この記事のポイント!
- 仕上げは下地・施工方法で見積にも影響→迷っても3つに絞る!
- 住宅設備は確認・選定漏れが内容に!
- 造作家具・建具は現場側に金額確認が安心
マンションリノベの重要なポイントには、他の設計職と同じようにコストが挙げられます。
プランの大枠が決まってくると、仕様決め→見積提示→着工と進むことが多いです。
金額に合意が得られないと着工へは進めないので、お客様にとっても設計者にとっても見積提示は一大ポイントなってきます!
見積は会社によって作成者が異なります。
営業・積算(専門部署)・現場側(施工部署・施工店)・設計etc。。。。
設計が見積を作成する場合はよく分かるかと思いますが、見積作成時には金額を算出する為の情報がないと出来ません。
そこで今回は見積作成前には決めておきたいポイントをみていきたいと思います!
目次
仕上げは色や品番まで決めないとダメ?
仕上げは見積に大きく反映される項目の一つです。
関連項目 | 理由 |
---|---|
種類 | ・仕上げ材は多種多様にあるのでコストもピンキリ。 ・無塗装品は別途、塗装が必要。 ・マンションの管理規約等によって仕上げ材に制限がある場合もある。 |
付随工事 | ・仕上げの種類によって下地や施工方法が異なるのでそこでも金額が変わってくる。 ・天井や壁を躯体現しにする場合、配線の鉄管施工などが必要。 |
理想は見積時に色や品番まで決まっていると良いですが…
お客様も迷う方が多く、中には中々決められない方もいらっしゃいます。
そこで、お客様にも協力いただいて候補を絞りましょう!
- 色で迷うのはOK
・塗装・クロス・タイル・床材・既製品建具などには、同じシリーズで色違いの商品が沢山のあります。
『付随工事も変わらない同種・同額の仕上げであれば色や品番は仮でOK』 - 下地・施工方法が同じ物
・付随工事には様々なコストが含まれているので、ここが決まると積算しやすくなります。
・迷っている場合は仕上げ材の差額で比較がしやすくなります。 - 松竹梅の3つで比較
・迷っているお客様にはせめて3つにまで絞っていただきましょう。
・第一候補を決めて見積に反映させ、その他2つは比較できるようにしておくことをオススメします。
仕上げは色や品番まで決めないとダメ?
住宅設備機器で見積金額の主要となる、キッチン・ユニットバス・トイレは造作や在来工法でなければメーカーのショールームで選定し、メーカーや商社から送られてくる見積を反映させます。
なので、今回はそれ以外でのポイントをみていきたいと思います。
- 水・お湯が必要な場所の確認
・水栓だけでなく給水/給湯管と排水管の施工が必要になります。
・「洗濯水栓にお湯は必要か?」「トイレの別途手洗い器の有無」など。 - 洗面の仕様
・既製品であればキッチンなどと同様にメーカーから見積をとります。
・造作の場合は、カウンター・収納・洗面器・水栓(トラップ)などの仕様を決めましょう。 - 水回りの小物
・鏡,タオルバーやトイレットペーパーホルダーなどの小物も選定しておきましょう。
・取り付ける位置に下地補強が必要になります。 - 給湯器の新設or既存利用
・忘れがちな給湯器についても、既存利用をするか新しくするか(号数含め)决めておきましょう。
造作物はどこまで决めた方が良い?
洗面などを造作にする場合もですが、キッチンカウンターや収納・靴収納・本棚・ニッチや建具など造作する場合も概要が決まっていないと見積が作成出来ません。以下は事前に決めて起きましょう。
- 寸法・サイズ・棚板枚数
- 仕上げ材
- 構造(大工工事か家具工事か誰が作成するかも含め)
必要に応じて家具図や詳細図を作成し、現場側に見積をとりましょう!
造作=オーダーメイドになるので、想像を超えて高額になる場合もあるので要注意です!!
それ以外に決めておくべき内容は?
その他にも、以下は事前に決めておけると見積もり出しもスムーズになります。
- 《電気配線計画》
照明やコンセントなど電気工事に関する内容も决めて図面に反映させましょう!
特殊な機器などがある場合は特に確認が必要です。 - 《既存利用の範囲》
何をどこまで既存利用するか決めておきましょう!
既存利用の内容によっては補修費が必要になったり別途費用が発生する可能性もあります。 - 《断熱材施工》
断熱材施工は高額になることがあります。
既存が断熱材の施工が不明の場合や施工されていない場合は、リノベーション工事で断熱材を施工するか確認しましょう!
※解体して断熱材があることが分かれば、既存利用して減額することも一つです。
もちろん、可能な限り詳細まで見積前に决められるのがベストです!
提示する見積が予算内であればいいですが、予算オーバーをしている場合は予算額を上げるか計画内容を調整する必要があります。
まずは判断基準となる見積の内容を决めないといけません。お客様が迷っている場合は設計者がリードしてあげてください!
- 何を・何故迷っているのか?
- 迷っている内容に何を求めているのか?
- その為には何がベストか?
お客様が迷っていて决められない→見積が作成出来ないではダメです。
見積作成だけではありませんが、お客様が決断・納得できるように提案・アドバイス・リードできるシゴトをしましょう!