この記事のポイント!
- まずは状況確認!クレームが誤解の可能性も。
- 工事関係者が付けてしまったキズであれば修繕が必要。
- 養生は必須!しっかり保護していないと意味がない。
- 着工前に共有部の写真も撮る!
タイトルからして冷や汗が出そうですが、出来れば回避したい『クレーム』。予測がつないクレームも発生しますが、中には頻度が高かったり予測できるクレームもあります。
そこで、貴重な先輩設計者の実体験を元に起こりやすいクレームと対策などをみていきましょう。テキストなどには載っていない、実践の裏側なので是非 “リノベノシゴト” に活かしていただけたらと思います!
目次
「リノベ工事で共有部にキズがついた!どうしてくれるんだ!」
工事が始まってしばらくしたある日、管理人さんから次のようなクレームの連絡が入りました。
確認をすると、解体時の廃材搬出の際にEVを使用し、釘など鋭利な廃材がEV内壁の養生を突き破ってキズを付けてしまっていた状況でした。
汚れなら掃除などをすればきれいになるかもしれませんが、キズはそうはいきませんよね。皆さんならどう対応しますか?
クレームにどう対応したらいい?
共有部にキズを付けてしまった場合、最終対処はキズを直すことですよね。
『キズを直す=補修する、リペアする』ことになりますが、その前にクレームを受けたらどのように動くかをみていきましょう!
1. 状況確認
まず大切なのが、実際に「どこに、どのようなキズが付いたか」把握する事です。
搬入搬出経路に使っている場所か?着工前には無かったキズか?いつ付いたキズか?、、などなど。まずは現場側(工務店など)の責任者と一緒に現場へ出向き、直接キズを確認して下さい。必ず写真も撮り、記録に残しておきましょう!
2. 上司に報告・相談、対応方法・費用負担について協議
状況確認の結果、リノベーション工事業者によるキズであることが確認できたら上司に報告・連絡・相談をしましょう。
実際に補修・リペアを行うとなると費用が発生します。
この費用は会社または現場側の負担になるので、会社のルールにそって処理・対応をして下さい。
3. 管理人 / 管理会社に謝罪し対応方法説明
①状況確認の時点で工事での非が分かれば、その場でまずは謝罪しましょう!
状況確認の際に判断が難しい場合は、②上司に相談し対応方法を協議した上で、必要に応じて謝罪をしましょう。
キズを補修する対応方法で決まったら、管理人 / 管理会社に改めて謝罪し、補修する旨や補修方法・必要日数などを説明して、同意を得て下さい。
勝手に補修するのはNGです!
4. 補修・リペアの手配 → 実行
謝罪し、補修の同意を得られたら、必ずマンション側との日程調整をして、手配をしましょう!また、完了したら管理人 / 管理会社に報告するのがよいでしょう。
予防策ってあるの?
まず意図的にキズをつける工事関係者はいないはずです。
気を付けているはずですし、注意を徹底してもキズがついてしまうことは起こり得ます。
そのため、以下の対策を行いましょう!
1.しっかり養生をする
管理規約やルールに則った上で、搬入搬出経路の養生は必ずしましょう。
養生もちゃんと保護できてないと意味がないので、養生が途中で終わっていたり・止まっていなかったりしたら指摘してやり直しさせて下さい。
2.記録の写真を撮る
マンションは住人はもちろん、配送業者や他の工事業者などリノベーション工事以外の人も多く出入りします。
共有部にキズがついた場合も、リノベーション工事以外の方が付けてしまった・工事前から付いていた等の可能性があります。
例えば、工事前から付いてキズを工事中に関係業者が付けたと勘違いしてクレームになったらどうしますか?
証拠=写真があれば誤解を解くことができます!
現地調査では共有部の写真(※特にキズや汚れがある場所)も必ず撮っておきましょう。
共有部にキズを付けてしまいクレームなる例として、EV以外にも外階段、共用廊下の天井・床、手すり、マンションエントランスドアなどいくつかあります。
同様のクレームを受けないことを願いますが、もし受けてしまった場合は以下記事も参考にしてみて下さい!
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