この記事のポイント!
- 築20~30年でも断熱材がない可能性がある?
- 目視で確認する際には、天井面と外壁面をチェック!
- 竣工図は、まず仕上表の特記事項を確認?
みなさんは断熱材があるか、どの様にチェックしていますか?
マンションリノベの場合、既存の断熱材があれば、解体の手間が省け・予算も抑えられるので、結露などでカビなどで劣化が見られなければ、ぜひ既存利用をしたいですよね。
今回は、リノベーション工事に着手する前にそのマンションに断熱材が設置されているか確認する方法をご紹介します。
目次
①築年数から想定する
件数をある程度こなしている先輩と話して、「この築年数なら断熱材ありそう・なさそうという」のを聞いたことがあるかもしれません。今は断熱材があるのが省エネ対策としても当たり前のように感じますが、築古のマンションだと断熱材を施工していないことがあります。
では、その築年数はどのくらいだと思いますか?
以下の表をみてみましょう。
年代 | 断熱材の施工状況 |
---|---|
1980年以前 (築30年~) | 寒冷地でもない限り、首都圏では住宅に断熱材をいれることがなかった。 |
1980~2000年頃 (築20年~30年) | 断熱ボードやスタイロフォームでの施工がみられるようになるが、断熱材がないマンションもあり。環境によりボードの継目からカビが発生していることがある。 |
2001年以降 (~築19年程度) | 2000年4月から施行された住宅品質確保促進法(品確法)に基づき、買い手にもわかりやすい「住宅性能表示制度」の表示により、大手建設会社を中心に断熱材をいれるマンションが増えたことから、築15年より浅いマンションはほとんど断熱材が入っていることが当たり前に。ウレタン吹付が多くみられる。 |
築20~30年でも断熱材がない可能性がありますね。
竣工年数が2001年以前のマンションの場合は特に他の方法もあわせて断熱材の有無の確認をしておきましょう。
②竣工図を参考にする
竣工図で断熱材を確認する場合、どこをみたらいいのかご存知ですか?
一番わかりやすいのは、「 内部仕上表>特記事項」の箇所です。
特記事項に記載がない場合は、以下の箇所に書かれていることがあるので、目を通しておきましょう。
・ 内部仕上表>壁/天井の項目
・ 矩形図
・ 平面詳細図
③目視で確認する
現地調査に行った際に実際に見える場合があります。
確認する時に、ドライバーが必要になることもあるので、持っていくのをお忘れなく!
<天井面の確認>
最上階や真上にルーフバルコニーがある住戸は、天井に断熱材があります。
UBなどの天井点検口で確認してみましょう。
画像例:スタイロフォーム
<外壁面の確認>
外壁側にある点検口やエアコンのスリーブキャップ、コンセントのカバーをはずして、躯体壁との間に断熱材がないか見てましょう。
画像例:ウレタン吹付
カバーをはずしてみたけど、見当たらない時は、
物件引渡しが完了している物件であれば、解体工事着工する前に外壁側のふかし壁の一部を剥がして確認してみましょう。
この3つの方法から、解体前に断熱材があるかを確認するコツはこちら。
1:竣工2000年・築20年以前は、断熱材がない可能性を疑え!
2:竣工図は、まず仕上表の特記事項を確認せよ!
3:現地調査は、外部に面している点検口を探せ!
さぁ、解体して断熱材がなかった!とバタバタしてしまうことのない様、今回の記事を参考に事前にしっかりと把握できる様にしておきましょう。
▼関連記事はこちら
【リノベ解体工事トラブル】躯体が汚い…吹付け断熱材が…躯体現しが出来ないかも!?