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2021.08.16

【業界研究】リノベーション業界の仕事内容について

今回の記事では、リノベーションの設計業務について知りたい方に向けて全体の流れがわかる記事になっています。
この記事を読んでリノベーションの設計者の仕事のイメージを具体化してもらえればと思います。


新築とリノベーションで業務的には何が違うのか?という点についてご説明します。

この記事を読んでいただいて、ぜひリノベーションの設計職について理解を深めていただけたらと思います。

 

こちらは主に販売モデルと工程・業務範囲の2点にフォーカスしてご説明していきます

販売モデルの違いについて

新築で住宅を作る際にも既に建物が完成している状態で土地と建物をセットで販売する「建売住宅」と土地を購入した後、設計者とプランニングを一緒に進めていく「注文住宅」という違いがあるように、リノベーションの業界でも「再販」と「請負」と呼ばれる違いがあります。

再販について

「再販」は文字通り、中古物件をリノベーションして、完成したものを販売するというものです。
建売住宅同様に内見をして、リアルに体験をして購入検討することができます。


最近では、国が主導して新築主導からストック重視の住宅政策へ転換を促進していることもあって、中古物件の流通市場が拡大し、中古物件の売買が活発になっています。
そういった中で、リノベーションの再販物件のみを扱う物件紹介サイトも出てきています。
再販を手がける企業の設計者になると、主に「お客様の顔を見て、会話をして設計をしない」という特徴があります。

設計者自身でコンセプトを作り、決められた予算の中でプランニングし、コスト・工程も管理しながら物件を仕上げていきます。

注文住宅を設計する際にお客様とのコミュニケーションが問題となりうまく設計できないなどのトラブルが発生することがありますが、再販ではそういった心配が不要になります。

ただ、代わりにエンドユーザーではなく物件を所有している不動産会社などに対するプレゼンテーションを行う場合もありますので、完成した物件がきちんと売れるためのロジックを組み立てる必要があります。

そのために、設計者が行わない場合もありますが、エリア毎の世帯層などのニーズをマーケティング調査してそれにあった提案を求められる場合もあります。 

 

請負について

「請負」は実際に住む予定のお客様からリノベーション案件の設計及び工事を請け負うという形になります。
いわゆる注文住宅になります。

注文住宅を作る設計者の方であればご存知かと思いますが、前提としてまずは土地を購入していただく必要があります。
それと同様にリノベーションにおいてもまずお客様に中古物件を購入していただく必要があります。
物件を購入後のリノベーション工事の設計及び工事の工程を請け負うため、「請負」と呼ばれます。

注文住宅の設計者同様にエンドユーザーであるお客様と個別に打ち合わせを設定し、要望を整理しながらプランニングを進めていきます。

リノベーションは新築よりも工事金額が少ない場合が多く、また工期が短い場合が多いため、利益となる1件あたりの設計費を新築ほど取れないという事情があります。

そのため、ハウスメーカー等のようにCADオペレーターの方に依頼することは難しく、少人数で担当することが多くなります。

設計者の職務範囲が広くなりますが、引き渡しまでの期間の案件をきちんと管理し、効率的に進める必要があります。

 

工程・業務範囲の違い

リノベーションの業態の中には「ワンストップ型」と呼ばれるものがあります。
新築の場合、ハウスメーカー等ではすでにこのような業態が主流となっています。

土地の購入、住宅ローンの申し込み、設計・デザイン、施工、アフターサービスを一貫して一つの窓口で対応できるというサービスモデルです。

通常、住宅を建てる際に、土地は不動産会社から購入し、住宅ローンは金融機関に、設計・デザインは設計事務所に、工事は建設会社・工務店に依頼する形になります。

しかし、これではお客様にとって負担が多いためまるっと1つの窓口に依頼できるようなサービスが新築住宅では主流になっています。

リノベーションの場合、数年前までは住宅を購入してリノベーションしようとするとこのように複数の窓口に依頼することが当たり前でしたが、近年はワンストップ型でリノベーションの請負を展開する企業が増えてきています。

ワンストップ型でサービスを提供する企業で設計をする場合、設計と工事請負がセットになっているため、設計者は現場の監理を行う、工事監理をする必要があります。

リノベーションの場合、図面通りに仕上がることが少なく、現場監督とコミュニケーションをとり、設計した図面がうまく実現できるように調整をする必要があるので設計者としてのスキルアップを望むことができます。

しかし、現場でのやり取りが増えるため工数としては増えてしまいます。
また、物件購入時のお客様の要望を把握することが容易になり、設計提案が的を得やすいため設計者としては効率的な設計業務をしやすいという特徴があります。

一方で、ワンストップではなく物件を既に取得されているお客様に対して設計・工事請負を取りに行く業態のものもあります。

各社によって呼び方は様々ですが、「持込」と呼ばれているケースがあります。
「持込」の場合、お客様は設計提案を複数社で同時に検討していることが多く、コストに見合った魅力的な設計提案を限られた設計打ち合わせでヒアリングを行う必要があります。

ヒアリングを行い、お客様に寄り添った提案をして、案件取ることから始まるので設計の営業工数がどうしても増えてしまいます。

ただ、設計者としてヒアリング力と提案力を鍛えることができるので、営業スキルも身に付けたい方には合っている業態になります。

以上、販売モデルと工程・業務範囲について少しでもご理解いただけましたでしょうか?

住宅業界の現在のスタンダードである新築住宅を設計する際との違いを意識して捉えていただき、リノベーションとは言え、様々な業種、働き方があることを理解いただければと思います。