企画・プロデュースをリビタが行う「THE SHARE HOTELS」の8号店「KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS」が、先月7月15日についにグランドオープン。
築54年の倉庫を「アート」をテーマとした話題のリノベーションホテルを調査するべく、早速取材班が潜入してきました。
目次
「KAIKA 東京」とは?
KAIKA 東京は、コンセプトとして「アートストレージとホテルが融合した、コンテンポラリーアートの拠点」と打ち出しており館内には、複数のアートギャラリーが作品を公開保管する収蔵庫をはじめ、様々な作品が収蔵されています。
通常は決して覗き見ることができないアートの現場で、作品との特別な出会いを楽しむことができます。
つまり、アートを提供しているギャラリーにとってはKAIKA 東京にアートを保管するストレージ(収蔵庫)として利用ができ、新たに発信する場所も得ることができます。
宿泊者にとっては、宿泊での体験価値に加えてアートとの出会いや、普段見ることのないアートの裏側を覗くような特別な体験ができてしまうのです。
また、「KAIKA」というネーミングは、見せる収蔵庫を意味する「開架」という意味に加え、日本のアート文化を広め「開化」させたい、さらに将来的にはアーティストの才能「開花」をサポートしたい、という想いが込められているようで、提携するギャラリーのアート作品だけではなく、「秋元雄史」さんや「舘鼻則孝」さん等の豪華な審査員 を迎えたコンテストも開催し(当時開催されたコンテスト概要はこちら)、入賞した作品もホテル内に設置してーティストの発掘にも一役を買っていました。
まさしく、アートとホテルが融合した施設でした。
1F
1Fは宿泊者以外でも無料で入れるエリアです。
入って早々に倉庫感を演出するかの如くフェンスに囲われるストレージスペースで作品との出会いを得られます。
また受付近くのショーケースでは、アートストレージを利用するギャラリーに所属するアーティストの作家集やグッズ販売も。
宿泊者の朝食を提供し、夜はバーにもなる「BAR KAIKA」では渋谷の「GEN GEN AN」を運営する「EN TEA」の厳選した茶葉の日本茶を飲める他、和文化を取り入れたメニューをアートを鑑賞しながら楽しめます。
特徴的な什器はアート作品の輸送や保管時に使われる木製クレートをイメージしてデザインがされていました。また、ステップや、そのほかのディテールにもこのクレートを想起させる組み物のようなデザインで統一され空間全体を彩っていきます。
さすがのインテリアデザインは長岡勉氏が代表を務めるPOINTが担当。
全体的に倉庫を想起される暗めの落ち着いたライティングと無骨なデザインで統一されている中で、アートを鑑賞となると、その対比により何かお互いを引き立たせる作用を感じられました。
B1
工事前のB1の様子
もともと倉庫の荷捌き場や駐車場だった場所は、宿泊者専用のラウンジと大きなストレージスペースとなっており、ゆったりとしたスペースでアートを鑑賞することのできる場所となっていました。
また、ミーティングスペースやランドリーも設置され、働き方に自由がある方であれば東京観光ついでにリモートワークでも役立つ機能が充実しており、長期滞在もできてしまいますね。
駐車場の名残を残すあたりは、リノベーションならではの渋いデザイン。
客室
客室は、ストレージ空間の雰囲気を引き継ぎながらも、ラワン材をアクセントに、モスグリーンを基調とした落ち着きと心地良さを感じるデザインでした。
個室タイプ10種類73室もご用意され、様々なバリエーションの客室を楽しめます。
客室に添えられる什器も組み物のようなデザインで統一されており、世界観がしっかり維持されていたのもグッときたポイント。
オリジナルの金物も空間にマッチ。
印象的な客室は、和室でした。旅館であれば和室は多いかと思いますが、このようなモダンなホテルの中ではなかなか見かけることがないのでは。
ファミリーやご両親連れにもおススメかもしれませんし、なにより居心地が良いので、あえてのカップル利用も良いかもしれません。天井に板張りしているところも居心地の良い空気感の演出に効いていました。
直近のイベント情報
なんと、企画展「Just call my name and I’ll be there」が、1FのSTORAGE 1にて、8月22日から10月18日まで開催されているようです。無料のエリアになるので宿泊までは、という方であっても伺う良い機会かもしれません。
YUI HORIUCHI 個展「Just call my name and I’ll be there」
会期:2020年8月22日~10月18日 8:00~20:00
会場:KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS
詳細:www.thesharehotels.com/kaika/events/1128/
この東エリアといえば、空きビルや空き倉庫をリノベーションしたギャラリーを使って、若手アーティストたちの作品を展示するなど、建築・アート・デザインの要素を組み合わせたイベントとして2003年~2010年の7年間続いた「Central East Tokyo」を思い出します。
10年という節目を経て再び東エリアにアートとリノベーションがリンクする施設が現れたことは、何かノスタルジックな気分を勝手に感じた今日この頃。
また、東エリアでアートと言えば、東京都現代美術館のある清澄白河もさらに盛り上がりを見せていますし、次の休みは東エリアでアートを満喫するのはいかがでしょうか?
案内していただいたのは、プロジェクトを担当したリビタの白崎さん
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企画・プロデュース:株式会社リビタ
インテリアデザイン:株式会社POINT
統括設計:株式会社アルコデザインスタジオ
グラフィックデザイン:田中義久
アート企画・コーディネート:高山健太郎(株式会社ノエチカ)
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