~この記事でわかること~
- フローリングの材種は主に「広葉樹」と「針葉樹」の2種
- 「広葉樹」は硬く、濃いめの色や個性的な材種も多い!
- 「針葉樹」は柔らかく疲れにくい!
リノベーションデザインであれば、床仕上げを決めていく中でフローリングを選定する頻度が多いのではないでしょうか。
ただ、フローリングと言っても種類は多く、過去記事でもご説明しましたが、まず造りの違いで「単層」と「複層」の2種類があります。そして、木の種類は何十種類とあり、床は視野の中で占める範囲も広く、どの木を選ぶかで部屋の印象も変わってくるため、重要な要素です。
そこで今回は、提案する機会の多いであろうフローリングの木種をいくつかご紹介ようと思います!
大きく分けると2種類
フローリングに使われる木の種類ですが、大きく分けると『広葉樹』と『針葉樹』2種類に分けられます。漢字のごとく木の外見でも分けらるのですが、材としての特徴・傾向と樹種例を簡単にご説明します!
【広葉樹】
オーク(ナラ)、チーク、タモ、ウォールナット、ハードメープル、バーチ(カバ)、ブラックチェリー、チェスナット(栗)、アカシア、ローズウッド
特徴としては、硬く傷が付きにくく、収縮膨張もしにくいです。また、成長が遅いため比較的高価なフローリングが多いです。そのため、表面だけが無垢の木を使った複合フローリングに用いられることが多いです。
【針葉樹】
ヒノキ、パイン(松)、杉
特徴としては、柔らかく、傷が付きやすいため踏み心地がよく疲れにくいです。成長が早いため比較的安価なフローリングが多いです。
上記に挙げた各樹種例からいくつかピックアップして詳細を見て見ましょう!
1.オーク(ナラ)
広葉樹の中でも人気なのがオークです!ブナ科でどんぐりの実がなる樹木。一般的に硬い木は高級木にあたりますが、オークはその中ではリーズナブルなため個人的にもおススメです。
<フローリング材としての特徴>
・「虎斑」と呼ばれる模様があり、緻密で多様な杢目
・硬質だが弾力性もある
・耐水性・耐久性に優れている
・人気の材種の為、バリエーションが豊富
・加工方法や塗装によって表情が大きく変わる
2.チーク
クマツヅラ科の樹木で、ウォールナット・マホガニーと共に「世界三代銘木」と言われています!油分が多く耐水性が高い為、古くは船舶のデッキなどに使用されていました。
<フローリング材としての特徴>
・強度があり、害虫にも強く、耐久性に優れている
・寸法安定性が優れている
・赤味のある濃いめの茶色で、経年変化で深い美しい飴色になる
3.ウォールナット(クルミ)
「世界三大銘木」の一つで、重厚感のある深い色味と美しい木目が特徴の、高級家具や楽器にも使われています。
ウォールナットはクルミ科の樹木。
<フローリング材としての特徴>
・チョコレートの様な茶・紫・黒褐色の深みのある美しい色
・加工性に優れ衝撃に強い
・比較的高価
4.ハードメープル(カエデ)
カエデ科で、広葉樹の中でも特に硬い樹木です!
<フローリング材としての特徴>
・白っぽく、きめ細やかな美しい杢目
・摩擦や衝撃に強い
・割れや毛羽立ちが少ない
バーチ(カバ)=カバザクラと似ているが、ハードメープルの方が杢目がきれいで価格帯も高く、より高級感があります。
5.ブラックチェリー
バラ科の樹木で、北米を代表する高級木材です。
<フローリング材としての特徴>
・きめ細かく滑らかな肌触り
・薄い赤味があり、経年変化で濃く深い色味になる
・毛羽立ちにくい
・複合フローリング材と利用されることが主
6.パイン(松)
針葉樹を代表する樹種で様々な種類があり、世界中で幅広く利用されています。
<フローリング材としての特徴>
・針葉樹の中では比較的硬いが
・白っぽく、節が多い
・経年変化で深い飴色になる
7.杉
ヒノキと並んで日本を代表する樹木。住宅用の構造部材として使われることも多く、加工がしやすい木材です。また、次第に落ち着いていきますが杉特有の香りも好みの方もいるのではないでしょうか。
<フローリング材としての特徴>
・傷や摩耗性はやや劣る
・芯材(赤味)と辺材(白太)や節の有無などで価格が大きく変わる
・乾燥しにくい
8.ヒノキ
皆さんもご存じ日本を代表する針葉樹で、ブランドヒノキは希少で高級品です。
<フローリング材としての特徴>
・耐水性・耐腐食性に優れ、湿気に強い
・リラックス効果のある独特の香り
・収縮の幅が大きい
・塗装ののりはあまり良くない
ほんの一例を挙げてみましたが、いかがでしたか?同じ木の種類でも産地や加工方法(柾目・板目)、節の有無、塗装の種類・色味で、表情や雰囲気が変わってくるのも面白いですよね!
メーカーや単層・複層によっても、他にも様々な材種があるので是非調べてみて下さい!