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「デザインの始め方」とは?
いざ、リノベーションの設計をはじめようとしても何から手を動かし始めるんだろう?と不安を持っている方も多いのでは?
マンションリノベーションで住宅設計をしていた編集部メンバーにとっても大きな困り事だったデザインの始め方。
要望から設計に特徴が出やすい内容を厳選し、何を考え始めないといけないかTipsをお伝えします。
「料理楽しみたいんですけど…」
ライフスタイルが多様化された現在、住まいに求めることも多種多様となってきています。その中で特にマンションリノベーションはそのソリューションとして選ばれることが多く、住宅設計の中でも様々要望が出てくる事もあり悩むことが多いです。
例えば…「料理楽しみたいんですけど…」
これを聞いた時、何を考え始めればいいでしょうか?
まず相当数の時間を割いて何から手を動かし始めればいいか考え、その先でリサーチを行ったことを今でも覚えています。
ここからは少しでもその量力を削減できるよう、何を考えるべきか、何を注意すべきかTipsをご紹介させていただきます。
①希望の設備、スペックを把握
はじめにどんな料理をしたいのか、どんな設備を希望しているかの確認は必須です。これにより設備の種類やスペックは大きく変わります。つまり予算も変動が大きいところです。
オーブンや食洗器は?コンロは何口か?
また、ガスよりもIHコンロを使用する場合は居室のブレーカーの容量を確認の上、必要に応じてお客様の方で予め容量アップをお願いする必要も出てくることもあります。容量アップができない居室も中にはありますので現地調査の際には、しっかり確認が必要です。
②キッチンの希望サイズ、位置について確認
上記の入れたい設備にも影響を受ける、キッチンの大きさについてもしっかり確認が必要かと思います。
作業スペースはどの程度必要になるかも大きさに影響を与えます。また大きさによっては、レイアウトやゾーニングに影響を受けますのでプランニングの初期段階で、ここまでは知っておくと出戻りが少なくすみます。
また、キッチンの位置も重要です。例えば、料理中も家族とコミュニケーションを取りたいのであれば対面式が良いかもしれません。小さななお子さんがいれば監視も可能です。
その他には、壁に付けるタイプが有名ですね。対面式はどうしても料理専用の作業スペースを確保してしまうのでLDKのスペースに限りがある場合は、LDスペースと兼ねることができますのでおススメしやすいかと思います。
また、壁に面しているので料理中の油跳ねは、壁が受け止めてくれるのでお手入れもしやすくなります。
③何人で料理する?
キッチンの作業スペースに影響するのが、何名で料理を行うのかです。
作業人数は、キッチンサイズ・形状・作業スペースのサイズ感に影響を与えます。
お子さんが大きくなったら一緒に料理をしたい、パートナーの方と日常的に料理をしているのであれば常時広いと良いかもしれません。
また、キッチンのスペースに頼らず、ダイニングスペースも活用するとスペースを有効に使えることにも繋がります。
④収納するモノや家電の確認
キッチンのサイズやキッチン周りに影響を与えるのが収納する物量や種類、料理家電の有無です。
対面キッチンであればその内容に応じて背面の収納を計画する必要があります。電子レンジ、炊飯ジャー、トースターなどキッチンにビルドインできない設備も多いのがキッチン。
造作で家具をつくる場合には予算にも影響が出ますし、ボリュームによっては間取りにも影響を与えるかもしれません。例えば専用のパントリーをつくることも選択肢に上がるかもしれません。
⑤料理+α
上記でも何度か記載していますが、「料理を楽しむ」だけではなく「料理をどのように楽しみたいか」が重要な場合もあります。
料理をしながらコミュニケーションをしたい、料理をしながらTVをみたい・音楽を聞きたい・誰かと料理をしたい、、、などお客様自身がどんなシーンを想像しているかを確認することにより、優先順位が定まることも多いかもしれません。
現在はコロナの影響で、皆さん家にいる時間も多いので料理への向き合い方や楽しみ方が多様に変化してきています。
しっかり確認が必要かもしれません。
イメージ湧いてきましたか?
当然ながらこれ以外にも考えるべきことや、微調整している部分は大いにあります。
少しでも皆さんに役立ってば幸いです。
今後も、様々なテーマでの設計テクニックを掘り下げて見ようかと思います。是非お楽しみに。
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