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2020.03.04

今リノベーション業界が熱い・異業種参入や周辺業界も事業拡大中

リノベ業界ニュース

今リノベーション業界が熱い・異業種参入や周辺業界も事業拡大中

市場拡大中のリノベーション業界への異業種参入は今、めまぐるしいです。
ネット業界、アパレル業界、販売業界など様々な業態の事業者が参入しています。
また建設業界、メーカー系などリノベーション周辺の業態でもリノベ事業への事業拡大がみられます。
今熱いリノベーション業界の異業種参入、周辺業界の事業拡大事情を見ていきましょう。

リノベーション流行と異業種参入

リノベーション事業に参入する企業の動きを紹介します。

ジャーナルスタンダード×リノベーション

ファッションブランドであるジャーナルスタンダードは、2017年より『リノベる。meets journal standard Furniture』というリノベーションサービスをスタートしました。
ジャーナルスタンダードは、他のファッションブランドやアーティスト、クリエイターとコラボを行い、家具やインテリアを提供します。近年は住宅へと対象を拡大し、ファッション性の高い住空間のプロデュースを展開中です。

『リノベる。meets journal standard Furniture』

楽天×リノベーション

楽天は2018年に特設サイト「楽天リフォーム」をオープンしました。
提供するのは仲介手数料や営業費用を抑えた定額性のリフォームプランです。
サービス利用で楽天スーパーポイントが貯まるので楽天会員にとっては魅力的でしょう。
リフォーム商品とインテリアグッズの特設サイト「楽天でかなえる 理想のおうち」ではインフルエンサーであるyukiさんとコラボレーションしています。フォロワー数は16万人を越え楽天のリフォーム事業の認知度を上昇させるものでした。

楽天リフォーム

大京×リノベーション

不動産大手大京グループ子会社の大京穴吹不動産は、ヴィンテージ家具をメインとしたインテリアデザインのブランドACME Furnitureとコラボしてリノベーションを開始しました。
大京グループは中古マンション販売に強く、一戸単位のリノベーションマンション「リノアルファ」を提供してきました。
 ACME との提携で、従来のリノアルファとは異なる 新たな商品を生み出し、多様化する住空間のニーズへの対応が可能となるでしょう。それにより中古マンションを購入してリノベーションする購買層を獲得するのが狙いです。

大京「リノアルファ」

ユナイテッドアローズ×リノベーション

ファンションブランドを手がけるユナイテッドアローズはフルオーダーリノベーションサービス「RE:Apartment UNITED ARROWS LTD.(リ アパートメント ユナイテッドアローズ)」を展開中です。
同社は中古マンションの調達や施工に定評のあるグローバルベイスと提携し、オーダーメイドのリノベーションに対応します。それぞれが担当する業務内容は、グローバルベイスが物件の調達や施工・販売で、ユナイテッドアローズは内装デザインや家具製作などのプロデュースです。

ユナイテッドアローズ

なぜリノベーション業界に?異業種参入の理由とメリット

リノベーション業界への異業種参入の理由とメリットは大きく2つです。

事業拡大と国のバックアップ

業種が異なる企業がリノベーション業界に参入する理由は、リノベーション事業の拡大と国によるバックアップが挙げられます。
あらゆる業種において商品が有り余り市場が飽和状態である現状、リノベーションは需要増加が続き今後の成長が見込まれます。これまで蓄積してきた既存顧客を取り込めることも異業種にとってのメリットでしょう。
また、国によりリノベーション事業の土台が整備されたことも異業種参入の理由として大きいです。
中古住宅の活用は国の課題でもあります。2014年9月、国土交通省によりリフォーム環境を整備する目的で「住宅リフォーム事業者団体登録制度」が創設されました。消費者のリノベーションへの理解を深め、リノベーションサービスを推進する制度です。

新築市場が限界となり中古市場が優勢に

異業種参入の背景には、新築物件に依存する住宅マーケットが転換点に来ていることも挙げられます。建築費高騰による価格上昇で新築物件の成約件数が減少する一方、立地や価格などの条件が良い中古物件の取引が増加中です。
「割安な中古住宅を買ってリノベーションしたい」
そんなユーザーニーズに伴いリノベーション需要も増加しています。消費者のニーズある場所を見極めた異業種が参入に至るワケです。

リノベーション周辺の業界のリノベ事業拡大事情

リノベーション業界の広がりは周辺業界にも見られます。またリノベーション事業で海外進出する企業も増加し、海外における日本のリノベーション技術の評価も高まると予測されます。

LIXILも事業拡大

建築材料や住宅設備機器最大手のLIXILは、リノベーション事業への拡大にあたって、2018年秋から「さがすリノベーション」を本格展開しています。中古住宅の購入とリノベーションをワンストップでサポートするサービスです。顧客窓口となるLIXLリフォームショップは大企業ならではのノウハウで、完成後のアフターフォローまで充実させます。

LIXILリフォームショップ「さがすリノベーション」

東急不動産の海外リノベーション事業進出

東急不動産は事業エリアを拡大するため、アメリカに進出しています。1983年に現地調査部隊を立ち上げ、2013年にはヒューストンのアパートメントやロサンゼルスのクリエイティブオフィスへの投資を開始。ヒューストンのアパートメントでは1300室を超える部屋のリノベーションに着手しました。

日本ビルダーがリノベーションで海外進出

海外進出を図る日本ビルダーの中には、リノベーション事業に目を付ける企業もいます。日本では住宅事業を行ない海外ではリノベーション事業を行なう、という経営戦略です。
日本ビルダーがリノベーション事業を行なう理由として、海外においても施工者の資格が必要ないなど、新築住宅よりリノベーション事業が参入障壁が低いことがあげられます。内装技術が低い東南アジアで事業を拡大しやすいことも理由の1つでしょう。

海外企業の注目も集めるリノベーション業界

日本のリノベーション技術は海外から評価されています。

2015年韓国のある財閥系企業が東京都府中市のリフォーム会社ホームテックを訪問しました。韓国はリノベーション市場が発展途中の段階で、日本のノウハウを参考にするのが狙いです。

このように日本のリノベーション企業が持つ技術、ノウハウ、ビジネスモデルに、海外企業が着目する事例もあります。今後も海外での日本のリノベーション技術の評価は高まるでしょう。