この記事のポイント!
- 施主支給は責任区分が重要!事前説明は必須!
- 支給品の決定期限もしっかり切る
- 支給品が分かるように図面に明記
- 発注・購入はお客様のシゴト
- 現場納品は誰がどこまでやるかを明確にし調整は入念に!
- お客様にリマインドでリスク回避
家づくりではお客様から様々なご要望を受けます。
中には様々な理由で一部をご自身で手配・準備したいと施主支給をご希望されるお客様もいらっしゃいます。
例えば…
- 照明器具やキッチンタイルなど、拘りがあり使いたい商品がある
- 予算を抑えたいので照明器具や棚板類は自分でネットで購入したい
- 知り合いや親戚に工事業者(内装・電気・設備など)がいるので、その工事をお願いしたい
- 建材や住設メーカーに勤務しているので、勤務先の物を入れたい
会社のルールや内容によって施主支給が出来ない場合もあるかと思いますが、施主支給を行う場合は注意が必要です。
今回は施主支給で気を付けたいポイントをみていきましょう!
目次
何でも支給にして大丈夫?
施主支給で重要なのが『責任区分』です!
施主支給と請負う工事が全く絡まず別個で完結すればいいですが、恐らくそのようなことは出来ないかと思います。
特に給排水管が絡む機器の支給や職人・業者の支給はオススメしません。
理由は…
責任区分がより難しく、工程や段取りがより複雑になりリスクが高くなります。
但し、会社の判断になるところかと思いますので、対応するかは上司に相談・確認をしましょう!
今回はご要望が多い “モノ”の施主支給=『施主支給品』にスポットを当ててみていきます。
施主支給品の具体例
◆照明器具
◆鏡
◆タオルバー
◆棚受けブラケット
◆棚板
◆タイル
施主支給品の多くは施工のみ請負う流れになります。
《注意点》
施主支給品でも、商品に不備や欠損があれば再手配が必要になります。
そうなると施工する職人の再手配、追加費用が発生する可能性があり、それを誰かが負担しなければいけません。
《事前説明》
会社で施主支給品のルールが決まって入ればそれも含めて、注意点などを事前にお客様に説明した上で、支給にするかを決めてもらいましょう!
支給品を決める期限っていつ?
基本的には施主支給品も、請負う場合も商品(品番)決定の期限は同じです!
配線や設置する為の下地の有無や、寸法によって計画が変わる可能性があるので、支給品でも決まっていないと工事が進められません。
<ポイント>
①期限を切る | 期限を決めて、お客様に説明・共有して決めてもらいましょう。 |
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②仕様を確認・共有 | 支給品が決まったら、品番・詳細図や仕様書を確認して計画上問題がないか必ず確認しましょう。 必要な資料や情報は現場側にも共有が必須です! |
③一覧で漏れ防止 | 支給品が複数ある場合はリスト化して、其々の期限や情報をまとめて共有し、確認漏れを防ぎましょう。 |
支給品の区別はどうしたらいい?
支給品か支給品以外かの区別は必ず明確にして下さい!
《図面に記入》
施主支給品が関係する図面には “施主支給品 ” と明記しましょう。
《支給品をまとめた一覧を作成》
支給品が複数ある場合は一覧にまとめると、現場側やお客様とも確認が取りやすくオススメです。
誰が発注・購入するの?
施主支給品の発注・購入を行なうのは全てお客様です!
購入先への在庫の確認や納期もお客様にやっていただきます。
何をしなければいけないか分かっていないお客様もいるかもしれないので、やっていただく内容は事前に説明しましょう!
誰が現場に納品するの?
施主支給品で問題になりやすいのが、現場への納品です。
「支給品は基本的に現場へ納品するまでがお客様の責任」になります。
理由は…
支給品+施工のみ請負 = 施工(取付け)できる状態までにするのがモノの支給
工程や作業によっては常に現場に人がいる訳ではありません。
資材を運んだり、休憩で現場を空ける場合もあります。
※施工費の中に、荷揚げ費・受け取り費が含めれている場合は別です。配達日時や受け取り場所・方法などは事前に確認し、お客様⇆現場側の調整をしましょう。
<ポイント>
①支給範囲を明確に | 支給と請負の区分を明確にしておきましょう! 【どこまでの作業がお客様で、どこからが請負か。】 |
②納品期限を共有 | プラン時は目安の時期、工程表を作成したら詳細な納品日程をお客様に教示しましょう! 現場側にも共有が必要なので、お客様に伝える前に工務店に納品日の相談・確認をしてください。 |
念には念を押しましょう!
正確には、「現場に納品する」までがお客様のやること・責任ですが、なれないことも多くお客様も抜け漏れが発生してしまうこともあります。納期に間に合わない・商品が届かないなど最悪の事態を避けるためにも、お客様に都度リマインドをする様にしましょう!
- 「発注は完了しているか」
- 「納品は問題ないか」
支給することが決まった時は勿論ですが、
- プラン打ち合わせの最終日
- 解体確認時
- 納期1ヶ月前や1週間前など、何度かリマインドすることをオススメします。
施主支給品ではトラブルが起きたり、クレームになる可能性が大いにあります。
「商品決定・発注・納品」について、期限と責任区分を明確にし、事前に説明・共有をしておきましょう!
設計者・デザイナーには施主支給品のリクエストを受ける責任もあることを忘れないで下さい!
それが頭の中にあれば、必然的にやるべきシゴトも見えてくると思います。
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