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2022.02.17

【基礎知識】これで納得!インナーサッシ(内窓)がリノベーションで選ばれる理由

~この記事でわかること~

・インナーサッシは、リノベ断熱の最適解!

 ・築古マンションこそインナーサッシの効果を感じやすい

 ・インナーサッシの空気層で、リノベでも手軽に断熱・防音対策!

 ・枠や床の取り合いに注意すれば工事後でも取付可能

 ・国や地方自治体の補助金制度を利用できる可能性◎


皆さん、こんにちは!

2022年も2ヶ月が過ぎようとしていますが、昨年から引き続きウィズコロナの生活が続く中で、より柔軟なライフスタイルが求められてきていますね………!

そんな中でも、在宅勤務増加に伴うワークスペースのカスタム化の需要などもあり、年々、リノベーションが住宅購入の選択肢として更に世の中に広く浸透してきていることは、リノベーションに携わる私たちとしては嬉しいニュースではないでしょうか。

しかし、”リノベーション” と耳にした時、多くの人は「好みの内装を実現できる」「新築よりも価格を抑えられる」ということは思いつきますが、ZEH(ゼッチ)に見る様な住まいの「省エネ性能」や「快適性能」という観点では、新築と比べてまだまだ情報の整理も行き届いておらず、中古住宅のため性能が既存状態に左右されてしまうのでは?という不安も否めません。

そして、デザイナーの皆さんの中でも、「正直リノベーションでどこまで効率的に住宅性能を高められるのか分からない・・・・・」という方も少なくないと思います。

そこで今回は、住宅の快適性を高める手段として効率的かつ一番手軽に取り入れることのできる「インナーサッシ(内窓)」についてご紹介をさせていただきます。お客様に更に快適なリノベーションライフをご提案するために、ここでインナーサッシの基本を確認してみてください!

 

そもそもインナーサッシ(内窓)とは?

ではまず、基本的な知識として「インナーサッシ(内窓)」とは何なのかについて今一度確認していきましょう!

インナーサッシとは、一般的に

既存の窓サッシの内側(インナー)にもう一つ窓サッシを設置して窓を二重以上にする

ものを指しています。

インナーサッシにすると、二重になった窓の間に「空気層」ができることになります。 この空気層が、断熱・防音等に大きな効果を発揮します。一般住宅において、熱の出入りが最も多いのは、屋根や外壁よりも、窓などの開口部です。冬の暖房時には約6割の熱が開口部から流出します。窓の断熱性能・ 遮熱性能を高めると、暖房に頼り過ぎずに冬は暖かく理想の暮らしが実現します。

引用:LIXIL

では、なぜこのインナーサッシがリノベーションに最適なのかここから詳しくご紹介していきます!

 

窓周りのアップデートは快適なリノベーションライフの第一歩

中古マンション、特に築25年以上の築古マンションの場合、どうしても窓周りの気密性が低くなりがちなため、冬になると窓側から冷えた空気が押し寄せてきて窓ガラスにいつも結露ができている・・・・・という状況が起こり易いですね。これを放置していると、室内全体の断熱性能の低下だけでなく室内のカビ発生や内装材の早期劣化の原因になってしまうことは周知の事実かと思います。

結露自体を防ぐ目的であれば、リノベーションによって間取りを調整し通気を良くすることで大幅に結露の改善することも可能ではありますが、結露が防げたとしても気密性の低い既存窓の場合、外気の侵入を防ぐことはできないので暖房・冷房効率がなかなか上がらず、エアコンを一日中つけっぱなしにしないと暖まらない(冷えない)という状況が起こりやすくなります。

冒頭でもお話しした様に、リノベーションの強みはもちろん「好みの内装を実現できる」「新築よりも価格を抑えられる」といった点にもありますが、それだけではなく最適な断熱方法や優れた省エネ性能の設備を取り入れることによって、上記の様な結露問題を解決しリノベーションでも新築の性能に全く劣らない快適な住環境を作り出すことが可能です。

この点をデザイナーの皆さんが熟知することで、ワンランク上のリノベーションライフをお客様に提案することができます。

 

インナーサッシがリノベーションに選ばれる理由

では、この「快適な住環境」を作り出すためになぜインナーサッシが重要なのでしょうか?

