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2022.11.10

畳の基礎知識や施工方法、施工事例もご紹介!

畳の基礎知識や施工方法、施工事例もご紹介!
  • 畳には独特の風合いがある
  • 更にはリラックス効果も!
  • 数年ごとのメンテナンスが少し大変
  • い草以外を使用した畳も存在!

みなさん、こんにちは!

日本人にとって馴染み深い「畳」。昔から日本の住まいには欠かせないもので、フローリングが普及した現代でも、日本人にとって「畳」はやはり落ち着きますよね。
皆さんもお客様から「和室を作って欲しい」や「小上がりに畳を敷きたい」という要望をいただいた事もあると思います。
日本人に馴染みがあったとしてもやはり床材はフローリングを選定することが多く、お客様から「畳」を要望いただくと、「えーっと、、、施工方法どうだっけな?」って思ったことはありませんか?
そこで今回は「畳」について解説していきます。

 

畳の基礎知識について学ぼう!

では早速畳についての基礎知識を説明していきます!!

まず、畳とは日本の伝統的な床材で、畳床と言われる畳の芯材の表面にい草で織った織物状の畳表を貼り付けたものです。

引用:全国畳産業復振興会

ここで簡単に畳の歴史を紹介します。

『畳の歴史について』

畳の歴史は奈良時代にまで遡ります。古事記には「菅畳」「皮畳」などと記載がありますが、その頃の畳は現在のようなものではなく、コモやむしろなどのような敷物を重ねたものだと言われています。
平安時代になり権力の象徴として、現在の畳に似たものが貴族の邸宅に座具として置かれるようになりました。
鎌倉時代から室町時代にかけて、お部屋全体に畳が敷き詰められるようになり、現在の畳の形としてほぼ完成されました。

では畳の材料について紹介していきます。

『畳の材料について〜畳表〜』

畳表に使用されている、「い草」とは「藺草」と書き、単子葉植物イグサ科の植物です。
い草の産地は主に熊本県八代地方で、国内の畳表の8~9割を占めています。他には広島、岡山、福岡、高知などで栽培されています。

い草は多年草で、刈り取りの際に「天然染土」という泥に漬け込み、乾燥させます。そうすることで畳特有の香りを引き出し、変色を防ぐことができるのです。

畳を1枚織るのに、どれくらいのい草を使用するかご存知ですか?
なんと4,000~7,000本ものい草を使用するのです。刈ってすぐ使用するわけではなく、色や品質などを十分に選別してから織機で織り上げていきます。1枚あたり約1時間弱で織り上げます。

現在ではい草の代わりに和紙やポリプロピレンを使用した畳も増えてきています。
お手入れもしやすくデザイン性も豊富で価格もリーズナブルな点が人気の理由です。
後ほど施工事例を含め紹介していきます。

『畳の材料について〜畳床〜』

元々は「藁床」と言って稲藁を何重にも重ねて畳床を作ってきました。
畳床は畳表と異なり、あまり表には出ませんが畳床の種類によって機能性、踏み心地や金額が異なってきます。

畳床も畳表同様、現在では機能性に優れた藁床も発売されています。

 

畳のメリット・デメリットとは?

では次に畳のメリット・デメリットをご紹介します。
先ほど色々な素材の畳表を紹介しましたが、ここではい草でできた畳をメインに説明していきます。

《メリット》

1.踏み心地が良い
他の建材では真似できない、高いクッション性や独特の風合いと心地よさがあります。

2.防音性に優れている
フローリングに比べると厚みがあり、い草の繊維が音を吸音するため、防音性に優れています。

3.調湿機能がある
い草が空気中の水分を吸収してくれるため、日本の気候にぴったりの建材です。

4.リラックス効果がある
畳の匂いを嗅ぐとリラックスしませんか?これはい草の中に一番多く含まれている「フィトンチッド」という成分が、森で深呼吸をした時に気持ちが安らぐ、リラックスする効果をもたらす成分と同じものなのです。

《デメリット》

1.メンテナンスが難しい
畳は数年に一度張り替えをしなければいけません。張り替えは業者さんに頼まなければいけなく、費用もかかってしまいます。
メンテナンスについては後ほど説明します。

2.カビが生えてしまうことがある
調湿効果があっても、湿度が高すぎる所に換気をせずに置いておくとカビが生えてしまうことがあります。

3.物を置くと凹んでしまう
い草は柔らかい素材のため、畳の上に机のような重い物を長期間置くと、その部分が凹んで跡がついてしまいます。

4.液体が染み込みやすい
フローリングに比べ、飲み物や醤油のような液体が染み込みやすく、シミが残ってしまう場合があります。

畳の施工方法とメンテナンスについて

次に施工方法についてご紹介します。

畳自体の施工は難しくないのですが、下地がフローリングの時と異なる場合があるので、そこを中心に説明していきます。

皆さんはフローリングを施工する場合の根太の間隔をご存知ですか?
そう、1尺(303㎜)です。
しかし、畳の場合、尺5寸(455㎜)になります。

また、一般的なフローリングの厚さは12㎜~15㎜に対し、一般的な畳の暑さは55㎜か60㎜です。畳の方が暑さがある為、床のレベルを合わせるために、根太を低くします。

