目次
「みんなの失敗談」とは?
多くのことをお客様と一から決めて、多くの方が関わり作り上げていくリノベーションによる「住まい」。
どうしても失敗によるトラブルは発生してしまいがちです。
しかも、住まいは工事中であれば常に後ろに次の作業が控えていますし、既にお引渡しをしていれば住んでいる状況ですので早急な対応が必要です。
一方で住まいに関するトラブルは知識と経験に伴い、対応スピードは左右されてしまうことも多いでしょう。
- 「どうしよう、、」
- 「何が原因なんだろう、、」
- 「お客様になんて言おう、、」
こんなことを考え始めただけでパニックに陥り、初手が遅れてしまい、場合によってはさらなるトラブルを生んでしまうかもしれません。
しかし、失敗談はあまり先輩たちも語ってくれないものです。
そこで、編集部が匿名を条件にリノベーションの先輩(以下、匿名Aさん)にインタビューをして参りました。
新たな「匿名Aさん」を捕まえ、今回は連載第四弾です。今だから話せるそんな失敗談を是非皆さんの業務に、是非活かしていただけたらと思います。
「天井から水が滴り落ちている?…」
Aさんの担当するリノベーション工事の後半に、工事中の物件の下階に住む近隣さんより電話が。
「天井から水が落ちて来るんだけど!!!」
この日は、現場の動いていない土曜日。全く状況がつかめない中、急遽その近隣さん宅に行ったそうです。
すると、やはりその近隣さん宅では天井から水が滴り落ちている。
このような漏水事故の場合、まずは元栓を止めればこの手の水は一旦は止まる。
玄関横のメーターボックスにある元栓を確認したところ、その元栓から水が漏れてメーターボックスの下は水浸し。原因は明白。
メーターボックスの元栓である止水バルブのパッキンが劣化しており、しまり切らずにその隙間から水が少しづづあふれ出てしまって、
下階の部屋内部まで水が行ってしまったようです。
どうやってリカバー?
いろんな原因で起こることも少なくない水の漏水事故。
これらの対応は近隣に隣接するマンションリノベーション経験者でれば対応を経験された方も多いのでは?
実際Aさんはも経験は1回ではないようです。ではどんな対応が必要なのでしょうか?
ここでの対応は以下です。
- まずは水を止める
- 経験のある上司に相談し対応方法を設計
- ②で相談した方法をもとに、現場の親方と対応方法や費用負担について協議
- お客様、近隣へ謝罪+対応策を提案
- 対応策実行
いつもと違うのは一手目として水を止めること、近隣の方への謝罪や対応が増えたことです。
また、費用に関しては漏水事故に関しては近隣への被害になるため通常のリノベーション会社や水道工事会社であれば一般的に保険に入っているのでその保険会社への精算もプラスで作業として乗ってくるかと思います。
具体的にはこんな流れ
まず漏水事故は水が流れ続けるとどんどん直すべき範囲が広がり、修繕費用や手間は増えていきますのでスピード勝負です。
Aさんは原因となっているバルブのパッキン交換を進めます。まずは職人を手配。
しかし一方で、このバルブを直すためには、さらに大元で一度止水をする必要がありました。
つまり、このマンションの同じ系統を使っている住戸全てが一次的に断水してしまうこととなります。
通常断水する作業がある場合、だいぶ前には通知を行う必要がありますが、緊急事態の為管理会社へ相談の上、その場で承諾を取ってきます。不在にはお知らせのメモ投函も行ったようです。そうして何とかバルブを交換し、水はようやく止まったようです。
ちなみに、この原因となったバルブに関してはマンションの共用部としての扱いでは?と思う方も多いかと思いますが、パッキンに関しては消耗品とのことで専有部として住人が管理をとのことでした。(なお、この区分の違いはマンションによって異なるかと思います。)
この費用負担はAさんのお客様が原則もつことになり、当然このタイミングでは現場を委託を受けているAさん企業が負担するかたちになったとのことでした。
Aさんの所属する会社は保険に入っていたため、下階の近隣さんの漏水に関してのダメージを受けたところの修繕工事は保険会社とも連携をとり示談を行うかたちで、保険会社より費用を支払ったようです。
(その他、対処法についてはこちら「【スキルアップ】現場で漏水発生!? まず何する?」
自分はミスしないだろうという過信
こんな失敗は自分はしないと思っていれば大きな誤解です。自分がしなくてもチームのだれかがする可能性もありますし、多くの案件を行っていれば必ず失敗はついて回ります。
しかもリノベーションはありがたいことにどんどんニーズは上がっているので、はじめて一緒に工事を行う工務店や職人も必ず増えていくでしょう。
Aさんは、このような失敗はまり語りたくないようですが後輩にあえて伝えることがあるようです。「猿も木から落ちる」ではないですがそんなマインドになっている方がいた場合にはお話をするとのことでした。
とはいえ、この失敗は本来であれば起こらない失敗のようです。どんな方法でしょうか?
予防策
- 管理規約や管理組合にバルブやバルブのパッキンの管理区分を確認
- 工事に入る前に職人にパッキンの状態を確認を取ってもらう。
今回はシンプルに2つです。
しかし、漏水事故は例えば近隣さんに水が行ってしまい、高級な毛皮や家具が似れた場合の費用負担も必要となりますので、場合によっては数百万円など莫大な費用負担が発生する場合もありますので、抜かりなくやっておきたい部分かもしれないとAさんは言います。
今後も編集部では、失敗談をお話していただける次なる「匿名Aさん」が見つかれば、情報をお伝えしていこうと思います。是非お楽しみに。
あわせて読みたい
・【22卒向け 】就活の良いスタートを切ろう!住宅業界の秋夏インターンシップ情報!
・無印良品から、インテリアのサブスクリプション・サービスが誕生