~この記事でわかること~
- 和室を構成する要素
- モダンな和室を作るためのポイント
突然ですが皆さん、和室を設計した事はありますか?
住宅設計において和室を設計する機会はどんどん減ってきていると思います。しかし、和室を希望するお客様は今もなお一定数います。また、和室の雰囲気も昔ながらの和室やモダンな雰囲気まで様々です。今回は、和室について簡単に解説しますので参考にしてみてください。
目次
和室とは??
まず和室とは、床は畳が敷き詰められ、障子や襖などの建具で緩やかに仕切られた空間をいいます。
和室を構成する要素とは、
①床の間
床を一段高くし、花瓶や掛け軸、美術品等を飾るスペース。
②長押
昔は柱と柱を繋ぐ役割をしていたが、工法が進化し現在では装飾材として扱われる様になった。
③鴨居
襖や障子などの建具をはめ込むために上部に付けられた横木で、溝が彫られており、レールの役目をする。
④小壁
長押から天井までの間の壁のこと。
⑤敷居
鴨居の逆で襖や障子などの建具をはめ込むために下部に付けられた横木。鴨居と敷居はセット。
⑥畳
日本で古来から使用されている床材。日本の気候に合っている。現在では、表面の仕上げである畳表の素材に天然のイグサ以外に、メンテナンスしやすいポリプロピレンも混ぜた素材など開発がされて、色も多彩なラインナップとなっています。
モダンな雰囲気の和室にするには?〜内装編〜
最近ではリノベーションにモダンな和室を取り入れたいと言うお客様もいます。では、モダンな和室を作るにはどうしたら良いのでしょうか。
まず、お客様がどの様な「モダン」をイメージしているかのすり合わせは必要です。簡単にできる具体的な方法は
①畳の変更
②襖紙の変更
③壁紙の変更
があります。
①畳の変更は、従来の和風の畳から、縁無しの琉球畳にするだけで一気にモダンな雰囲気になります。色も従来の緑色からグレー・濃紺などもあるので、イメージに合わせて畳の色を変える事ができます。今となってはフローリングのような形のタタミも出てきていますのでデザインの幅も広いです。
②襖紙の変更は、昔ながらの柄をチョイスするのではなく、モダンな柄をチョイスする事で、一気に雰囲気が変わります。私個人的には大柄の襖紙を選びがちです。居室では取り入れる事が難しい大柄ですが、和室は居室に比べ大柄を取り入れやすく、空間が引き締まります。
③壁紙の変更も襖紙と同じく、雰囲気が変わる要素の一つです。壁紙ひとつで簡単に雰囲気を変える事ができるので、色々な壁紙を提案してみてください。
モダンな雰囲気の和室にするには?〜インテリア編〜
内装だけではなく、インテリアによってもモダンな雰囲気の和室を作り出す事はできます。
①ウインドウトリートメント
和室の窓にはカーテンではなく障子を使用するが一般的かと思いますが、和紙調のプリーツスクリーンを使用する事で、グッと部屋の雰囲気が変わります。各メーカーから和紙調のプリーツスクリーンが発売されているので、ぜひチェックしてみてください。
引用元:立川ブラインド
②照明
照明によっても雰囲気がガラッと変わります。以下の画像の様に間接照明を取り入れると天井がスッキリしてスタイリッシュな雰囲気になり、洋室とも馴染みます。
間接照明でなくとも存在感の少ないダウンライトを取り入れる場合もあります。
引用元:リノべる表参道SR
以下の画像の様にアクセントとして存在感のある照明を取り入れてみても、空間が締まります。ただし、他の部分に存在感のある柄等を取り入れると空間がごちゃごちゃしてしまう可能性があるので、バランスを見て取り入れることをおすすめします。
引用元:photo AC
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