• pinterest
 
 
閉じる
  • facebook
  • twitter
2022.07.17

リノベーション設計者必読! トイレ排水芯の確認方法はこれでバッチリ!!

リノベーション設計者必読! トイレ排水芯の確認方法はこれでバッチリ!!

~この記事でわかること~

  •  トイレの排水方式の確認方法
  •  床排水方式の排水芯の測り方
  •  壁排水方式の排水芯の測り方

リノベーション設計者には必須の知識である、トイレの排水菅についてご説明します。

リノベーションでは既存トイレに関する排水管の配管方式や位置などを必ず確認して進めます。というのも、内容によってはトイレの種類や設置位置、床の高さにも影響が出る重要なチェックポイントです。

今回はそんなプランニングにも影響の出るトイレの排水方式の確認方法から、排水芯の測り方について解説します。リノベーション設計者であれば知っておきたい内容になっておりますので、「トイレの排水芯とは?どうやって測るの?」と疑問に思ったら、ぜひ最後まで一度目を通してみてください!

 

トイレの排水方式の確認方法

トイレには2種類の排水方式があります。
1つは、床から垂直方向に立ち上がっている排水管に繋ぐ「床排水」。
もう1つは、壁から縦の排水管に水平方向に繋ぐ「壁排水」があります。
見分け方は便器背面に排水管があれば「壁排水」で、無ければ「床排水」という見分け方で、簡単に見分けることができます。

↑壁排水

排水方式が確認できれば、施工方法や設計プランの制限が分かるので、以下の要点を押さえておきましょう。

具体的に床排水と壁排水に分けて設計上の留意点をお伝えします。

床排水方式の場合

(1) 排水芯の測り方
床排水の排水の測り方は便器が固定されているキャップの芯が排水芯となっているため、その芯と背面の壁面との距離を測ることで排水芯の距離を調べることができます。キャップが2つの場合は、大きなキャップの芯を基準としてください。既存の便器の品番がわかる場合は、品番から排水芯を調べることもできます。

(2) 商品の選び方
排水芯が200mmの場合は排水芯200mmの商品を選択します。排水芯が200mm以外の場合はリフォーム/リモデル用の商品を選択します。
かつて排水芯は商品ごとにバラバラだったのですが、1991年に排水芯200mmの商品が発売された以降、200mmのものが一般的になっています。築年数が古い建物のリノベーションを実施する際は排水芯が200mm以外で施工されていることが多いため、その際はアジャスターとリフォーム/リモデル用の商品を使用しましょう。

(Point)
① 便器は「床排水方式」の商品を選ぶこと
② 排水芯が200mmの場合は200mmの商品を選ぶこと
③ 排水芯が200mmではない場合はリフォーム/リモデル用の商品を選ぶこと

壁排水方式の場合

壁排水の場合、排水管が共用縦配管に直接繋がっており、基本的にはプラン上の位置変更が困難であることが多いです。

(1) 排水芯の測り方
以下の図のように床面から排水管の中心線までの距離を測ります。

一般的に120mmか155mmのどちらかになっており、寸法が大きく異なる場合には施工会社と確認しましょう。

(2)商品の選び方
便器は「壁排水」の商品を選び、排水芯は120mmか155mmのどちらか合っている方を選択します。施工会社に依頼する際に排水方式と寸法を伝えておくことで効率的に、かつ施工後のミスを少なく進められます。

現場に行くことが出来なくても、使用している便器の品番がわかれば商品検索で排水方式と排水芯距離を確認することができます。竣工図や設計図書から品番を確認しておくことで見えない範囲の予測もつくため、確認しましょう。

縦配管に直接繋がっている場合、基本的にトイレの位置変更は難しいことが多いです。現地調査の時点で押さえておくようにしましょう。

(POINT)
① 便器は「壁排水方式」の商品を選ぶこと
② 排水芯は120mmと155mmの2種類から選択すること
③ 間取りプランの変更は制限があるため、基本的に移動しないこと

まとめ

壁排水と床排水の見分け方から排水芯の測り方、設計プランの仕方までご説明させていただきましたがいかがでしょうか?
以下の表でまとめておきますのでしっかり頭に入れておきましょう!

+αとして築年数が古い場合は共用部分の配管について長期修繕での更新状況も把握しておくとリノベーション設計者として一人前に近づくのでは。

排水方式と排水芯は内装設計、リノベーションを行う上で必須の知識になるのでこの機会にぜひ身につけてみてください!

 

▼関連記事はこちら

【実践編】床の高さは何cmあがる?排水勾配で床高さを計算しよう!

【トイレ】国内シェアNo1、トイレといえば「TOTO」?

【トイレ】国内シェア2位、お掃除のしやすさが特徴のLIXIL