この記事のポイント!
- 結露対策のポイントは、①断熱性能を上げる事と②風の流れを作る事の2点
- インナーサッシの設置なども有効
- 収納を通りぬけにしたり、換気扇を24時間回すなどの対策も必要
前回は、「そもそも結露ってなに?」「どういう原因で起きるの?」「お客様への説明方法は?」などを解説していました。
今回は実際に結露対策ってなにをすればいいの?という疑問にお答えしていきます!
前回記事はこちら:「【初級編】「結露しない家にしてほしい!」この難題にどう立ち向かう??」
目次
断熱性能を上げる
【外気に接する躯体面に断熱材を施工する】
①既存で断熱材が施工されている場合は、撤去をせず既存利用する事を推奨。
②断熱材が入っていない場合は、新たに施工して断熱効果を高める事をおすすめします!
ただし、角部屋で3面外気に面している部屋は断熱材施工面積も多くなり費用がよりかかる為、予算にも注意しましょう。
断熱は結露対策だけでなく、冷暖房の効率も高めるので、光熱費の節約にも繋がります!
(ちなみに、コンクリートには断熱性はほとんどありません)
断熱に関する記事はこちら:「断熱のアレコレ。断熱材の特徴・施工ポイントなどをご紹介」
【インナーサッシを設ける】
既存の窓の内側にインナーサッシを取り付けることで、空気層ができ断熱効果を上げる事がきます。
※多くのマンションでは、既存の窓は共有部分にあたり取り替えが難しいですが、マンションによっては申請等によって取り替え可能な場合もあるので、可能な場合は高機能ガラスに変えるのも一つです。
引用元:YKKap HP
風の流れをつくる
【間仕切り壁に室内窓を設ける】
風通しを良くするには、風の出口と入口が必要ですが窓め面しない内部屋には室内窓を設けて意匠と通気を叶えましょう。
(引用元:LIXIL HP)
【収納は通り抜け】
玄関収納や衣類収納など収納を計画する際は、通り抜けできるようにして出入り口を2箇所設けることで空気が流れ、湿気が籠り難くなります。
ドアを設置しなければコストカット,スペース活用もでき一石二鳥。
目隠ししたい場合はウッドブラインドやカーテンなどで工夫を!
【浴室を24時間換気にする】
2003年の建築基準法改正により24時間換気システムを備えたマンションが登場しましたが、それ以前のマンションで浴室を新設する場合は、浴室換気扇を24時間換気対応の物にする事をおすすめします。
その他番外編
- 北側の壁面に収納を設けない
- 間仕切りを中間壁にする
- 床に厚みのある無垢フローリングを施工する
- 収納の仕上げに調湿機能のある仕上げを使う
また前回記事でご説明したように、結露対策は作り手と住まい手両方の対策が必要となってきます。
住まい手には以下のポイントをお伝えして、対策をしてもらいましょう!
- 水槽や植物を多く置いている部屋や,室内干しをしている時は特にしっかり換気をする
- 窓に断熱シートを貼る
- サーキュレーターで空気を回す
- 家具と壁の間に隙間を空ける
- 掃除をする(埃が多い場所→カビが生えやすい)
いかがでしたでしょうか。
結露対策には、断熱材の選定も大切になってきますので以下の記事も併せて読んでおくとよりスキルアップに繋がります!