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2022.07.31

リノベーションの現地調査って実際どうやってるの?~【第1弾】持ち物と採寸、マンション編~

マンションリノベの現地調査って実際どうやってるの?~【第1弾】持ち物と採寸編~

この記事のポイント!

  • 現地調査に必要な持ち物は、主に6つ!
  • 現地調査の流れは、11項目だけどカテゴリ分けすると4つ!
  • 垂直高さ寸法、、?壁厚、、、?

みなさん、現地調査実施していますか?
以前、「ココが大事! 現地調査時のチェックポイント」という記事で要点をまとめていましたが、「押さえるべきポイントがわかっても実際にどうやってるのかわからない」「なんでその箇所を採寸する必要があるのか知りたい」という方のために、さらに掘り下げて3部構成で現調あれこれ、お届けします。

持ち物は、何があればいいの?

実際に現地調査を進める前に何を持っていけばいい?
ちょっと不安な貴方、現調で必要な持ち物についてチェックしておきましょう!持ち物は、何があればいいの?

 

そんな方達のために、まとめておきました。

レーザー距離計居室間の長い寸法を測るのに便利。計測は室内なので20m位の測定ができるものでOK
メジャー(コンベックス100均のもので事足りるが天井面等測る時に重力に負けて折れるので、1m位引き出しても自立する硬さのものがあると良し。
ドライバービス止め固定されている点検口をみるのに役立つ。
プラスとマイナスドライバーの2つあるとよし。
簡易折りたたみ脚立背が小さい人におすすめ。天井面点検口を見るときに役立つ。
スリッパ潔癖気味な方は必須で持参しておきましょう。物件によっては埃や汚れなどでお世辞にもキレイといえない場合があります。

現地調査の流れは?

さて、いよいよ現調開始です!
マンションリノベーションでの現地調査では、実際に大まかに分けて以下の項目を確認しています。

  1. 水平面寸法
  2. 垂直高さ寸法
  3. 建具、開口部寸法
  4. 壁厚
  5. 排水経路
  6. 換気経路
  7. 電気通信・防犯設備
  8. 仕上げ・下地
  9. 専用部分の可動・劣化状況
  10. 既存利用品はないか
  11. 共用部の搬入経路

 

11項目まで挙げると、やること沢山ある…と思いますが、大まかには4分類にわかれます。

  1. 採寸
  2. 設備に絡む要素の把握
  3. 下地の想定
  4. 共用部・既存利用箇所のチェック

今回はこの1にあたる①~④項目についてお話しますね。

① 水平面寸法?

水平面の採寸では、平面図で記載する壁間の距離をみていきます。

白図1枚目メモ:居室間の寸法
まずレーザー距離計を使って、居室間の寸法を測っていきましょう。躯体間距離を採寸しておけば、竣工図とのズレがないか確認しやすくなります。

白図2枚目メモ:居室の端から測る
そのあとは、計測スタート地点を決めて時計回りでも反時計回りでもいいので、端から順番にメジャーで測っていきます。

 

この時、あわせて建具や開口部寸法も計測していきます。(建具採寸ポイントは項目③へGO)

② 垂直高さ寸法?

垂直高さについては、居室の床段差、天井高さ、梁せい・梁幅をみていきます。

高さの採寸から、躯体間の想定高さがみえてくる外、排気経路や排水経路が想定できてくるので、居室間で差がある場合は何故違うのか?を考えていきましょう。

白図3枚目メモ:居室段差・高さと梁の計測

 

以下チェックする際のポイントです!


A)床段差
玄関の上がり框の高さや洗面所やトイレなどに多い。水回りは排水経路の想定ができるので、段差の有無は必ずチェックする。

 

B)天井高さ(CH)
リビングや洋室は直クロス張りで造作天井がなく天高が高いことが多く、天井高さから下地や排気経路がみえてくることがある。

下がり天井も排気経路確保のために意匠的な理由以外で下げていることが多い。

 

C)浴室点検口のふところ高さ
躯体天井がみえるので、躯体間の高さを算出するために計測する。

 

D)梁の大きさ
構造梁と排気経路のための造作梁の場合がある。


③ 建具・開口部寸法?

①の水平面の採寸時に、建具や開口部も測っていきます。

 

玄関ドアやアルミサッシなどの外部に面する箇所は、改修後も変わらないので確認必須です。

リノベーションで間仕切り位置を変えたけど、窓にかぶったり、床が高くなって窓の下枠が見切れちゃったり…玄関ドアの有効寸法内に資材が入らない…なんてことにならないように事前チェックしておきましょう。

引用:Panasonic HP

白図2枚目メモ+α:建具の開口部寸法を図る

  • 建具採寸の基本:枠を含めた建具の大きさ(幅x高さ)以外に枠の見附・見込・壁とのチリ(でっぱり)を採寸する。
  • 玄関ドア:枠外寸法に加えて、有効開口寸法を採寸する。
  • アルミサッシなどの窓:下枠の床からの高さ(FL+)を確認する。窓の種類を記載する。

④ 壁厚?

アルミサッシや玄関ドアに比べて、フルスケルトンでは廃棄されてしまう室内ドアは測らなくても大丈夫!と軽視されがちですが、全くみないのも危険です。

なぜなら室内ドアの採寸から、壁厚の違いがみえてくるから。

 

室内ドアは間仕切壁に開口をとっているので、ドア枠の奥行から壁の厚さを読み解けます。

 

特に注意するのは、解体が容易な乾式壁(木軸やLGS)よりも湿式壁の有無です。

  • ラーメン構造の場合は、CB(コンクリートブロック)壁の可能性
  • 壁式構造の場合は、CB・躯体構造壁の位置、開口の大きさ

 

解体費用がかさむCB壁や解体できない構造壁はプランニングに影響がでるので、壁厚保は意識しておきましょう。
※事前に竣工図で予想して取り組めるといいですね。

 

白図2枚目メモ+β:壁厚・湿式壁の確認
建具の枠見込みと壁とのチリから壁厚を想定する

 

次回は、設備に絡む要素の把握として、排水経路や換気経路などについてお届けします。

 

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