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2021.02.25

大工の都合がつかない!?着工遅らせなきゃだめ?

大工の都合がつかない!?着工遅らせなきゃだめ?

~この記事でわかること~

  • 職人さんの手配がつかない場合は、まず工程調整から始める
  • 着工を遅らせるのは最終手段と考える
  • 前もって職人さんに予定を打診しておくと良い

大工さんに限らず、「現場が始まるのに職人さんの都合がつかない!」ということはよくあります。私も、職人さんの手配がどうしてもつかず、着工日の前日まで右往左往したことは1度や2度ではありません。

そのような事態を解決するには「なぜ職人さんの手配がつかないのか?」という、根本的な部分を調査し、原因を究明していく必要があります。それと同時に、上司へ報告、工程の組み直し、別の職人さんの手配等、設計や営業への連絡などを同時に行っていきます。

不測の自体を上手に回すことができれば、周りからの評価が上がるだけではなく、自身の力量も上がります。この機会に、しっかりとした対処法を知り、実際の現場でのトラブルに備えておきましょう。

着工をずらすのは最終手段、まずは工程調整から始める

職人さんの手配がつかない場合は、まずは工程調整から行います。前後の作業をずらしたり、順番を入れ替えたりすることで、全体の工期を調整します。工程調整以外にも、職人さんの手配がつかない場合に使う方法も知っておきましょう。

  1. 全体の工程調整
  2. 施工方法の検討
  3. 別の職人さんへの打診

この3つを抑えておけば、いずれかでしのぐことができます。着工を遅らせるのは最終手段です。遅らせたところで、全体の工程調整になりますし、契約上の問題で営業さんを困らせてしまうことになります。そして、上長への報告は確実に行います。報告を怠ると、後で雷が落ちる羽目になります。

全体の工程調整

工程調整は、現場管理を行う上で大切な作業ですね。まずは、全体の工期調整を行い職人さんが手配できない穴を埋めていきます。

職人さんの手配だけでなく、全体の工事の進み具合、材料の搬入状況などをみながら、工事が期限通りに完成することを目指します。職人さんの手配がつかない場合も、全体の工程を見ながら、前後の作業をずらしたり、作業順番を入れ替えたりすることでつじつまを合わせます。これを実現させているのが「ネットワーク工程表」です。前後の作業を関連づけ、全体の工程を見つつ、工程管理の手法です。

職人さんの手配がつかない場合は、まず工程調整から行いましょう。

別の職人さんへの打診

どうしても手配が難しい場合は、別の職人さんへ打診するのも一つの手です。

なぜなら、同じ職種のひとであれば同業の職人さんでも工事が可能です。万全ではありませんので、監督さんの労務は増えます。例えば、電気屋さんであれば他の電気屋さんにお願いすることも可能です。ただし、その人の技術・知識が現場の難易度に合致している必要があります。手配が難しい場合は、別の職人さんへ打診するのも一つの手です。

施工方法の変更

工程調整が困難で、手配も難しい場合は施工方法の検討を行います。ただし、とても限られた範囲でしか対応できません。

施工方法の変更は他の工事にも影響を与えます。他の工事と兼ね合いが取れる範囲のみ変更が可能です。着工前に施工方法の変更をするのは、相当のリスクと労力を必要とします。

職人が手配できない原因を探る

工程調整と同時に、職人さんが手配できない原因を探ります。

原因を特定しないと、後工程や全体工程、施工方法にまで影響を与えることになりかねません。およそ、職人さんの手配できない原因は3つに絞られます。

  1. 職人さん自身の問題
  2. 現場の問題
  3. その他、不測の事態

3については仕方ないと思うかもしれませんが、ここを最小限に抑えるのが工事人の仕事です。特にリノベーションでは不測の事態が起きやすいので、過去の失敗例を良く研究しておきましょう。

職人さん自身の問題

職人さん自身に問題がある場合は、現場でできることは限られます。

なぜなら、職人さんが来てくれないことには何もできません。早急に他の人を探すか、工程の調整を検討しましょう。

職人さんが来られないのは、不慮の事後や、前の現場が押している場合などが考えられます。現場ではどうしようもありません。前向きに次の手を検討します。

現場の問題

急な設計変更や、追加工事の発生などで職人さんが手配できない場合があります。

この場合は、設計変更や追加工事の責が誰にあるかは一時的に置いておき、急ぎ施工方法の検討と工程調整を行います。その上で、新たに職人さんの手配を掛けましょう。職人さんを先行して手配したくなりますが、施工方法をよく検討してからでないと無駄が生じます。

不測の事態にどう対処するか

ノベーションでよくあるのが現場での不測の事態です。

この場合、あらかじめ予想される事態については職人さんの目処を付けておきます。とても難しく、現場管理人の力量が試される部分ですが、事前に少し話をしておくだけでも職人さんの手配しやすさに差が出てます。

問題が無ければ、声を掛けた職人さんには無事に現場が終わったことを伝えることが大切です。

職人さんには、事前の予定を打診しておくのが吉

職人さんを上手に手配するには、事前に予定を打診しておくことがポイントです。

そうすれば、どのような工程を組めば良いか、どの人が来てくれるかを把握でき、「工事前に職人さんが手配できない」という最悪の事態は避けれるかと思います。

また、不測の事態が発生しても、事前に職人さんに相談すれば来てもらえる可能性が高まります。職人さんにも自分の仕事の都合がありますが、必要に応じて予定を割いてくれる可能性も高まります。事前の予定の打診は、現場をスムーズに進めるにあたりとても大切な部分ですね。