マンションリノベーションの際に必ず出てくる「共用部」「専有部」という言葉がありますが、基本的にマンションの既存窓サッシは、「共用部」にあたります。そのため、個人で行う専有部のリノベーションでは、特別な許可を得ない限り※1既存サッシを個人で交換することはできません。

例外的に、マンションによって一定の制約を守れば既存の窓サッシを個人で交換できる場合もあり、その際は「カバー工法での窓交換」もしくは「ガラス交換」が行われるのが一般的です。この工法については別の機会に詳しくご紹介しますが、定期的な大規模修繕で一斉に窓サッシの交換が行われる際なども、この「カバー工法」が使われることが多く、リノベ前の既存の窓サッシが既にカバー工法で交換されているというケースを見ることもあります。

しかし、「カバー工法」「ガラス交換」共に費用が掛かる + マンション規約で個人での交換が許可されていない場合がほとんどです。

そこで注目されるのがインナーサッシなのです!

インナーサッシは「専有部」である室内に窓サッシを追加する方法をとるため、ほとんどのマンションでは室内リノベーションの一部として特別は許可は必要なく手軽に設置をすることができます。※2 また、インナーサッシは他の断熱方法と比べて価格も手頃で窓1面のみからでも取り入れることができるので、マンションリノベーションで避けられない「共用部」への変更や改造の制限を受けることなく、快適な住空間に近づけることができます。

 

※1マンションによって、既存サッシの交換可否や制限など大きく異なるため、必ず各マンションの管理会社に確認のこと

※2マンションによって、インナーサッシの設置に事前申請が必要な場合もあるので、必ず各マンションの管理会社に確認のこと

インナーサッシのメリット・デメリット

これほど手軽に取り入れることのできるインナーサッシですが、実際に設置をしたお部屋で暮らす際のメリット・デメリットはどうなのでしょうか?以下に、項目をまとめてみました。

◎インナーサッシのメリット

断熱性が高くなる
防音性が高くなる
簡単に設置できるので住み始めてからの設置もOK!

インナーサッシには様々なデザインが用意されていて、引き違い窓や開き窓など、様々な窓スタイルにも対応しています。 マンションに設置が可能なのも大きなメリットです。

◎インナーサッシのデメリット

室内側に新しい窓を設置する場所が必要
窓を開ける時には2回開けることになる
2つの窓を掃除する必要がある

インナーサッシ設置時に費用とスペースが必要になること、開け閉めやお掃除に手間がかかることがデメリットです。

引用:エコリフォーム

上記からも分かる様に、日常生活の中で操作・お手入れをする窓がもう一枚増えるという点で少し面倒に感じるというのは実際にインナーサッシを入れたお客様からも聞くことがあります。

ただ、一度慣れてからはストレスを感じることは少なくなりますので、一年を通してのお部屋の中での快適性を求めるのならば、お客様にとってもインナーサッシを取り入れることは決して損な選択ではないと言えます。

 

オススメのインナーサッシはこの5メーカー

 

さて、ここまでインナーサッシの基本についてをお話ししてきましたので、ここからは実際に取り付けを行う際に参考にしたいインナーサッシを取り扱うメーカーをご紹介します。

現在、リノベーションで良く使われるインナーサッシの取り扱いメーカーは主にこちらの5社となっています。各メーカーの特徴は以下の通りです。

◎LIXIL「インプラス/インプラス for Renovation」
・最もインナーサッシでポピュラーな選択肢
・枠・ガラス共に種類が豊富でデザイン性も配慮されている

◎三協アルミ「プラメイクEⅡ」
・アルミメーカーのため枠素材に定評あり
・格子の種類も豊富で、和室にも対応

◎YKK AP「かんたん マドリモ 内窓 プラマードU」
・YKK APならではの戸先錠仕様あり
・定価ベースでの価格は他メーカーより少しお手頃

◎AGC/旭硝子「まどまど plus」
・最高性能のガラスラインナップ(防音性能高)
・枠色:ステンレス カラー(アルミ)あり

◎大信工業「内窓プラスト」
・高機能かつスタイリッシュな見た目が◎
・和室向けのヒノキ(木目調)/クレセントなし等細かなオプション対応

特にLIXIL / インプラス for Renovationは、室内建具でもリノベーション客層の好みを取り入れて柔軟に商品展開するLIXILならではのラインナップで、ノーマルな単板ガラスからデザインガラスまで種類豊富に用意があり、お客様の選択肢も広がりますね。

 

