リノベる株式会社による連載企画「リノベを科学する」。
中古住宅やリノベーションに対する不明や不安、素朴な疑問をデータを用いて「見える化する」=「科学する」連載企画です。
あくまでもリノベーション事業者へオーダーするユーザーへの記事ですが、リノベーションの仕事を行う皆様にとっても知っておきたい情報です。
是非、チェックしてみてください!
(以下、リノベる公式noteより)
記念すべき第1回ゲストは、『住宅幸福論』を発表するLIFULL HOME’S総研所長・島原万丈さん。
お家の中で幸せを感じられることは、当たり前のようでそうではないのかも…?
そして、住まいの幸福度は暮らし方ひとつで高められるそう…!
リノベるが中古不動産+リノベーションの住まいに対する満足度・幸福度を調査した結果を見ながら、ビギナー研究員田形と、中堅研究員千葉が、「リノベーションは幸せな選択なのか?」を追究すべく、さまざまな疑問をぶつけてみました。(取材:リノベる。スタッフ/田形 研究員、千葉 研究員、文:村崎恭子)
>リノベビギナー:田形 研究員、元リノベデザイナー:千葉 研究員
田形:さぁ始まりました、『リノベを科学する』、記念すべき初回です!
千葉:いやぁ、緊張しますね…!がんばりましょう!
田形:はい!
千葉:『リノベを科学する』は中古住宅やリノベーションに対する不明や不安、素朴な疑問に、データを用いて、専門家の解説も交えながら、わかりやすくお答えする企画なのですが、第一弾のテーマは「住まいにおける幸福」となりました。
田形:はい。私自身、入社してからちょうど1年が経つのですが、PR担当としてお客様にお話をお伺いすることも多いんですね。そうすると、とても楽しそうにご自宅について説明してくださるんです。そして何より、皆さますごく幸せそうなんですよね。『リノベを科学する』第一弾として、この「幸せ」の根本的な理由を科学できないか考えた、という経緯なのですが、いきなりハードル高めなのも十分承知していて…とにかく、がんばってみましょう!実は今回、リノベーションを経験した私たちのお客様に、今のお住まいの満足度についてアンケートを取らせていただいたんです。今日は、住宅・不動産ポータルサイトを運営する株式会社LIFULLの社内シンクタンクLIFULL HOME’S総研の所長であり、幸せな住まいについて研究を続けられている島原さんをゲストにお迎えし、その結果を元にリノベ―ションを科学していきたいと思います。
田形/千葉:よろしくお願いいたします!
島原:よろしくお願いします。おもしろい結果が出ていましたね!
目次
1)住まいにおける「幸福」とは?
田形:早速ですが、島原さんが研究報告書である『住宅幸福論』の中で語られる「幸福」の意味合いが気になっています。これは、素敵な住まいに住むことが「幸せ」…という簡単なものではないんですよね?
島原:もちろん素敵な住まいに住むことは幸せだと思うんです。でも『住宅幸福論』を3冊やってきてはっきり言えるのは、「住まいの幸福って“ハコ”だけじゃない」ということですね。
田形:住まいそのもの、だけではないと。
島原:そうです。ハコだけではなくて、“暮らし方”による部分が大きいことがわかってきたんです。
田形:“暮らし方”というと?
島原:例えば、自宅に飾るものを丁寧に選ぶこと。そんなふうに暮らしに対する主体的な関わりをもつことが重要だということがわかったんです。インテリアも手をかければかけるほど自分好みになっていきますし、時間と共に蓄積されていくんですよね。広さや新しさなどのハコに対する満足度は時間と共に減っていくのに対し、主体的に積み重ねていく暮らしへの満足度は、長続きするんです。
『住宅幸福論シリーズ』
島原:そしてもう一つは“コミュニティ”。住んでる地域に友達がいるとか、家に友達を招くとか、人と交流しているということが大きなポイントになっていることがわかりました。
田形:なるほど。自分から積極的に暮らしや住まいに関わっていくことが自分を幸せにする、ということが、データとして証明されたわけですよね。
自分を幸せにするのは、自分。当たり前のような気もしますが、これまで考えたこともなかったので、びっくりしました。
島原:救いがありますよね(笑)自分の住空間を自分で良くしよう、という行動はどんな家に住んでいてもできる。そういう意味ではいいデータが出たと思っていますね。
田形:そうですね!それに気づくのが早ければ早いほど、その後の人生の幸福度が高まっていくなんて、素敵です。
2)注目される幸福の概念「エウダイモニア」って?
田形:最新刊『住宅幸福論Episode.3』の調査では、「満足度」とは別の項目で幸福度をはかっていますよね?
島原:今回、満足度とは別に「日々をポジティブな気持ちで過ごしているか」「よりよい気持ちで人生を送っているか」というようなことを聞きました。すると先ほど言ったような、住空間に主体的に関わっていることや人付き合いがあることがこれらの項目に大きく影響してくることがデータに表れたんです。
田形:フムフム。島原さんはこのような幸福の概念に「エウダイモニア」という言葉を用いられていますが、「エウダイモニア」ってどういうことでしょうか?
島原:実はこれ、元はアリストテレスの言葉で、最近の幸福学で注目されている概念なんです。より善い人生を送るために必要な精神状態や活動状態を表しているんだけど、単なる満足感やポジティブな感情との違いは、「それで自分自身が成長しているのか」「自分らしくいられるのか」「生きがいを感じているのか」など「倫理的」のニュアンスも含んだ言葉です。「ポジティブな感情」や「エウダイモニア」を含めて、単に「満足している」という状態を超えた包括的な幸福度を「ウェルビーイング」と呼びます。
田形:確かに、単純な「満足」とはちょっと違って、「誇りを感じる」など、心持や自分の生活時間の質につながる項目が並んでいる印象ですね。
つづきはリノベる公式noteでチェック!
いかがでしたでしょうか?つづきが気になる方が多いのでは?
このつづきは、リノベる公式note『リノベを科学する』を是非チェック!▼▼
note.renoveru.co.jp/n/n78f50651722b