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2022.08.23

リノベーションで「可変性のある間取り」を実現しよう!

リノベーションで「可変性のある間取り」を実現しよう!

~この記事でわかること~

  • 可変性のある間取り=ライフスタイルの変化に対応する間取り
  • 広々空間で用途の可能性を広げる
  • 間仕切りは固定せずに可動式で!
  • 用途は一つに絞らない

リノベーションは、限られた空間や制限のある中で設計し、お客様のリクエストに答えていきます。

その中には難題もたくさんあり、その一つに『可変性のある間取り』というキーワードを耳にする機会も少なくないのではないでしょうか?例えば、DINKSのお客様でも、将来的にお子様ができ部屋が必要になった時に困らないようにしておきたい、来客用の宿泊スペースをリビングの一角に設けたい、などは良くご要望として挙がってくるかと思います。

 

そこで、お客様から「可変性のある間取りにしたい!」と言われた際に「…???」とならないように、どの様な提案ができるのかをご紹介します!

 

引用元:photo AC

 

『可変性のある間取り』って何?

『可変性のある間取り』=ライフスタイルや家族構成の変化・多様性によって、暮らし方や住み方を変えることができる間取りを言います。

家族構成の変化への対応をどう考えていくか、実際のよく聞く例はこんな流れかと思います。

  • 乳児・幼少期:子供が遊べて家事をしながら様子が見られる広いLDKがほしい
  • 学童期:増える子供の物が仕舞える収納や勉強するスペースがほしい、一緒に寝るから寝室は1つで良い
  • 思春期:子供の個室がほしい

特に子供の有無や成長過程によって、必要な空間や住まい方は大きく変わります。それに合わせて間取りを変えることができたらより暮らしは快適になりますよね!

また、マンションの場合は更に使用できる空間が限られてしまいます。お客様のが多く、お部屋に納まりきらない…となる場合も少なくないはずです。「趣味が増えたとき用に収納を広くしたい、専用の個室が欲しい」「来客を呼ぶようになったら泊められるスペースがほしい」などなど。要望全てを叶えるのが難しい場合は一つの空間をいくつかの用途で併用できるよう工夫するのも手かもしれませんね。

 

部屋を細かく区切らない!

引用元:photo AC

可変性のある間取りにする一つが、細かく区切らない=広い空間を設けることです!細かく区切られた個室などは、収納できる家具の置き方や空間の使い方が限られてしまいます。

例えば広々としたLDKは

①子供の幼少期は遊び場→思春期には区切って個室
②一角にデスクを設けてワークスペース→来客時は宿泊スペース

など必要に応じて空間を使い分けることもできます。

動かせるもので仕切る!

先に書いた広い空間ややっぱり個室にしたいという場合には、壁を立てて仕切るのではなく、『動かせるもの』で仕切る方法もあります!

新築マンションなどでも見られる、引き戸・引き込み戸でリビングの一角を仕切る方法は日本古来の知恵ですよね。また、より簡単に効率良く仕切るのに下記もオススメです!

 

【ブラインド、ロールスクリーン、カーテン】
→下地やレールなどは必要ですがより小スペースで設置ができ、脱着や買い替えなどもし易いです。

【可動式家具】
→選ぶ家具によって収納兼間仕切りになり、子供部屋を収納タンス等背のある家具で仕切るのも一つです。

 

空間を併用する!

「寝室は寝室」「収納は収納」「書斎は書斎」と空間の用途は “一つだけ” に限定するのではなく、一つの空間でいくつかの用途を併用することも出来ますよね。WICに可動棚を設け、リモートワーク期間は棚の1段をデスク代わりにして書斎も併用する方も出てきています。

例えば玄関ホールや廊下は広く設けて
①子供の幼少期はLDKから繋がる遊び場→学童期は勉強スペース
②一角に書斎や趣味スペース→物が増えたり、子供が生まれたら収納スペース
など、併用+用途の変更で何通りにも空間を使えます。

 

固定家具で邪魔をしない!

リノベーションの際に、部屋に合わせて造作家具を作る場合があるかと思いますが、用途が断定される際は先も見据えて検討できるといいかと思います。作り付けの棚やカウンターデスク、壁掛けTVなどがその一例ですが、固定ではなく外せるようにしておくことで、収納する物を変えることが出来、板のサイズによってデスクにすることも可能です。もちろん、収まりや見た目の美しさも大切ですので、お客様の要望やライフスタイルを加味して選択・提案する必要はあります。

注意点

最後に、可変性のある間取りにする際に注意したい点がいくつかあるので挙げておきます!

《補強下地》
「広いLDKを子供が出来必要になったら個室の壁を建てる」「ブラインドやカーテンで後から区切る」などの場合は、事前に下地を補強しておく必要があります。その場合は補強下地の位置を想定して決める必要があるので、計画段階で打ち合わせしておきましょう!

《電気配線》
部屋の使い方を変える場合や間仕切る場合は、照明やスイッチ・コンセントの位置に注意して計画する必要があります。照明は用途が変わっても対応できるか?コンセントの位置はどこに必要か?など電気配線も間取りの変化に対応できるようにしておきましょう!

 

さて、今回はリノベーションで限られた空間を最大限に活用するための「可変性のある間取り」の作り方についてご紹介をしました。

この記事はあくまで基本の知識として頭に入れていただき、これ以外にも空間の特徴を活かした様々な方法があるかと思いますので、ぜひ先輩方のユニークな解決方法を聞いてみることもおススメします!

それでは、また次に記事でお会いしましょう!

 

 

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