この記事のポイント!
- 結露のピークは冬に来る。
- 結露を完全に防止することはできない
- ポイントは「事実説明」をして「対策案を提示」すること
- 事実説明のポイントは①現状理解②完璧は無いこと③生活スタイルの重要性
- 結露防止の具体的な対策案は風の流れをつくること
2020年も残り2ヶ月を切りましたが、今年は新型コロナウイルスの影響でライフスタイルが本当に大きく変わりました。
1日も早い終息を願いますが、ステイホームは引き続き冬も続きそうです。
そこで、冬のお家時間をより快適に過ごしていただく為にも、冬の住まいで問題に上がる『結露』について今回は深掘りしていきます。
結露問題は本当に沢山リクエストをいただきます。
今回は、実際に打ち合わせや設計でどの様な対応が必要になるかお話ししていきましょう!
目次
そもそも、冬に結露が起きやすいのはナゼ?
そもそも『結露』については過去記事で説明しているので、まだ読んで無い方は目を通しておいて下さい!
冬場に結露が起こりやすいのは、外と中の寒暖差が大きくなるためです。
また、マンションは戸建てに比べて気密性が高く、室内の湿度が高くなりやすい環境も要因の一つです。
恐らく、ステイホームで自宅にいる時間が増えると結露が出やすい環境になりやすくなると思われるので、相談も増える事が考えられます。
参考記事:「結露のアレコレ。マンションリノベで気を付けること、原因と対策について。」
結露が起きやすい場所って?
マンションで結露が起きやすいNo.1は窓周りです。が!下記の場所にも注意が必要です。
- 暖房を入れていない部屋
- 収納の中
- 陽の当たらない面の壁(主に北側)
結露防止に完璧は無い!
まず、結露に関して頭に叩き込んで欲しい事があります。
過去記事にあるように『結露を100%=完全に防ぐことは出来ない!!』と言うことです。
これはリノベーションだろうと新築だろうと同じです。
結露は「室内の暖かい空気が冷やされること」「空気中に水蒸気がたくさん存在すること」で主に発生しますが、それらを完全に除去することが難しいのは何となくでも想像できますよね。
対応の流れって?
では、結露を100%防ぐことは出来ないことを踏まえて、結露に対してどのようにして打ち合わせを進めていくか具体例をあげて説明していきましょう!
対応の流れは大きく分けて2つになります。
【事実を説明】
結露を絶対に防ぐことは難しく、結露には生活スタイルの影響が大きいことをまず理解していただきます。
⇩
【対策案の提示】
間取りや仕様でできる結露対策の案を提示・説明し選択していただきます。
⇩
リノベーション計画に反映・実施
事実説明のポイント①〜既存の状態〜
事実説明でまずして欲しいのが、既存の結露状態の説明です。
最低でも下記2回は現状を説明して下さい!
- プランニング開始時の現状説明・確認時
- 解体後(出来れば現場確認時)
稀かと思いますが、躯体面のカビが酷い場合は、解体後・本工事前にカビ除去等の追加対策の協議が必要になるので、現地調査ではその可能性も含めてしっかり見てくる必要があります。
事実説明のポイント②〜結露防止に完璧は無い〜
先ほど頭に叩き込んでいただいた『結露を100%=完全に防ぐことは出来ない!!』という事をお客様にも理解してもらう事が重要です。
しっかり理解していただいていないと、実際に結露が発生した場合にクレーム発展する可能性がありますので、分かりやすく理解しやすい説明を意識して下さい!
事実説明のポイント③〜生活スタイルの重要性〜
結露発生の要因に、個人の生活スタイルが大きく影響していることもしっかり理解してもらいましょう!
立地や間取り・仕様にもよって結露の出方は異なりますが、全く同じ条件の部屋で住む人が変わる方が結露の出方の差は大きくなりやすくなります。
結露防止には住まい手の協力が必要不可欠です。実際に住むお客様を巻き込んでこそ、快適な住まいづくりの設計が出来ます。
前述の事実説明が結露対策では重要になるのですが、それはこれから説明する対策案の提示をする際にも活きてきます。
説明を理解しているお客様は、対策案の意図の理解や取捨選択が早くなる傾向にあり、プランニングもスムーズに進みやすくなってきます。
次回記事では、実際の対応策もお伝えしていきます!お楽しみに!!!