この記事のポイント!
- 2重サッシは築古マンションこそ断熱効果を感じやすい!
- +6つのメリット:結露軽減・遮音効果・UVカット・侵入抑制・経済効果・カスタマイズ
- 枠や床の取り合いに注意すれば後付け可能な工事で済む
- 補助金がもらえる!
もう2020年も残すところ1か月。いよいよ冬ごもりしたくなる寒さになってきましたね。
冬場の打ち合わせでは特にお部屋で過ごす時間が長くなり、お施主様からのリクエストとして増えてくるのが寒さ対策。
特に女性は冷え性の方が多いので、出鼻から「インナーサッシにしたい!」なんておっしゃる方もいらっしゃいます。
二重サッシと呼ばれますが、竣工時からアルミサッシが二重に設置されている内窓の場合もあるので、ここでは「インナーサッシ」でご紹介します。
目次
なぜ築古マンションほど寒いの?
築古マンションだと外壁面に断熱材が入ってなかったり、パッキンが経年劣化して隙間風の入るアルミサッシのままのことが多く、冷え性のお客様には悩みの種。
軽微な部分工事だったり、ウレタン吹付工事するほどお金をかけられない!
でも寒いのは、できるだけ避けたい!
そんな時こそ、1つの窓で定価10万円前後で導入でき、効果を感じやすいインナーサッシです。
実際に、コンクリート躯体+ふかし壁より板ガラスのアルミサッシの方が、室外の冷気が伝わりやすく感じるので、特にリビングなどの掃き出し窓は、ガラス面積が大きい分、二重サッシにするだけで断熱効果を体感しやすくておすすめです。
断熱効果だけじゃない、メリット6つ
インナーサッシは断熱効果だけでなく、製品によって①結露軽減、②遮音効果、③UVカットの性能が高いものを選択できます。
UVカットは、美容に気になる女性だけでなく、床や家具などの日焼けを防ぐのでインテリアにも優しい性能。
さらに割れにくい内窓が増えることで不審者の④侵入抑制となります。また断熱効果によって暖房エアコンの費用を抑えることができる⑤経済効果が得られる・・・いいこと尽くしですね。
インナーサッシの取り扱いメーカーは主に以下の5社
- LIXIL「インプラス/インプラス for Renovation」
- 三協アルミ「プラメイクEⅡ」
- YKK AP「かんたん マドリモ 内窓 プラマードU」
- AGC/旭硝子「まどまど plus」
- 大信工業「内窓プラスト」
特にインプラスの for Renovationは、室内建具でもリノベーション客層の好みを取り入れて柔軟に商品展開するLIXILならではのラインナップ。
デザインガラスまで用意してくれているのは嬉しいですね。⑥経年劣化した窓をカバーして自分好みのテイストにカスタマイズできます。
工事の後に取付けする場合の注意点は?
既に二重サッシがついており、既存利用する場合や、お施主様が後で自主手配する場合など、リノベーション工事の計画外で二重サッシを付ける場合は、以下の2つのことに注意しましょう。
① 枠の見込みは有効寸法がとれているか (LIXILインプラス引違窓の場合、70mm以上)
枠の有効寸法が足りない場合は、付け枠する必要があるので、メーカーの付け枠材を利用するか、造作で付けましょう。
② リノベで既存より床が上がる+掃き出し窓の場合、後付けできる施工幅のクリアランスを確保できるか(最小100mm程度)
二重サッシで補助金がもらえるって本当?
本当です。国の補助制度として省エネ・省CO2性能の高い建材で断熱改修した住宅を対象に、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(Sii)が公募しています!
ただし補助金対象製品であり、工事契約や工事日が交付対象期間である場合に限ります。詳細はSiiのHPにて都度確認してください。
また、地方自治体独自でも住宅断熱を推奨して助成金を出していることがあり、運が良ければ2か所から補助金・助成金を得ることができます。(自治体の場合は、その年の予算がなくなり次第終了になることがあります。)
申請はどうするの?
申請は、事業者(設計施工店)ではなく発注者であるお施主様本人で進めるものですが、補助対象製品か、工事契約・着工日が登録日や交付決定通知日より前ではないか等は、設計段階で確認しておきましょう。
公募時期が合わない時は、追加工事で引き渡し後に請け負うこともあります。後付けできる二重サッシならではの対応ですね。
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