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2021.03.11

【リノベを科学する】断熱をすれば心も体もお財布も健康になるって本当?「エネルギーまちづくり社」代表竹内昌義さんに聞いてみた

リノベる株式会社による連載企画「リノベを科学する」

中古住宅やリノベーションに対する不明や不安、素朴な疑問をデータを用いて「見える化する」=「科学する」連載企画です。
あくまでもリノベーション事業者へオーダーするユーザーへの記事ですが、リノベーションの仕事を行う皆様にとっても知っておきたい情報です。

是非、チェックしてみてください!

 

(以下、リノベる公式noteより)


連載企画「リノベを科学する」第6回のゲストは、「エネルギーまちづくり社」代表であり建築ユニット「みかんぐみ」共同主宰、東北芸術工科大学環境デザイン学科教授の竹内昌義さん。

マンションの断熱ってどんなメリットがあるの?具体的には何をすればいいの?「寒い新築よりも暖かい築古が快適」と話す竹内さんに、日本ではまだまだ知られていない「断熱」のあれこれを、ビギナー研究員・田形と、中堅研究員・千葉が伺いました。
(取材:リノベる。スタッフ/田形研究員、千葉研究員、文:村崎恭子)


左:田形 研究員、右:千葉 研究員

千葉:今月もやってきました「リノベを科学する」!

田形:緊急事態宣言下なので、またまたリモートでのインタビューですが、今日は私たち、テレビ取材があったので表参道のショールームにおります。

千葉:中古マンションやリノベーションにまつわる様々な不安や疑問を専門家の方にインタビューするこの企画、今回のゲストは、「エネルギーまちづくり社」代表の竹内昌義さんです。

田形:今回のテーマは、「断熱」です!私もそうですが、いまいちメリットがわかっていない人が多いのではないでしょうか。

千葉:「中古マンションは性能が低い」と不安を感じるお客様もいらっしゃるので、そこを払拭できるようなお話が伺えたら嬉しいですね。

田形:それでは竹内さん、どうぞよろしくお願いします!

竹内:よろしくお願いします!

1.ヨーロッパで進む「エコハウス」って?

田形:竹内さんは、設計デザイナーでありながら、東北芸術工科大学で教授もされているんですよね。

竹内:以前はデザインを主に活動していたんですが、大学で教えることになり、木造の高断熱高気密住宅のことを勉強し始めたら面白くなってきて。今はそれをデザインにも取り入れて活動しています。

田形:そういったテーマに取り組むきっかけはなんだったのでしょう?

竹内:きっかけは2008年の洞爺湖サミットですね。あるゼネコンが国賓向けに建てたエコハウスについて、ヨーロッパのエネルギー事情に詳しい同僚と話をしていたら、「世界はこれからエコハウスなんですよ、見にいきましょう!」って半ば強引に、オーストリアまで見学に連れて行かれて(笑)

千葉:オーストリアのエコハウスってどのような感じなんでしょうか?

竹内:意外ととてもかっこよかったんですよ!当時、日本で環境とかエコハウスとか言ってる建物はカッコよくないことが多くて(笑)でも、自身も建築やリノベーションも手掛けながら学校で一緒に教えている「OpenA」の馬場さんが「10年前のリノベと同じ匂いがする」って。もうちょっと深堀りしたら面白そうだなと思ったんです。

田形:先見の明があったんですね!

竹内:「日本にも無暖房に近い住宅がある」と聞いて秋田県の能代というすごく寒い地域に住んでいる方の家へ見学に行ったら、ちっちゃなストーブ1個で結構な面積が暖められていたんですよ。「断熱すればこのぐらいにはなるよ」と言われたのが、断熱との出会いですね。

田形:そんなに効果があるんですね!竹内さんはそれまでずっと設計をされてきた中で、断熱は意識していなかったんですか?

竹内:断熱があることは知っていましたが、正直そこまで意識していなかったです。色々と調べて企画書代わりに『未来の住宅〜カーボンニュートラルハウスの教科書〜』(出版社:バジリコ)という本を作り、その道に入っていった感じですね。

2.世界と日本の断熱基準の違いって?

田形:日本の人の家に対する考えって「冬なんだもん。寒いのも含めて風情だよね」「結露するのが当たり前」っていうところがあると思うんですよ。何を隠そう、私自身もそう思っていました。でも調べてみたら、そんな日本の状況って世界基準で見れば普通じゃないんだと知りまして。日本と世界の断熱の基準について少しご説明いただけますか?

竹内:海外では以前から「二酸化炭素をどう減らすのか」に注力していて、再生可能エネルギーの研究も進んでいます。その一環として建築の断熱をしてみたら、その方がうまくいった、という感じなんです。

田形:いろいろ試してみたら断熱が二酸化炭素削減に効果的だった、と。

竹内:そうですね。あと、実は一番大きな違いって、ヨーロッパは大家さんが光熱費を払うということなんです。断熱することで補助金も出るし出費も減るし、いいことづくめだったから浸透したんでしょうね。

田形:なるほど!対して日本では、2020年に予定されていた住宅に対する次世代省エネ基準の適合義務化が見送られてしまうなど、まだまだという感じがしますね。

竹内:2020年基準も“入り口”レベルで、到達点ではないんです。このグラフの横軸がある地域の寒さの程度を表す「暖房デグリーデー」、つまり緯度みたいなもので、縦軸が熱の失われやすさを表しているので、ラインが下に行けば行くほど性能が高いのですが、日本の基準は海外のものにはまだまだおよびません。

千葉:英国の性能はとても高いんですね!東京は温かいイメージのあるカリフォルニア州の半分の性能ということもわかりますね。しかも、お隣の国韓国と比べても低いレベルの基準すら、日本では義務化が見送られているんですね…。

田形:日本はまだ買う時のコストに注目があつまっていて、長期的なコストを重視する方は多くないのが課題なのかと。

竹内:それはありますね。でも私は、住宅メーカーが「高断熱高気密」って謳っている基準が大したことないっていうのが、一番罪深いと思っていて。「省エネです」って謳っていても全然省エネじゃないというのは、声を大にして言いたいですね(笑)

竹内:例えば車の燃費なら「リッター何キロ」って表示するのに、家の省エネはそうやって数値で比較できないですよね。家の燃費は㎡あたりの冷暖房負荷(kWh/㎡)で表しますが、家の燃費の見える化については、今年あたりそろそろ動きだすと思いますよ。今はそれを受け入れている市場にも問題がありますよね。

 

 つづきはリノベる公式noteでチェック!

いかがでしたでしょうか?つづきが気になる方が多いのでは?

このつづきは、リノベる公式note『リノベを科学する』を是非チェック!▼▼

note.renoveru.co.jp/n/n16f746989d6c