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2023.08.30

ワンちゃんと暮らすための住まいづくりについて徹底解説!

ワンちゃんと暮らすための住まいづくりについて徹底解説!

~この記事でわかること~

  • マンションにはワンちゃんに対しての規制がある場合が多い。
  • ワンちゃんの鳴き声は意外と大きい。しっかり対策をしよう!
  • ワンちゃんに合った内装材を選ぼう!

みなさん、こんにちは!

ここ数年ペットを飼う人が増えてきており、ペットも家族の一部という考えが浸透してきてます。
住宅業界でもペットに配慮したマンションが販売されていたり、ペットに優しい建材等が発売されています。
設計目線でもペットに配慮した間取りや設備が求められます。
今回はペットと暮らすための住まいづくりについてご紹介します!特にワンちゃんを飼っているお客様が多い為、今回はワンちゃんに対応した設計についてご紹介していきます。

ワンちゃんと暮らすときの注意点とは?

まずワンちゃんと一緒に暮らすにあたり、注意しなければならない点をご紹介します。
なお対策方法については後ほど説明します。

1.集合住宅の場合は管理規約を確認する。
ペット可のマンションであっても、ワンちゃんのサイズや頭数等に制限がある場合があります。マンションを購入を考えている方は、購入前に管理規約を確認しましょう。
更に、共有部分に利用制限があるマンションもあります。(例えば、共有部分では抱きかかえないといけない等)こちらも事前に合わせて確認しましょう。
また、集合住宅でワンちゃんを飼う場合は届け出が必要となります。

2.騒音対策・匂い対策
近隣の方々に迷惑にならないよう、騒音対策や匂い対策が必要となります。

3.ワンちゃんに負担をかけない住まいづくり
床材が合わないとワンちゃんの足腰に負担をかけてしまったりすることがあります。
ワンちゃんの体に負担をかけない素材選びを心がけましょう。

騒音対策についてご紹介

ではここからは対策方法についてご紹介していきます。
まずは騒音対策についてです。
ワンちゃんの鳴き声は意外と大きく、SUUMOによると90db以上ある犬種もいるそうです。

引用:SUUMO HP

他の生活騒音と比べると以下の図の通り、実は音響機器よりも大きい場合もあるのです。
(※下図ではワンちゃんの鳴き声を100db以上としています。)

引用:川崎市HP

なお、ほとんどの人が60〜70dbからうるさいと感じ始めます。

また、集合住宅ではコンクリートの躯体を伝って、隣や下階の住戸にワンちゃんの鳴き声や足音が伝わりやすく、近隣トラブルのもとになってしまうこともあります。

そこで騒音対策の方法をご紹介していきたいと思います。

1.壁に防音対策を施す
壁の防音対策は何点かありますが、まず1点目は「壁内に断熱材を入れる」です。断熱材は音を吸音してくれる効果があります。
2点目は「下地に防音性の高いものを使用する」です。建材メーカーから防音性の高い石膏ボードが発売されています。気になる音の種類に合わせて選びましょう。
他にも窓からの音漏れを防ぐため、二重サッシにするという対策も有効です。

2.遮音性能の高い床材にする
上階で発された音が下階でどれくらい聞こえるかを基準として定められた遮音等級のことを「L値」といいます。L値の数値が小さいほど遮音性能が高い床材になっています。L値の中でも2種類あり、軽くて硬い感じの音を「軽量床衝撃音」といい、軽量床衝撃音遮音等級を「LL値」といいます。逆にドスンというような重い感じの音は「重量床衝撃音」といい、重量床衝撃音遮音等級を「LH値」といいます。
各床材にL値の数値が載っているので最低でもLL-45を選びましょう。

また、フローリングの上にカーペットやコルクマットを敷くことでワンちゃんの足音を軽減することができます。

3.防音性能のあるカーテンを取り付ける
各カーテンメーカーより生地の裏地に特殊樹脂コーティングを施した防音•遮音性能機能のついたカーテンが発売されています。

また建築的な対策以外にも、以下の対策方法があります。
1.まだワンちゃんを飼っていない方は吠えにくい犬種を選ぶ。
フレンチブルドッグ、パグやトイプードルなどは比較的吠えにくい犬種として知られています。
2.しつけにより無駄吠えをなくす。
無駄吠えの理由を理解し、しつけをすることで無駄吠えを減らすことができます。

ワンちゃんの臭い対策についてご紹介

次にワンちゃんの臭い対策についてご紹介していきます。
ワンちゃんの臭いの主な原因は皮脂の酸化です。
人間の脇の下や乳輪などの特定な場所にしかない”アポクリン線”が全身にあり、そこから出る汗が酸化して臭いの元となっています。
また他の原因には口臭や尿によるアンモニア臭があります。