実際の設置はこう進めよう!取り付けの手順

そして、使用するインナーサッシが決定した後は実際の取り付け手順の確認をしていきましょう。大まかには以下の5つの手順で進んでいきます。

①設置する窓数を決定

②採用するメーカーを選定
お客様の求める性能やご予算、デザインも含めて先ほどのメーカーを参考に選定していきましょう。

③見積もり取得
設計者が材工手配する場合はミスの出ない様、必ず現場監督と必要寸法や図面を事前に共有のこと(現場監督に現調に立ち会ってもらうのがベスト)

④採用決定後、メーカー現調を依頼
インナーサッシの現調は、壁が立ち上がった後の実際の開口寸法が分かってからでないと行えないので、間違えのない様、必要設置寸法(壁厚)などは工事前に必ずメーカーに確認し現場監督と調整を行いましょう。

⑤現調結果をもとに最終調整
現調内容によって金額や設置必要寸法にの変動があるので、必ず御施主様・現場に内容を共有、設置日程の最終調整。ガラスの種類や枠色など、見積もり確認をした際に詳細のチェック漏れてしまい、実際に設置完了するまでミスに気づかなかった・・・という失敗談は少なくありません。現調終了後に、必ずもう一度発注内容をお施主様と確認しましょう。

⑥設置
インナーサッシの設置は全ての内装工事が完了してからになるので、場合によっては設置が是正期間になることも少なくありません。ただ、一部のローン(住宅金融支援機構/フラット35等)ではインナーサッシの設置有無が審査基準に直結する場合もありますので、融資に支障のない様に設置時期を調整する必要があります。

大まかな設置の手順は、上記の通りです。

ほとんどの場合この流れを参考に進めて問題ないと思いますが、インナーサッシ設置の際によくミスの起こる注意点を次の項目にまとめていますので、設置を進める前に一度必ずチェックする様にしましょう!

 

取り付けの際はここに注意しよう

リノベーション工事中、または、工事後将来的にお客様がインナーサッシの設置を希望されている場合など、既存の窓にインナーサッシを新たに取り付ける可能性のある場合は、主に以下のことに注意しましょう。

① 枠の見込みは有効寸法がとれているか (LIXILインプラス引違窓の場合、70mm以上)

枠の有効寸法が足りない場合は、付け枠する必要があるので、メーカーの付け枠材を利用するか、造作で付けましょう。

② リノベで既存より床が上がる+掃き出し窓の場合、後付けできる施工幅のクリアランスを確保できるか(最小100mm程度)

枠の有効寸法が足りない場合は、付け枠する必要があるので、メーカーの付け枠材を利用するか、造作で付けましょう。

 

インナーサッシは、国の補助金対象になる可能性あり!

最後に、インナーサッシを取り付ける際は、省エネ促進の一環として行っている国・または各地方自治体の補助制度を利用できる場合が多くあります。

一つの例としては、省エネ・省CO2性能の高い建材で断熱改修した住宅を対象に、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(Sii)が公募しています。(2022年2月時点)ただし、「補助金対象製品」であり「工事契約や工事日が交付対象期間」である場合に限る等、細かな制約が設けられている場合がありますので、必ず設置前に詳細をホームページ等で確認し準備を進める様にしましょう。
(自治体の場合は、その年の予算がなくなり次第終了になることがあります。)

そして申請自体は、事業者(設計施工店)ではなく発注者であるお施主様本人で進めるものですが、補助対象製品か、工事契約・着工日が登録日や交付決定通知日より前ではないか等は、設計段階で確認しておきましょう。

公募時期が合わない時は、追加工事で引き渡し後に別途インナーサッシの取り付け工事のみ請け負うという方法もあります。後付けできるインナーサッシならではの対応ですので、お施主様と相談をしながら最適なタイミングを確認する様にしましょう。

 

 

さて、今回はインナーサッシの基本について詳しくご紹介をしましたが、いかがでしたでしょうか?

ここでは、メーカー既製品の設置を想定した内容が主でしたが、デザイン性を重視する場合は造作でオリジナルのインナーサッシを製作することも可能です。
また、こちらについては別の機会にご紹介していきたいと思います。

まだまだ寒さの残るこの時期、さらに快適なリノベーションを目指してお客様にインナーサッシの設置をご提案してみてはいかがでしょうか?

それでは、また次回お会いしましょう!

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