劣化や割れなどが無いか見ておきましょう。併せて、飛び込み付近や既存利用の給水・排水管に水漏れや水漏れ跡が無いかも確認して下さい。
③合流排水の有無
生活排水のキッチン・洗面・浴室は単独ではなく合流して1次(飛び込み)に排水されている場合も多いです。
特にスラブ下配管の場合は、排水量が変わると流れが悪くなったり、詰まったりするので排水ルートがより重要になります。
給排水に関する記事はこちら
2.ダクトの経路は大丈夫?
『換気扇のダクト経路』も忘れずに確認しましょう!計画しているダクト経路に想定外の梁など障害となるものは無いか確認して下さい。
梁下にダクトを通す場合は高さにも注意が必要です。また、ダクトの折り曲げ回数が多くなると換気機能が低下するので気をつけましょう。2室・3室換気を計画している時は、換気扇を設置する部屋のレイアウトによってダクトが往き来するので、「梁をまたぐ場合」や「天井現しの場合」は注意しましょう。
3.分電盤の位置は変更なし?
『電気の1次飛び込み位置』を確認→分電盤の位置確認をしましょう!
別記事でも書きましたが、分電盤は既存の位置から大きく動かせない場合が多いです。1次飛び込み位置と1次配線の長さで分電盤の設置位置が決まってくるので、解体時に確認しておきましょう。
計画の位置が難しい場合にはどこになら設置出来るのかも併せて確認し、お客様と協議して変更しましょう。
4.弱電の飛び込み位置はどこ?
『弱電の1次飛び込み位置』は必ず図面に記入して記録しましょう!
マンションの主な弱電には、下記の5種類があります。
- テレビ
- 電話
- インターネット
- インターホン
- 防災防犯設備(オートロックセキュリティ、連動式火災報知器など)
インターホンや火災報知器の種類によって、専有部内で完結する場合は別ですが…
マンション全体で主配線を共有している場合がほとんどです。
それぞれについて、1次飛び込み位置を確認し、図面に記録して置いて下さい。
※また、配線経路やシステムも併せて確認しておくことをオススメします!
現地調査の時に事前調査をしているので、あまり無いかとは思いますが…
事前確認の内容と異なる場合は、工事に際して近隣説明や管理会社とのやりとりが発生する可能性があります。
弱電に関する記事はこちら
5.既存利用箇所は変更なし?
既存利用がある場合は、『既存利用箇所に問題が無いか』確認をしておきましょう!特に下地も含め壁・床・天井を既存利用する際は、新規との取り合いや躯体現しとの取り合い部分が計画通り出来るか確認が必要です。
「既存利用が出来ない」「補修が必要」「新たな注意点が判明」など、お客様に説明しプラン変更や追加工事になる場合もあります。
6.アスベスト建材は無かった?
確認と言うよりは現場から報告があるかと思いますが、『アスベスト:レベル3の建材の有無』を確認を取りましょう!
レベル1のアスベストは解体以前の問題なので、ここでは成形板などのレベル3のアスベストに関してになります。
解体時にアスベスト建材が出てくるのは、ほとんどが建材裏にアスベストマークがあるものです。
アスベストに関する記事はこちら
アスベスト建材が出てきた場合にはレベル3であれば解体・撤去は出来ますが、廃棄処理が他の解体廃材とは異なるため処分費用が別途かかります。この処分費用がいくらなのか?お客様に請求をするのか?など確認が必要になってきます。
解体後は見えていなかった部分が見え、推測で不確かだった部分が解明されます。
その為、解体後の『解体確認』は必ず行いましょう!
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