• pinterest
 
 
閉じる
  • facebook
  • twitter
2022.08.28

インターネット回線5種類の違い【リノベ弱電:基礎編】

インターネット回線5種類の違い【リノベ弱電:基礎編】

皆さん、「弱電」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?

めの気関連のことなのかな………?
というのは容易に想像ができるかと思いますが、弱電として扱われる範囲や、実際の弱電工事とは何を指すかについては何となくしか理解できていないかも……..という若手デザイナーの人も多いのではないでしょうか。

そこでこのシリーズでは、住宅リノベーション工事で必ず知っておく必要のある「弱電工事」の基本項目について何回かの記事に分けてご紹介していければと思います。

 

仕上げとして目に見えてくる箇所とはまた違った、生活の基盤としてお客様の生活に大きく影響を与えるインフラ部分ですので、ぜひ記事を読んで頭に入れておく様にしましょう!

 

弱電工事とは?

 

弱電:電子回路など,比較的小さい電流の現象を扱う部門(強電)

 

辞書でこの様に説明される「弱電」。リノベーションにおける電気工事の中でも、情報や通信などの信号を送る配線等を扱う工事のことを指しています。主に、

 

「LAN(インターネット・電話)配線工事」

「テレビ配線工事」

「防災設備工事」

 

が含まれます。
強電工事との厳密な区別は電圧の差にあり、弱電工事は48V未満を、強電工事は48V以上を扱います。

 

インターネット回線とは?

今回は、その弱電工事の中でも誰もが一度は「ん・・・?」と頭を悩ませる、インターネットの回線の種類についてご紹介です。

前述の通り、インターネット回線も弱電を必要とする弱電設備となります。弱電工事により、インターネットに接続ができたり・電話を利用できたりする様になります。この「インターネットに接続することができる回線」のことを、「インターネット回線」と呼びます。

インターネット回線には、大まかに分けて以下の5種類があります。

 

ADSL回線
電話回線を使ってインターネットに接続するサービスです。
通信速度:12Mbps、50Mbps、100Mbps※契約内容によって選択可
※中継局からの距離によって回線速度が安定しない場合も多い
FTTH(光)回線 光ファイバーケーブルを利用し、インターネット接続する回線
回線速度:高速通信
VDSL回線
集合住宅など各戸にアナログ電話回線が既設されている場合に特化したもの。
※NTTのFlet‘s光など“光”を商品名に利用している場合が多いが、棟内では既存アナログ回線を利用する為、回線速度は実質的にADSL回線と同等と考える方が良い。
ISDN回線
デジタル電話回線を利用し、1本の電話線で2回線分の通信ができるインターネットと通話を同時に行なうことができる。
回線速度:128kbps
CATV
ケーブルテレビ回線(同軸ケーブル)を利用し、インターネット接続する回線。
現在は光ハイブリッド方式(VDSLと同様、棟内をテレビ線同軸ケーブルを利用するもの)主流。

 

お客様の生活シーンと回線種類があっているかも含めて、既存のインターネット回線状況を確認をし、リノベーションを機に変更する場合は、回線に合う施工を洗い出す必要があります。

また、マンションでは、マンション全体で決まった回線やプロバイダを使用していることもあり、個人で別回線を契約することが難しいケースもあります。基本的にリノベーションの工事内で ”回線を繋ぐ” ことはなく、あくまでお客様がお引越後にご自身でインターネット回線を契約する必要があります。

そのため、お客様も引っ越すまでどの回線が使えるのか把握しておらず、「光回線にしたかったのに、住んでみたら光回線が使えなかった」といったクレームも少なくありません。この事態を防ぐためにも、現地調査の段階で既存の回線状況を詳しく把握+お客様にも状況を説明ししっかりと情報共有を行なっておくことが必要です。

 

 

あわせて読みたい

電話回線5種類の違い【リノベ弱電:基礎編】

LANケーブル4種類+周辺機器について【リノベ弱電:基礎編】

【前編】マンションリノベで注意すべき弱電のポイント