~この記事でわかること~
- 先輩の体験談で学びを得ましょう!
- 想定できることは事前に対策
- 対策案はパターンや金額も合わせて決めておく
- 期限があれば事前に説明を!
マンションリノベでは、先行解体でもしない限り、現調や竣工図をもとに推測してプランをします。また、既存の状態も十戸十色で、躯体やインフラの状態も様々です。そして、推測外のことや最新の材料・設備と古い1次インフラとの接続で予期せぬことが起こるのもリノベーションです。「誰のせいでもないトラブルや変更対応はどうしようもない!」と、言いたいところですが、工期も短く制約も多いリノベーション工事では、どんな事であれ早急な対応が求められます。
「どうしよう、、」「何をしなきゃいけないの??」
時間が無いと尚更パニックに陥り、初手が遅れてしまい、場合によってはさらなるトラブルを生んでしまうかもしれません。しかし、予期ねぬトラブルや変更も、知識と経験に伴い対応スピードは左右されることが多いです。
そこで、今回は躯体現しの失敗談について、あるリノベの先輩に貴重な体験談を伺いました!
実践での対応方法や、心構えの参考してみて下さい。
目次
躯体現しをやめたい!?
マンションリノベでは仕上げの一つとして躯体をそのまま見せる『躯体現し』にする場合も多いかと思います。今回のお客様もLDKの天井と壁の一部を躯体現しで計画していました。
引用元:photo AC
しかし、着工し解体をして現場確認をした際に、実際の躯体の表情が許容範囲外だったとのことで、お客様が「天井の躯体現しはやめたい!」とその場で仰られました。直ぐに、配管工事や木工事が始まるのに計画変更が求められましたのです。みなさんならどの様に対応しますか?リノベの先輩がどの様に対応したかを確認してみましょう!
対応の流れ
実はこの先輩は溯ってプラン・見積の時から事前に以下の対策をしていました。
【打ち合わせ時】
- 躯体の状況は解体してみないと分からないことを説明
- イメージしやすいように他の現場の躯体状態の写真を提示
- “躯体現しにしない場合” の仕上げを選んでおく+変更金額を提示
A案:概ね躯体現しでいいが一部補修が必要→モルタル補修
B案:全体的に状態が好みで無い→躯体+塗装
C案:躯体状況・配管配線等で現しが難しい→天井造作+クロスor塗装 - 最終判断は解体確認時にしてもらうことを説明
引用元:photo AC
そして、解体確認時に現場で「躯体現しをやめる」と伺った際に、打ち合わせ時に決めていた仕上げと変更金額を最終確認し、了承を得て議事録作成。このお客様はB案の「躯体+塗装」に変更されました。その後、その日中に現場側へ変更内容を連絡し、変更に伴う段取り・調整を依頼したそうです。
ポイントは?
今回の体験談はリノベーションでは考えられるあるある内容でした。あるある内容を想定して事前にお客様と打ち合わせしていたのが大きなポイントになり、スムーズに対応できたそうです。
引用元:photo AC
【想定できることは事前に対策】
今回のように想定できることは出来る限り事前にお客様に説明し、必要に応じて別の選択肢を決めておきましょう!
その際に気をつけたいのが、
・選択肢のパターン:想定される結果が何パターンかある場合は、それぞれの場合の答えを選んでもらいましょう。
・変更金額提示:変更によって金額が変わる場合は、差額も提示した上で選択肢を決めてもらいましょう。
【選択時期や期限を伝える】
想定できることを事前に説明し、選択肢を決めてもらったら、それをいつ判断しないといけないのかをお客様に伝えておきましょう!
想定される内容を説明する際にもお話しするかとは思いますが、お客様もどのタイミングで判断・変更しないといけないのか分からないと不安になります。事前に説明するのはもちろん、判断が必要な時期が近くなったら再度アナウンスしてあげるとより良いかと思います。