あとは下地を敷いて畳を敷いたら完成です。
畳の下に防湿シートを敷いたり、根太の間に断熱材を入れたりする場合もあります。

マンションの場合も基本的には同様の考え方です。
既存のマンションに既に畳が敷いてある場合は下地をチェックしましょう。古いマンションは下地がなくコンクリートの上に直接畳が敷いてあったり、スタイロフォームの上に畳が敷いてあったりするので注意が必要です。

設計時の注意点は、畳とフローリングでは厚みが違う為、下地でレベルの調整を行ってください。畳からフローリングにリノベーションをする際、下地をそのまま使用する場合は、下地調整が必要となります。
また、畳の種類によって施工方法が異なりますので、施工説明書をよく読んだ上で施工しましょう。

では畳のメンテナンスはどのようにしたらよいのでしょう。
簡単に畳のメンテナンス方法についてご紹介していきます。

畳は日常のお手入れの他に数年ごとにメンテナンスをしなければいけません。
まず、普段のお手入れでは畳の目に沿って掃除機やホウキで掃除を行います。畳の目の流れに逆らうと畳が傷んでしまうことがあるので気をつけましょう。
掃除機やホウキでホコリを取り除いたら、畳の目に沿って乾拭きをしてください。

また、春と秋の年に2回、良く晴れた日に畳を干してください。干す時間は4~5時間程が目安です。

新しい畳を使用して2.3年経ち、畳が変色してきたり、痛みが激しくなってきたら「裏返し」を行ってください。実は畳は表と裏の両方とも使用できるのです。なので、痛んできたと思ったらひっくり返して裏側を使用してください。

新しい畳を使用して4.5年経ったら、今度は「表替え」のタイミングです。表替えとは畳床はそのままで、畳表と畳縁を新しい物に交換します。

新しい畳を使用して10年程度経ったら新しい畳に交換するタイミングです。

また畳の使用頻度よっても異なってくるので、表替えや交換する前に一度畳業者さんに相談することをお勧めします。

新素材で作られた畳と施工事例のご紹介
ここまでい草で作られた畳についてご紹介してきましたが、最近では和紙やポリプロピレンで作られた畳が増えてきています。
最後にそのような新素材で作られた畳を施工事例と共に紹介していきます。

『健やかくん/ダイケン』

ダイケンの畳「健やかくん」は畳表がい草ではなく「和紙」でできている畳なのです。和紙をこよりにして樹脂で加工し、パイプ状にした物を織り込んで畳表にしています。糸を紡ぐようにして、い草のような肌触りを再現しました。

引用:ダイケン

全てが抗菌仕様になっており、い草で作られた畳表に比べ、ダニやカビの発生が少なく、お子様にも安心です。
また、撥水性もありメンテナンスも簡単で扱いやすい畳です。

引用:ダイケン

上記の事例は小上がりに使用した実例です。淡い色合いでフローイングとの相性も抜群です。

商品:清流ストライプ
色:03乳白色×白茶色詳細:ダイケン 健やかおもて

引用:ダイケン

上記の事例の畳はピンクがかった灰色をしており、和室にも洋室にも合う畳です。
縁ありでも古臭くならずスタイリッシュな印象です。

商品:清流
色:14灰桜色
詳細:ダイケン 健やかおもて

『MIGUSA/セキスイ』

セキスイの畳「MIGUSA」の畳表は耐久性に優れたポリプロピレンと天然の無機材料をベースに作られています。い草の特徴を生かし、MIGUSAも内部に空気層を作り、適度なクッション性を生み出しています。また、表面には吸収孔があるため、い草同様調湿機能も兼ね備えています。

引用:セキスイ

水・油汚れにも強くお手入れも簡単です。

引用:セキスイ

上記の事例の畳はブラックの琉球畳を使用しており、シックでかっこいい印象です。畳表も市松模様になっており、よりモダンな雰囲気に仕上がります。

商品名:ICHIMATSU
色:ブラック
詳細:セキスイ MIGUSA

引用:セキスイ

上記の事例は先ほどの事例とは打って変わって、淡い色の畳表で優しい印象です。同じ琉球畳でも色が違うとガラリと雰囲気が変わりますよね。

商品名:MESEKI
色:モカベージュ
詳細:セキスイ MIGUSA

今回は「畳」についてご紹介しましたがいかがでしょうか。
フローリングに比べると使用頻度は低いですが、畳は根強い人気があります。
「畳は古臭くてダサい・・・」なんてことはありません!
最近の畳はとてもオシャレで、グレーや青のモダンでシックな色や薄ピンクのような爽やかな色までラインナップが豊富です。色によってはコンクリート打ちっぱなしのようなインダストリアルテイストにも合います!
また、昔ながらのお部屋全体に畳を敷く方法だけでなく、お部屋の一部に畳スペースを作ったり、小上がりの床材を畳にしたりと幅広くコーディネートをすることができます。
是非皆さんも活用してください!

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