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2022.08.12

「収納」の納まりを解説!【教えて先輩!第8弾】

「収納」の納まりを解説!【教えて先輩!第8弾】

~この記事でわかること~

  • ディテール次第でトラブルも
  • 収納の納まり× 2種
  • わからないことは先輩に即相談

住宅設計を行う上でインプットが必要になるが細かなディテールです。このディテールのおさめ方次第で、仕上がりが一気に変わってきます。しっかり理解して設計を進めていきたいですね。

 

収納とは?

今回取り上げるのは収納です。収納は住まいの中で10%前後の床面積を占める重要な部分です。住まいに欠かせない収納は、古今東西、様々な収納方法が研究されています。今回はその中でも基本的な「引き出し」と「可動棚」のおさめ方についてお伝えします。

 

収納の納まり1:「引き出しでおさめる」

収納のおさめ方の一つは、引き出し式でおさめるタイプです。大きな枠の中に箱を作り、箱を引き出して使います。

このタイプの特徴は、収納した物が取り出しやすいこと。箱の上から見るのでどのような物を収納したか一目で分かります。注意点は、引き出すために手前に空間が必要なこと、箱を大きくしすぎると奥の物が取りにくいということ、みぞおちより高いと使いにくいことです。

引き出しのおさめポイントは3つ

  1. 収納するものに対して箱の大きさを決める
  2. 引き出しはどのように開けたいか(引き出し金物の選定)
  3. 引き出し「把手」の取り付け方

上記を、収納の役割やデザイン、収納物を考慮して決めます。特に把手の有無はデザインに直結するのでよく検討してください。

一つ覚えておきたいのは、引き出し金物によって製作金額が上下すること。引き出し金物は耐荷重の違いやサイズの違い、フルオープン、ソフトクローズ、プッシュオープンなど様々な機能があります。多機能なものほど金額が高くなります。

 

収納の納まり2:「可動棚でおさめる」

収納のおさめ方のもう一つは、棚(可動棚)で納めるタイプです。大きな箱を、水平に棚板で区切り、棚板に物を収納します。

このタイプの特徴は、作りが簡単で収納物が見やすく、また収納物に対して棚の高さを調整できることです。注意する点は、棚と棚受けの耐荷重があるので、重量物を収納しにくいことです。また、地震時に収納物の飛び出しを防止する必要があります。

可動棚のおさめ方のポイントは3つ

  1. 収納する物に対して、棚板の厚みを適切に決める
  2. 収納物に対して棚と棚受けの耐荷重を考慮する
  3. 地震時の物の飛び出しを考慮する(棚板と収納物の両方)

上記を、収納の役割やデザイン、収納物を考慮して決めます。

 

ワンポイントアドバイス

使いやすい収納は、使う人と収納物に合わせて収納の高さと収納方法を決めます。使いにくい収納は、ただのデットスペースに成り下がりますので注意してください。デザインと使い勝手のバランスが大切です。

 

 

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