~この記事でわかること~
- シナ合板の特徴とは?
- シナを使った施工事例の紹介
- ラワン合板の特徴とは?
- ラワンを使った施工事例の紹介
仕上げ材に木材を使ってみたいけど、何を使っていいのか分からない。しかも、あまりコストをかけたくない。と思ったとこはありませんか?そもそも、木材と言っても色々な種類があるのでリノベデザインをはじめて早々のデザイナーであれば何を使用していいのかわからず、手が止まってしまうこともあるのでは。
そんな方には必見!今回はリノベデザインでよく使用される木材「シナ」「ラワン」を紹介していきます。どちらも定番かつ癖のない木材なので、もし、あまり知らない方がいらっしゃればしっかりインプットしておきましょう!
目次
シナ合板の特徴とは?
それではまずはシナ合板の特徴から見ていきましょう。シナは定番の木材の一つで、色味は白っぽく、木目はそこまでめだちません。
きめ細やかな表面をしており、つるつるしていて滑らかです。なので、手触りも抜群です。また、見る角度によってはシルクの様な光沢があり、主張しすぎず上品な雰囲気を醸し出してくれる木材です。
コストも安く、よく使われるシナ合板ですが、ではどこに使用されている事が多いのでしょうか。様々な所で使用されていますが、主に壁や天井のアクセントとしての仕上げ材、造作家具の面材、建具等で使用されていることが多いかと思います。
ちなみにシナランバーとシナ合板の違いって皆さんご存じですか?
シナランバーはシナ材の仕上げ材にブロック状の芯材を挟んだもので断面がそのままでは活かせないため小口テープなどを貼って仕上げる必要がある材です。一方、シナ合板(シナ積層合板とも言います)はランバーよりも割高になりますが、主にラワンべニアを積層したものを芯材として仕上げ材としてシナを貼ったものです。積層された断面はそのまま活かしてもアクセントになるのが特徴です。表面の仕上げがそれぞれラワンになればラワンランバー&ラワン合板になります。
シナを使った施工事例の紹介
では具体的な事例を見ていきましょう。
こちらはテレビ背面の壁面にシナ材を使用している事例です。主張しすぎず、他の木材とも調和していますよね。また貼り方をデザインしていることでアクセントになっています。
躯体現しでもアクセントになりますが、ラフで冷たい感じではなく、温かみのある形が良いのであれば、このようにシナをベースに仕上げるのはありかと思いますし、上品で洗練された空間にも繋げられます。またコンクリートとの相性も良いので、躯体表しも活かすマンションリノベの空間ではまとまりが生まれます。
ラワン合板の特徴は?
では次にラワン材について紹介していきましょう。
こちらもシナと共によく使用される木材です。昔からよく使用されており、値段も安価で加工もしやすく、一般的なベニヤ板といえばラワン合板を指します。シナと比べ、引きで見ると独特な木目も見え赤味のあるものや黄色味がかったものがあります。表面がシナよりもざらざらしているのも特徴です。
ではラワン合板はどの様な所に使われているのでしょうか。ラワン合板は表面がざらざらしている為、一般的には下地や収納建具の内部などで使用されるのですが、内装の仕上げ材、造作家具の面材や建具の仕上げ材としても使用される事が増えています。なお、書き物をするためのテーブルの天板としてはざらざらが邪魔してしまうのであまりおすすめできません。もちろん下敷きの使用を前提なのであれば問題はありません。
ちなみに、実はこのラワン、吉村順三さんも好んで使用していた木材でもあります。
ラワンを使った施工事例の紹介
ではラワンの施工事例をご紹介します。
こちらは造作建具と有孔ボードにラワンを使用しています。
ラワンの有孔ボードを貼る事で空間が締まり、男性的なインダストリアルな雰囲気になります。キッチンカウンターやカウンターチェアとも合っていますよね。また建具のクラフト感もいい味を出しています。躯体現しの天井やビンテージ調の床材にマッチして、既製の建具やビニールクロスを使用するより味わいが出ています。