みなさん、こんにちは!
今朝のごはんは何を召し上がりましたか?
朝の慌ただしい時間に料理をすると、もっとここがこうだったらよかったのに…と気になることがでてきます。
リノベーションで提案する際は、そんなちょっとしたストレスが解消できるようにキッチンの基本寸法を押さえておきましょう。
目次
Q1:キッチンの通路幅
はい、突然ですが、質問です!
キッチンで2人で作業することがあるご夫婦への提案において、通路幅は最低何mm以上確保したほうがいいでしょうか?2択です。
- 850mm以上
- 900mm以上
答えは、②900mm以上です。
加熱調理や包丁での作業をしている後ろでお皿や冷蔵庫で飲み物をとったりするキッチンで二人で作業することが多い場合は、900mm以上確保しておかないと通りにくいです。
さらに引出し式の収納や食洗機がある場合は、通路幅を最低1mとっておくとストレス少なくおすすめです。
一人で作業する場合は通路幅が広すぎると効率が悪いときらう方がいらっしゃいますが、狭くしすぎず850mm程度確保しておくといいでしょう。
間違えてしまった人は、以前、『【廊下の通路幅】暮らしの有効寸法って?』でお伝えした「廊下の通路幅の目安」の表を見直してみてくださいね。
Q2:作業台の高さ
続いて質問です。
作業台(ワークトップ)の高さは、オーダーキッチンでなくても各メーカーで高さを3パターンほど選べることが多いですが、160cmのお客様に対してベーシックに提案される作業台の高さは、いくつでしょうか?
答えは、850mmです。
システムキッチンでは少なくとも800mm、850mm、900mmの3つの高さが選択できます。
その中でも標準的に提案されるのが850mmです。
作業台の高さは、調理する人の平均身長に考慮されてつくられており、160cmの人は850mmの高さが疲れにくいといわれています。
170cm以上の背が高いご夫婦には900mm、150cmの背の低い奥様が基本的に作業するなら800mmがおすすめです。
さらに造作キッチンで細かな高さをこだわりたい時は、最適解をだす公式を覚えておくといいでしょう。
最適な作業台の高さ=(身長÷2)+50mm
Q3:レンジフードの離隔距離
最後は火災防止の“有効”寸法について、質問です。
住宅火災の第一位のコンロ火災。
火災を予防するために消防法では、コンロ等の加熱機器は、可燃物から一定の距離を保つように定められています。
レンジフードの下面のグリスフィルターとコンロの上方の離隔距離は最低何mm離さなければいけないでしょうか?
答えは、800mm以上です。
これは、カンタンでしたね?
さらにガスコンロとIH調理器具では、左右の離隔距離がそれぞれ異なるので下の図を参照してください。
リノベーションでは、コンロの周りに木製の壁やカウンター、棚を取り付ける提案をすることがあると思います。コンロの後面もコンロプレートから左右と同様に離隔できているか確認しましょう。
※準耐火構造であるなど、距離を保つことが不要な壁もあります。
※特定の安全性が確保された製品はラベルが貼られており、規定外の寸法での使用がみとめられているものもあります。
うっかりしがちな冷蔵庫あるある
キッチンの動作寸法を検討するのに関連して、おまけの話をひとつ。
冷蔵庫についてのあるあるです。
間取りがばっちり決まった!と思いきや、冷蔵庫の扉の向きが使いづらい配置になっており、レイアウトをし直すことになった…なんて話をきくことがあります。
新規購入品では観音開きのフレンチドアタイプや開き方向を変更できる両開き(左右開き)の冷蔵庫を選ぶことはできますが、お客様の持ち込み冷蔵庫が、開く方向が変えられない製品の可能性は充分にありえます。
お客様が持ち込みの冷蔵庫をご利用の場合は、冷蔵庫の扉の開き勝手を確認し、左右どちらかの片開きタイプの冷蔵庫の場合は、内側のドア収納がシステムキッチンに向かって開くように配置しましょう。
今回は問題形式でお届けしてみましたキッチンの有効寸法編、いかがでしたか?
キッチンは、食の要、血肉の要です!(生臭いですかね…)
手際よく、気持ちよく、料理が愉しめる空間にしたいですね。
では、お粗末様でした。またお会いしましょう!