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2022.07.15

「室内窓」の納まりを解説!【教えて先輩!第3弾】

「室内窓」の納まりを解説!【教えて先輩!第3弾】

この記事のポイント!

  • ディテール次第でトラブルも?
  • リノベで人気の室内窓の納まりを理解しよう!
  • わからないことは先輩に即相談!
  • 金物によっては施工ミスしやすいもの、、?!

住宅設計を行う上で必ずインプットが必要になるのが、細かいディテール(詳細)です。このディテールのおさめ方次第で、トラブルを生むこともあります。しっかり理解して設計を進めていきたいですね!今後も、リノベーションによる住まいの設計をしていれば必ず描くこととなるディテールの描き方例をご紹介します。
もちろん、取り上げる以外のおさめ方もいろいろありますので皆さんの先輩の図面をディテールを中心に集めても良いかもしれません。(筆者もリノベ設計をはじめた直後に、先輩たちの図面集めを行いました!)

是非、インプットしておきましょう!

室内窓とは?

今回、取り上げるのは「室内窓」です。

マンションリノベーションでは基本的に専有部にあたるため、位置を変えることや増やすことはできません。その為、多くのマンションは北面南面に面する居室には窓を設けられますが、その間に部屋作った場合は窓に面することができない部屋になり、換気ができなかったり、採光も得られない、快適とは言えない部屋となってしまいます。

そこで出てくるのが「室内窓」です。また、デザイン的にもお洒落なアクセントにもなるためリノベーションの設計では人気があります。
なお、主な仕様は、開閉のできない「固定窓」と、開閉のできる「可動窓」の二択かと思います。ただ、可動の方法はいろいろありますし、枠材も木製なのかアイアンでやるのかなど選択肢も豊富にあるのが「室内窓」です。今回は価格的に抑えることができる木製の枠の「室内窓」にフューチャーして簡単な手書き図面にておさめ方をご紹介します。

室内窓のおさめ方 – ①

先ずはじめに共有させていただきますのは開閉のできない固定窓タイプの室内窓です。

見たままですがこの方法はシンプルな構造です。ガラスを押縁という縁を通し、挟み込みことで固定する方法です。また、押縁だけですと振動で簡単にガラスが押縁に触れて音を立ててしまうのでさらにコーキングを際に通すことで完全に抑え込む形です。

室内窓のおさめ方 – ②

二つ目は可動で開閉可能な室内窓です。

別名「突き出し窓ともいわれるのがこの形状です。起用する金物によっておさめ方が異なりますのでしっかり金物の詳細をご確認の上でおさまりを検討しましょう。

今回選定したのはBESTさんのホイトコです。


画像引用:BEST社 WEBカタログより

最大で40度まで開閉が可能ですので、換気もしやすいかと思いますし、開いている様子が雰囲気良く筆者もよく起用させていただいた金物です。

この金物は窓に対し枠へのクリアランス(隙間)をミスる開閉が硬くなったりして実は調整が難しいのが特徴です。その為、そのようなエラーが起こらないようにしっかり製品にあったクリアランスで施工を行いましょう。

室内窓のおさめ方 – ③

三つ目も②同様の、可動で開閉可能な室内窓です。

こちらは窓の中心を軸として回転する窓です。カチカチと引っ掛かる形で好きな角度で止まるのでアレンジのしやすさでいうと②の窓よりも良いかと思います。

今回選定したのはBESTさんの「ギア回転」です。


画像引用:BEST社WEB カタログより

金物をすっきりさせる方法としては、窓枠に金物のプレートを掘りこむ加工を行う方法です。しっかり詳細図でもわかるように表現をしておき、直接職人さんへも指示をしておきましょう。

ワンポイントアドバイス

細かい話ですが、壁よりも木枠の方が厚みがあるため枠を壁から飛び出る形に全てしています。これを壁が出っ張るように逆にすることで枠をスリムにし、デザイン的にシャープにすることも可能です。しかし石膏ボードでつくる壁の角が出ることはもろい部分を作ってしまうことにもなるため欠けてしまうリスクはお客様へしっかり説明の上で、決めていただきましょう。

いかがでしたでしょうか?
地味な部分かもしれませんがリノベーションの設計者としては理解しておきたい部分だったかと思います。是非りインプットもしっかり行った上で良い提案に繋げていただければ幸いです!是非ご活用ください!

 

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