~この記事でわかること~
- 職業別で見る「取得しておきたい資格早見表」
- 建築設計系の資格5選
一級建築士
二級建築士
木造建築士
建築積算士
宅地建物取引士
- 施工・現場管理系の資格5選
建築設備士
建築施工管理技士
土木施工管理技士
コンクリート技士・診断士
電気工事士
- 内装設計系の資格5選
商業施設士
インテリアコーディネーター
インテリアプランナー
福祉住環境コーディネーター
照明士
建築関係の仕事に就く上で、「資格」を取得しているかどうかは自身の能力を示す重要な手段となります。
「一級建築士」「宅地建物取引士」などよく耳にするものから、「コンクリート技士」「太陽光発電施工者」など専門分野に特化したものまで、国家資格・民間資格合わせて優に50を超える様々な資格が存在しています。
今回は、建築業界で役に立つ資格についてご紹介していきます!
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目次
職業別で見る「取得しておきたい資格早見表」
それではまず、建築系の取得しておきたい資格を「建築設計」「施工・現場管理」「内装設計」の3職種に分けて比較してみましょう。
上記が必要な資格全てではありませんが、各職種で非常に重宝する(一部は必須)人気の資格です。
建築設計系の資格5選
ここでは、建築設計に必要な資格5つをピックアップしてご紹介していきます。
一級建築士
建築士を仕事にするなら、誰もが取得を目指す一級建築士の資格。
建築系資格の中でも最難関レベルと言われており、受験資格として二級建築士としての実務経験が求められるなど、条件面でも難易度が上がる資格でもあります。設計できる建築物の制限がないので、木造の小さい戸建て家屋からコンクリート構造の大型商業施設など、全ての建築物を取り扱えるのが特徴です。
二級建築士
1級に比べると、試験内容としてはそれほど難しくないとされます。
対応できる建築物に制約はあるものの、個人住宅程度の規模の木造・鉄筋・鉄骨の設計・工事監理を行うことができます。また、一部の条件を満たせば大学生など実務経験がなくても受験資格があるのも二級建築士の魅力です。
木造建築士
木造の建築物に関してのみ、設計や工事監理等の業務を行うことができます。
RC造をはじめとする近代建築物には対応できないことから、他の建築士免許取得者より数は少ないですが、古民家再生や歴史的建造物の修復など、他の建築士では手掛けられない仕事もたくさんあります。また二級と同じく、実務経験なしでも受験資格があるのも特徴です。
建築積算士
建物のトータル価格を適正にはじき出す積算業務のスペシャリストが、建築積算士です。
設計図や建築図面を読み解きながら、数量や人数(工数)など、建築の生産過程で必要になる数量や工事費を割り出す業務を担います。かつては、国土交通省が認定する資格でしたが、行政改革の一環で民間資格となり、2001年からは建築積算技術者の育成や技術的な水準の向上などを目的として設立された公益社団法人 日本建築積算協会が認定する資格制度となっています。
宅地建物取引士
不動産取引における専門家を指す国家資格が、宅地建物取引士(宅建士)です。
宅建士と言えば不動産会社に勤める方が持つ資格というイメージがありますが、建築会社でもこの資格が大いに求められます。宅建試験には年齢制限がありません。学歴や実務経験も問わず、小学生でも受験できます。ただし、宅地建物取引士になるには、試験に合格後に実務経験証明を伴う資格登録をする必要があり、実際には2年以上の実務経験が必須となります。
施工・現場管理系の資格5選
次に、施工・現場管理に必要な資格5つをご紹介していきます。
建築設備士
建築設備士は、空調や配管など建築設備に関する国家資格です。
水道や照明、換気システム、エアコンといった、建物に設置される建築設備について高い専門知識を持ち、建築士の質問や意見を求められたときにアドバイスをする立場にあります。受験資格があるため、試験を受けるのは建築設備に関する教育を受けた方や実務経験のある方ばかりですが、その中でも試験に通るのは5人に1人程度。難易度の高い試験と言えます。
建築施工管理技士
現場監督や管理者として働く際に取得するべき資格です。1級と2級共に高度なスキルが求められます。
施工管理技術検定の中では幅広く、建築施工全般に監理技術者としての役割が求められます。主に建築資材の確保や人員のシフト管理、工程にかかるスケジュール管理や工員の安全管理といった作業が主な仕事内容です。資格には1級と2級があり、大規模な工事の監督をしたい場合は1級の取得が必須とされます。
土木施工管理技士
