リノベーション設計職の平均年収は住宅リノベーション、商業施設リノベーションなどの業態や、一級建築士資格保有などのスキルにより差があります。
なぜこのような差が生じるのでしょうか?
今回、リノベーション設計職の年収を業態とスキルで比較しそれぞれの仕事内容や、年収アップのプラス要因を調査しました。
※調査の元となる求人データなど全て、オリジナル記事2020年2月20日のものです。募集や掲載が終了しているものもありますのでご了承ください。
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目次
リノベーション設計職の年収比較
リノベーション設計職の年収を下記3つの業態で比較しました。
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- 住宅リノベーション
- オフィスビルリノベーション
- 店舗リノベーション
住宅リノベーション設計職の年収目安
住宅リノベーションの設計職の年収は、多くが300万〜500万円以内となっています。
住宅リノベーション設計職の年収は前述の3業態の中で平均的な額です。例えば、株式会社ひかリノベの求人では、入社1年目で月給25万円に加え、年2回の賞与により年収350万円程度になります。
同社の経験者の報酬は月給33万円、賞与を加えれば年収500万円超です。仕事内容は設計やデザインがメインとなりイメージパース作成やCADを使用した設計業務の経験は優遇されます。
オフィスビルリノベーション設計職の年収目安
オフィスビルリノベーションの設計職の年収は、300万円〜500万円以上のケースがあり比較的高収入であると言えます。
例えば、株式会社フロンティアコンサルティングはオフィス空間やオフィスビルの設計デザイン職では月給28万円(年収換算約400万円)~月給47万円(年収500万円超)となります。仕事内容は、オフィス移転における事務所の物件探し、オフィスデザイン、内装設計、内装工事、オフィス家具の手配、ITインフラ構築、オフィスの移転作業、原状回復など多岐にわたります。オフィスビルリノベーションは、住宅や店舗と規模やデザイン、目的が異なります。
受注プロセスとしては、顧客へのヒアリングを行ないプレゼンして受注となる場合や直接案件を頂く事などがあります。
現場の管理は施工管理部門や営業がメインで行ないますが、デザイン性の高い施工箇所など、必要に応じて設計職が現場で直接指示を出します。新築のビル設計と異なり、既存のビルの外枠を活かしつつ資産価値を向上させる設計力が必要です。
店舗リノベーション設計職の年収目安
店舗リノベーション設計職の年収は200万円台~300万円台が平均的で他の業態と比べ低めです。
例として株式会社スタンダードは店舗リノベーションの設計職を募集しています。
提示する要項には月給20万円以上、と記載されるため年収は200万円台~300万円台と予測できます。主な仕事内容は設計図面の作成、顧客との打ち合わせ、現場ディレクターとのミーティングです。
住宅デザインとの違いは、不特定多数の顧客が訪れることを前提とし、より利益が大きくなることを意識して設計することです。
業種×スキル×年収について
リノベーション設計職の年収は業態によっても、また所有する資格やスキルによっても異なります。
住宅、商業店舗、ビルリノベーションの年収を比べ、それぞれ保有資格によって年収がアップするのか調査しました。
住宅リノベーション設計職のキャリア
住宅リノベーションの設計職は、経験や業務内容によって年収が異なります。戸建てを扱う場合特に構造的な見解や工程の組み方など深い建築知識が必要であり、スキルによって年収が高額になるようです。
株式会社クラフトは、マンション、戸建てなど住宅リノベーション設計職で募集を行なっています。活かせる資格として一級、二級建築士の資格を提示しています。ベースは年収300万円からここに1級建築士、2級建築士の資格報酬が上乗せされます。
仕事内容は、顧客との打ち合わせによるニーズのヒアリング、営業とのミーティングによる方向性の共有、プラン作成、見積もり作成、顧客へのプレゼンテーション、工程表の作成や工事の監理、営業、施工との現場チェックから完了検査、引き渡しまで多岐に渡ります。
商業店舗リノベーション設計職のキャリアと年収
上述の通り商業店舗リノベーション設計職の年収は、通常では平均的に低めですが建築士の資格を保有すればアップするようです。
株式会社日本設計は、東京都庁や重要文化財に指定された日本橋高島屋といった大型案件を中心にリノベーション事業を展開中です。同社は求人で一級建築士またはそれに該当する資格を必須条件としています。月給は38万円~45万円、想定年収は750万~900万円となり、他の業態の1.5倍近くです。
マンションやビルのリノベーション設計職のキャリアと年収
マンションやビルのリノベーションでは、建築士資格や経験により年収が好待遇となる傾向があります。
東京都港区のある求人を参照すると、オフィスビルや分譲・賃貸マンションを対象に内装・設備のリノベーション設計を行う仕事の年収は500万円~750万円です。
歓迎要件として一級・二級建築士資格保有が提示され、スキルの高さと年収の高さが比例する事が伺えます。必須条件はマンション、ビルの内装リフォームの経験です。資格は優遇の要件で、経験は給与を受ける条件になります。
業態ごとのやりがいについて
リノベーション設計職は業態によって年収が異なるのと同じくやりがいも異なります。
それぞれの業態で、働く人が感じる年収以外の魅力とは何でしょう。働く人の声を参考に比べてみました。
- 住宅リノベーション設計:お客様が求める理想の住まいを一緒に実現し、お客様の暮らしを一緒に作りあげれる事
- ビル一棟リノベーション設計:大規模なプロジェクトを行った達成感やビルを使ってくれる多くの方に喜んでいただける事
- 公共施設のリノベーション:自治体や住民など地域に対し貢献度が高い仕事であり、また後々まで残りやすい建築に携われた事
リノベーション設計職の年収は業態、建築士資格や経験などにより年収が大きく変化します。
自身が満足できる業態を選べるようになるため、まずは経験を積み能力を磨き資格を取るなど具体的に行動してみましょう!
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