この記事のポイント!
- 先輩の失敗談で学びを得ましょう!
- 工事終盤で壁の位置を修正するのは大変、、!
- 細かな確認がミスを防ぐ!
「みんなの失敗談」とは?
多くのことをお客様と一から決めて、多くの方が関わり、作り上げていくリノベーションによる「住まい」。
どうしても失敗によるトラブルは発生してしまいがちです。
しかも、住まいは工事中であれば常に後ろに次の作業が控えていますし、既にお引渡しをしていれば住んでいる状況ですので早急な対応が必要です。
一方で住まいに関するトラブルは知識と経験に伴い、対応スピードは左右されてしまうことも多いでしょう。
「どうしよう、、」
「何が原因なんだろう、、」
「お客様になんて言おう、、」
こんなことを考え始めただけでパニックに陥り、初手が遅れてしまい、場合によってはさらなるトラブルを生んでしまうかもしれません。
しかし、失敗談はあまり先輩たちも語ってくれないものです。
そこで、編集部が匿名を条件にリノベーションの先輩(以下、匿名Aさん)にインタビューをして参りました。
今だから話せるそんな失敗談を是非皆さんの業務に、是非活かしていただけたらと思います。
目次
「冷蔵庫が入らない…」
記念すべきVol.1は「冷蔵庫が入らない…」。
これはどういう状態かというと、リノベーション工事の終盤で塗装などの仕上げ工事も終えるタイミングで、匿名Aさんが現場に足を運んだところ…
「あれ?狭い…??」
そんなことはないだろうと、恐る恐るメジャーを当てて見ると、予定の寸法ではないどうしても冷蔵庫が入らない寸法になっていたようです。
その横には扉→洗濯パン、反対側にはキッチンが添えられている状態です。
勘の良い方であればお気づきかと思いますが、かなりのの工程を踏むことになります。
① 壁解体作業
② ①に絡む電気配線工事
③ 選択パンかキッチンの外し作業
④ ③設備の床下排水菅移設
⑤ ①で解体した部分の復旧作業
⑥ ⑤で復旧した箇所に伴う電気配線工事
⑦ ⑤の復旧に伴う塗装工事
⑧ ⑤の復旧に伴う床仕上げ工事
⑨ ⑤の復旧に伴う建具工事(今回は室内窓も絡む)
⑩ ③の設備の再設置工事
ざっと書いてもこれらの段取り・手配調整を早急に行うことが必要なこととなります。
どうやってリカバー?
次の週に引き渡しが控えるその時、匿名Aさんは早急な対応が必要となりました。どんな対応を行ったのでしょうか?
ここでの対応は基本的にはいつも一緒のようです。
① まずは経験のある上司に相談し対応方法を設計
② ①で設計された方法を現場の親方と対応方法や費用負担について協議
③ お客様へ謝罪+対応策を提案
④ 対応策実行
そして具体的にはこんな流れでした。まず、原因を究明。
原因は単純な職人の施工ミスでした。とはいえ、途中の段階で匿名Aさんの確認漏れも管理者として原因の一端と判断し、費用分担は親方と折半としたようです。
そして対処方法は素直に直すか、今の寸法で入る最新の冷蔵庫をご提供するの二つ上がります。
後者の方法が上がった理由としては、工事をやり直した場合の費用を算出したところ、同じ容量でスペックも上がり現在の寸法でも入る製品が見つかったので提案に加えたようです。
そして、お客様が決めたのは後者。むしろお客様にとっては嬉しい誤算となり喜んで頂いたようです。
この話をお伺いした時に、本来であれば無い方がよい作業ではありましたがマイナスを逆にプラスまで持って行った好例かと思いましたが、皆さんはどう感じましたでしょうか?
自分はミスしないだろうという過信
こんな失敗は自分はしないと思っていれば大きな誤解です。自分がしなくてもチームのどなたかがする可能性もありますし、多くの案件を行っていれば必ず失敗はついて回ります。
匿名Aさんは、このような失敗はまり語りたくないようですが後輩にあえて伝えることがあるようです。
「猿も木から落ちる」ではないですがそんなマインドになっている方がいた場合にはお話をするとのことでした。とはいえ、この失敗は本来であれば起こらない失敗のようです。
通常、壁の位置は「墨出し」と言って実際の位置を壁や床にラインを書くタイミングで設計者は確認を行いますし、もしくは下地を組んだ状態でのタイミングでも確認を行います。
つまり少なくとも2回の確認で漏れがあったのは、間違いなく自分の失敗だったと匿名Aさんは言います。
シンプルなようでこのように確認の作業は設計→施工の中で、多くのタイミングで出てきます。
その中で重要な確認のタイミングは「墨出し」のタイミングのようです。早い段階で気づけばラインの描き直しで、1分もしない修正でリカバーができるところ上記のようなやり取りが必要になってしまうのですからびっくりです。
今後も編集部では、失敗談をお話していただける次なる「匿名Aさん」が見つかれば、情報をお伝えしていこうと思います。
是非お楽しみに。
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