この記事のポイント!
- 躯体に配線するなら鉄管配管
- デザインにもなる鉄管配管!
- 配線ルートは厳密に!
- 図面にも配管ルートを落とすと工事がスムーズに
中古マンションリノベならではな空気を醸し出すのが「鉄管配管」ではないでしょうか?
そもそも鉄管配管はリノベ設計を行っている方にとっては慣れているワードですが、一般の方にとってイメージしづらいものです。
「鉄管配管を組み込みたいけど、どうすればいいのかわからない、、」「鉄管配管って注意点とかあるの?」「そもそも鉄管配管って?」という方にはオススメの記事です。
目次
そもそも鉄管配管とは?
鉄管配管とは、室内で壁、床や天井などに隠すことができないところへ電線を引くための電線収納用の強度のある金属製の配管です。
マンションリノベーションではコンクリートむき出しにする選択をする方が多く、その場合の配線方法としてリノベーションの作品には多く見られる仕様です。もともとは工場などで多く使われていたものです。
躯体に鉄管配管を利用した例
主なパーツの種類って?どんなのあるの?
電線管
配線を入れるベースとなる鋼管のこと。曲げることもできますが専用のベンダーという曲げる道具や機械が必要です。
ユニバーサル
配管を直角に這わせたい場合に使うパーツです。鉄管をを曲げる場合よりも無骨な印象になります。
丸型ボックス
主に天井で使います。照明の丸形引っ掛けシーリングや防災系の感知器などを付けるベースとして好かうことの多いパーツまた、複数の方向への枝分かれ用のパーツとしても使うことがあります。
スイッチボックス
スイッチやコンセントを取り付ける場合に主に壁で使うパーツです。幅は二列のコンセントプレートのに合うものまで種類がある。
デザインテクニックはあるの?
モノとしてはシルバーで無骨な印象にもなる鉄管配管ですが、そのままでも相性の良いテイストがあります。
それは「インダストリアル」です。
コンクリート、鉄管配管、換気用のダクトもそのまま露出させて、荒めのフローリングがあればインダストリアルな空気がだいぶ醸し出されます。
そんな鉄管配管ですがいくつかデザインのテクニックがありますのでまとめさせていただきます。
「直角」か「曲げ」のどちらをとるか?
デザインのテイスト次第ですが、パーツの説明の中でも出たように、鉄管配管の向きを変える方法は2つあります。
「ベンダーで鉄管自体を曲げるのか」、「ユニバーサルや丸形ボックスで曲げるのか」。
曲げの方かスマートな印象ですがパーツを使えば無骨になります。テイストに合わせて選定しましょう。
あえて鉄管配管で配線?
そもそも配線を隠すことのできる壁・床・天井があるのであれば出てこないパーツが鉄管配管です。
しかし、先ほどのインダストリアルのテイストを醸し出したいとの理由でアクセントで付けるのもありです。
塗装を塗る?塗らない?
無骨無骨といいますが、壁の色と同色に塗ることによりなじませることも可能です。
予め素材やテイストの検討時点でお施主様へ確認をしておくとデザインの精度が上がるかと思います。
配線ルートは厳密に
露出するということは、例えば壁に鉄管配管が来るのであれば手前に家具は置けなくなる可能性はありますし、何よりもビジュアル的に部分に関わりますのでどこから出てどこにボックスが来るのかはデザインの範疇です。
展開図や天井伏せ図などに書き込んで鉄管の位置も厳密に検討しておきましょう。
設置する際の注意事項は?
配線ルートは厳密に?
テクニックの方でも記載しましたが厳密にルートを出しておくことが必要です。
これにより見えてきますが、露出している部分だけではなく、<露出する部分まで配線をどのルートで持っていくかも検討が必要です。
例えば、壁も天井も躯体表しなのであれば残るは床の中で隠す必要がでてきます。
また床も土間なのであれば長く露出しますし、場合によってはデザインに合うように踏み込んだ検討が必要になる可能性もあります。
菅の口径
菅の口径(太さ)により入れられる配線の量も限られるので分電盤などからまとまって配線を出す必要がある場合は、事前に本数を増やすのか配管の径を変えるのか協議をしておきましょう。
スイッチボックスの種類
スイッチボックスは2列のコンセントやスイッチの幅までしか種類がないのでそれ以上となるとこのボックスが複数必要になります。
コンセントの位置やスイッチの位置を計画するうえで予め複数個並べる場合はデザイン的に印象的になるので予めお施主様へ確認をとっておきましょう。