土木工事の施工に関する資格で、1級と2級があります。
河川の堤防、護岸工事などの公共設備や、ダム・橋・道路・港湾・トンネルなどの進捗管理を行いながら責任者に指示を出す仕事です。災害復旧の現場などでの需要があるため、注目度が上がっています。土木工事に携わっていて、現場でより活躍したいという場合には土木施工管理技士の資格を取得することがおすすめです。
コンクリート技士・診断士
コンクリート技士は、直接的にコンクリートを扱う業務、すなわち製造・施工等に携わる仕事。それに対し、コンクリート診断士は、すでに施工済みのコンクリートについて評価や劣化診断を行う業務、維持・管理に関わる仕事です。
社団法人日本コンクリート工学協会が実施する試験に合格し、合格者の申請により登録された者に与えられる称号で、技士を経て、診断士の資格を取得する人も多いようです。両者ともに資格がなくともその職につくことはできますが、確かな知識とスキルを身につけるためにも資格を取得することが望ましいと言えるでしょう。
電気工事士
住宅や工場、ビルなどの電気設備の欠陥工事による感電や火災など、不慮の事故を防止するために経済産業省が定めた資格です。
住宅や小規模店舗などの一般用電気工作物の電気工事に従事できる第2種電気工事士、それら業務に加え工場やビルなど(最大電力500kw未満の需要設備)の電気工事に従事できる第1種電気工事士の2種類があります。第1種、第2種共に、国家試験としては、合格率が比較的高く難易度の低い国家試験です。
内装設計系の資格5選
最後に、内装設計に役立つ資格を5つご紹介していきます。
商業施設士
商業施設の運営管理システムや店舗のデザインなどを行なう商業施設士。
商業施設の運営管理システムや店舗の構成・デザインなどの計画・監理を行なう街づくりの専門家です。多くの方が利用する商業施設をもっと楽しめるように工夫し、地域の活性化に貢献して社会的に大切な役割を担っています。商業施設士になるには、商業施設士、商業施設士補の資格を取得しなければならず、受験には、満20歳以上かつ実務経験が必要という条件があります。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、インテリア産業協会実施の民間資格です。
インテリアに関する幅広い商品知識を持ち、住む方にとって快適な住空間を作るためのインテリア計画や商品選択のアドバイスを目的とした資格です。モデルルームのコーディネートや、平面図作成などができます。受験資格は特にないですが、合格率は20%台と簡単な試験ではないため万全な試験対策が必要でしょう。
インテリアプランナー
インテリアプランナーは、建築物のインテリアの設計等に携わる技術者を対象とした資格です。
内装・照明などの室内空間のデザイン・規格、図面作成、管理業務などを行うことができます。学科試験と設計製図試験があり、専門の知識や技能について問われます。試験に合格し、試験の受験資格は年齢要件のみですが、インテリアプランナー資格の登録には学歴、実務経験などの要件を満たす必要があります。
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障害者が安全で快適な生活を送るための環境を提案するアドバイザーです。
バリアフリーなど、住宅に福祉系の設備を取り入れた家のデザインを行える他、介護用品や生活用具の開発・販売にも関わる仕事にも活用されています。建築関係の仕事をしている方が、キャリアアップのために取得されることも多い資格です。資格は1級から3級に分かれていて、より専門的な知識を深め、仕事に活かしたい方は2級取得をおすすめします。
照明士
照明士は、社団法人照明学会が認定する照明に関する高度な専門知識を持つ照明のスペシャリストです。
照明基礎講座の合格者に与えられる称号が「照明コンサルタント」で、より専門的で高度の照明専門講座に合格した当学会会員に与えられる称号が「照明士」です。照明専門講座は照明学会会員向けの講座のため、受講時に会員資格を有することが必要です。
さて、今回は建築系の資格15選をご紹介してまいりました!
手軽に挑戦できる民間資格から、かなりハードルの高い国家資格まで一言に資格と言ってもバリエーションが豊富なことがお分かりただけたかと思います。
資格の有無で全ての能力を測れる訳ではありませんが、「資格を取得している=専門知識を有している」というお客様へのアピールにもなります。是非、キャリアアップのために資格を活用してみてはいかがでしょうか?
では、また次の記事でお会いしましょう!
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