「みんなの失敗談」とは?
多くのことをお客様と一から決めて、多くのプロが関わり作り上げていくリノベーションによる「住まい」。いくら注意を払っていても、どうしてもトラブルは発生することがあります。
工事中は常に後ろに次の作業が控えていますし、お引渡し後トラブルの場合も、既にお客様が住んでいる状態ですので、どの状況においてもトラブルが起きてしまった場合は、とてもタイムセンシティブな問題です。しかし、住まいに関するトラブルは知識と経験がないとどの様に進めていけば良いかわからず、初めの頃は初動対応に遅れが出てしまうことも多いと思います。
- 「どうしよう、、」
- 「何が原因なんだろう、、」
- 「お客様になんて言おう、、」
こんなことを考え始めただけでパニックに陥り時間をかけてしまい、場合によってはさらなるトラブルを生んでしまうということも少なくないでしょう。
そこで、編集部が匿名を条件にリノベーションの先輩(以下、匿名Aさん)に、今だから話せるそんな失敗談をインタビューしてまいりました。失敗談はあまり先輩たちにもなかなか聞きづらいものかと思うので、是非この記事を読んで今後のクレーム対応の際の参考にしていただけたらと思います。(もちろん、クレームをいただかないのが一番ですが…!汗)
目次
「うるさいから工事止めて…!」
Aさんの担当するリノベーション工事の着工後に、工事中の物件に住む近隣さんより電話でした。
「うるさいから工事止めて…!」
この日は着工後すぐのコンクリートブロック解体工事が現場では動いている日でした。工事を行っている隣接する住居の近隣さんではなく、3フロア下の住人でした。その為、Aさんは直接工事に関する案内を行っていない住人さんでした。
Aさんは取り急ぎ現場へ連絡し、工事を一時中断させました。とはいえ、このまま現場を止めしまっては工程に影響を及ぼしてしまう状況に陥ります。。
どうやってリカバー?
いろいろな原因で起こってしまう騒音問題。
これらの対応は近隣に隣接するマンションリノベーション経験者でれば対応を経験された方も多いのでは?実際Aさんは経験は1回ではないようです。ではどんな対応が必要なのでしょうか?
- まずは工事を止める
- 経験のある上司に相談し対応方法を設計
- ②で設計された方法を現場の親方と対応方法について協議
- 近隣へ謝罪+対応策を提案
- 対応策実行
前述の通り、このまま工事を止めてはいられませんのでまずは工事を開始する方法を検討して近隣さんに納得いただける形を整えて提案することが必要です。
そして具体的にはこんな流れでした。
まず、Aさんは対応策を上長に確認しました。近隣さんへの提案は工事の大きな音のなる作業の時間を限定し、その時間帯だけ大きな振動や音のなる作業をさせていただくこととしました。その上で謝罪を含め工事の流れを説明しに近隣さんへ直接訪問。近隣さんは年配の方で、基本的に在宅している方とのことで、大きな音の出る時間を明確にすることで、その時間外出頂く協力を得られ工事を何とか進めることができました。
このように解体工事は大きな音と振動が伴うため近くに接する近隣以外からもクレームが来ることもしばしばあります。特にコンクリートブロックの解体は家の目の前で道路工事でもやられているのでは、、?というくらい大きな音と振動が発生してびっくりされます。あまり大規模なリノベーション工事を経験していないマンションですとその驚きは尋常じゃありません。
まだまだリノベーションの選択肢はメジャーではありませんのでしっかりその意識で近隣さんへの説明には抜かりの無いようにするのがクレームの回避に繋がるかと思います。
自分はミスしないだろうという過信
こんな失敗は自分はしないと思っていれば大きな誤解です。自分がしなくてもチームのどなたかがする可能性もありますし、多くの案件を行っていれば必ず失敗はついて回ります。しかもリノベーションはありがたいことにどんどんニーズは上がっているので、はじめて一緒に工事を行う工務店や職人も必ず増えていくでしょう。
Aさんは、このような失敗はまり語りたくないようですが後輩にあえて伝えることがあるようです。「猿も木から落ちる」ではないですがそんなマインドになっている方がいた場合にはお話をするとのことでした。
とはいえ、この失敗は本来であれば起こらない失敗のようです。どんな方法でしょうか?
予防策
予防としては下記です。
- コンクリートブロック解体はなるべく避けるプランニングにする。
- 「工事のお知らせ」へはコンクリートブロック解体に関してしっかり日程時間まで明記を行う
- 「工事のお知らせ」を全住戸へ投函する
今回は主に3つです。①②は基本的に多くのリフォーム業者やリノベーション業者は行っていることかと思いますが、また、トリッキーな予防策ですが、管理人さんを味方に付けることもおススメです。通常なかなか聞くことのできない、工事の音に繊細な方や、基本的に在宅している方、夜勤で働いている方の情報なんかは個人情報の保護的に住戸を特定はできないまでも集めることも可能になるかもしれませんので対策を練ることが可能になることがあるとAさんは言います。
今後も編集部では、失敗談をお話していただける次なる「匿名Aさん」が見つかれば、情報をお伝えしていこうと思います!
是非お楽しみに!