それでは臭いの対策方法としてはどのようなものがあるのでしょう。
1.トイレの位置を工夫する
トイレのお掃除をこまめにしてもやはり臭いは気になってしまいますよね。そこでトイレの位置を工夫し、リビングではなく換気扇のあるトイレや洗面所に設置するのはいかがでしょう。リビングから離れている場合が多いので臭いが気にならず、換気をすることで臭いを外に排出してくれます。

2.消臭機能のある内装材を使用する
後ほどご紹介しますが、消臭機能のあるクロスやタイルがあります。お部屋のアクセントとして使用することもでき、一石二鳥です。

上記の建築的な対策以外にも以下の対策方法があります。
1.こまめにシャンプーをする
先ほど説明した、臭いの原因を取り除くため、犬用のシャンプーで月に1.2回シャンプーを行いましょう。
2.こまめに歯ブラシをする
口臭の原因は歯周病や歯肉炎です。ワンちゃんは歯の構造上、歯垢がつきやすくそれが歯石となり、歯周病の原因となります。
歯垢がつかないように、こまめな歯ブラシを習慣付けましょう。
3.こまめにブラッシングをする
毎日のブラッシングは抜け毛を落とすだけではなく、毛についている汚れを落としてくれます。

ワンちゃんに優しい内装材とは?

ではワンちゃんに優しい内装材をご紹介していきます。

まず、床材からご紹介しましょう。
床材選びはワンちゃんにとってとても重要なポイントです。

床材を選ぶときの重要なポイントは、以下の3つです。
1.ペットの足腰に負担がかからない
ほぼ100%のおうちで使用するフローリングですが、実はワンちゃんにとって硬くてツルツル滑る床材は足腰の負担になるのです。
具体的には、ワンちゃんが硬いフローリングの上でジャンプしたりすると、捻挫や打撲、脱臼や骨折等を引き起こしてしまいます。
また他にも股関節形成、不全膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアに繋がる恐れがあります。
ワンちゃん専用のフローリング材を選んだりカーペット、ジョイントマット、コルクマット等を敷いて、ワンちゃんに負担が少ないものを選びましょう。

2.お手入れがしやすい
ワンちゃんのひっかき傷やお部屋を走り回る事で床材が痛んでしまい、数年後にはボロボロになってしまう事もあります。
また、毛が落ちたり足跡やおしっこの粗相で床も汚れやすいです。
傷が付きにくく、汚れた時もサッと拭くことができるお手入れしやすい床材をお勧めします。

3.粗相にも対応している
ワンちゃんと暮らしているとワンちゃんのおしっこの粗相で床にシミができてしまう事もあります。
粗相をそのままにしておくと床材に染み込んで、ひどい時には床が腐ってしまう事もあります。
撥水加工がされてあるアンモニア対応の床材をお勧めします。

以下の記事で実際に商品を紹介しているので是非参考にしてください!
リノベで人気のフローリングをご紹介! 〜愛犬に優しいフローリング〜【第4弾】

次に壁材をご紹介していきます。
壁材を選ぶときの重要なポイントは、以下の3つです。
1.傷に強い壁材を選ぶ
折角リノベーションしても、ワンちゃんが壁を傷つけてしまうことがよくあります。
そこで壁紙は厚手で傷に強いものを選びましょう。例えばサンゲツからはペット対応の表面強度をさらに高めた壁紙も発売されています。
▼詳細
サンゲツHP
また、壁紙や塗装ではなく、腰壁にしたりタイルにしたりするという解決策もあります。

2.汚れに強い素材を選ぶ
ワンちゃんを飼っていると、ワンちゃんが粗相をしてしまうこともしばしば・・・。そのような場合にさっと拭けてシミが残らない素材を選びましょう。

3.消臭機能のある素材を選ぶ
やはりどうしても気になるのがワンちゃんの臭い・・・。という方には消臭機能のある素材をおすすめします。
消臭機能のある壁紙や塗料もありますが、消臭機能付きのタイルもおすすめです。
例えばリクシルのエコカラットはデザイン性のあるものが多く、消臭機能だけでなくお部屋のアクセントにもなります。また、調湿機能も備わっているため、一年を通して快適に過ごすことができます。

引用:リクシル HP

▼詳細
リクシルHP

まとめ

今回はワンちゃんと暮らす際の注意点やその対策、ワンちゃんと快適に暮らすための内装材について説明しましたがいかがでしたか。
設計をする際は近隣の方に迷惑がかからないように今回説明した内容等をお客様に説明しましょう。
また、現地調査の際は間取りだけでなく管理規約のペットに関する詳細もきちんと確認しましょう。

▼関連記事はこちら
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