~この記事でわかること~
- リノリウムとは??
- リノリウムのメリット・デメリットとは??
- 使用する時の注意点は?
皆さんは「リノリウム」という素材を知っていますか?古くから使われている素材で、病院や学校の床、バレエスタジオや舞台の床、家具の面材などに使用されてきました。artekのstool60にも面材として使われていますよね!
そのリノリウムを、皆さんも最近目にすることが多くなってきていませんか?
今回はそんなリノリウムについてご紹介していきます!
目次
リノリウムとは??
突然ですが、リノリウムは何からできているか知っていますか?名前からして化学物質のようにイメージされる方が多いかと思いますが、実は天然素材でできているます。亜麻仁油、石灰岩、木粉、石灰石やコルクなどからできています。
歴史は古く、1860年代のイギリスで発明され、日本では戦艦の甲板にも貼られていたそうです。一時期あまり使われなくなりましたが、環境に配慮した製品として最近注目を集めてきています。
引用元:田島ルーフィングカタログより
リノリウムのメリットは?
では、リノリウムの特徴をみていきましょう。まず、メリットは大きく分けて以下の3つです。
1.環境と人の体に優しい
天然成分で作られたリノリウムは、有害物質が発生しない素材です。そのため、シックハウス症候群の対策として用いられることも多くあります。また、
廃棄の際も埋めると土に還るという生物分解性がある為、環境にも優しいのです。
2.耐久性が高く、メンテナンスしやすい
リノリウムは傷や凹みがつきにくい素材の為、イスやテーブルなど頻繁に家具を動かす場所にも向いています。また、静電気が起きにくいので、埃が溜まりにくく、汚れにくいという特徴もあります。基本的にお手入れはさっと拭くだけで問題ありません。
3.抗菌作用がある
リノリウムに含まれている亜麻仁油には抗菌作用がある為、衛生面でも安心して使用できます。抗菌作用だけでなく、抗ウイルス性もうたった商品も発売されています。また、抗菌作用があることから、教育施設、介護施設や医療施設の床材として使用されてきました。
引用元:田島ルーフィングカタログより
リノリウムのデメリットは?
次にデメリットをみていきましょう。デメリットは主に以下の2つが挙げられます。
1.コストがかかる
一般的な他のビニール系床材と比べて、コストが高くなってしまいます。床の貼りわけをするなどして、予算内で優先順位をつけて提案するのも手です。
2.亜麻仁油の香りがする
施工直後は亜麻仁油特有のニオイが出てしまいます。しかし、時間が経つにつれて薄れてきますので安心してください。
健康への被害はありませんが、気になる場合は最初にサンプルを用いてお施主様にニオイを嗅いでもらいましょう。
使用上の注意点は?
お客様に提案する場合は、以下の使用上の注意もきちんと説明しましょう。
1.お手入れの仕方に注意
アルカリ性に弱いので、アルカリ性の洗剤やワックスは避けましょう。リノリウムは耐久性が高い為、基本的にワックスは不要で普段のお手入れは乾拭きで問題ありません。しかし、表面が磨耗してくると耐水性が無くなってきてしまうので、その場合は中性タイプのものでワックスがけをしてください。
2.紫外線で変色しやすい
リノリウムは紫外線に弱く、紫外線にあたると変色してしまう可能性があります。日が当たる場所に施工する場合は、窓に紫外線カットのフィルムを貼るなどして紫外線を軽減させる対策をとりましょう。