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2021.03.22

リノベデザイナーも必見!事例&建材・家具の情報が一目でわかる 【TECTURE】って何!?

リノベデザイナーも必見!事例&建材・家具の情報が一目でわかる 【TECTURE】って何!?

~この記事でわかること~

  • 建築設計の多くの時間を割いているのはリサーチ業務
  • リサーチ業務圧縮のために使っておきたいツール「TECTURE」
  • ナレッジ蓄積はチーム全体の業務効率をあげるコツ

華やかそうに見えるリノベーション設計や、多くのデザイナーが実際に多くの時間を費やしているのは「リサーチ業務」ではないでしょうか。建材、家具、照明、実際にそれらが利用されている事例写真を集め、デザイナーの思い描くイメージをお施主様へ伝えていきますので、もちろん手を抜くことのできる業務ではありません。そんな、「リサーチ業務」を効率的にしてくれる手段が今注目を集めています!

設計事務所の竣工事例の写真から、メーカーのカタログ商品までワンストップでつながる検索サービス「TECTURE」(テクチャー) です。

今回は、「空間デザインの未来をつくる」をミッションとして掲げ、TECTUREと、TECTURE MAG(テクチャー・マガジン)を立ち上げたtecture株式会社の代表取締役を務める山根脩平さんにTECTUREを立ち上げた背景から、気になる機能についてお聞きしました。

山根さんは、建築業界からIT業界への移っていった異色の経歴の持ち主。リノベーションデザイナーも必見のインタビューを、是非ご覧ください!

 

 1)「TECTURE」で、できること

残念なことに、一般的に設計事務所では長時間労働・低賃金が当たり前になってしまっています。それはリノベーションの企業でも同じかもしれませんね。

その原因の1つは、様々な事を調べる検索に多くの時間が取られていることです。私たちは、実際に設計業務の工数を独自に調査してみました。その結果、クリエイティブ制作の時間が約2割、打合せの時間が約3割、あとのほとんどの時間をリサーチ業務に費やしていることがわかってきました。

皆さんピンタレストなどSNSや、雑誌などで参考になる事例写真を集めたり、そこで使われている部材をひたすら、写真をもとにリサーチしていますがなかなか見つからないのがリアルなところです。もし、事例写真をピックアップすることができて、デザインを担当した設計事務所までたどり着いたとしても、基本的にそこで使われている建材まで細かく書いていないものですよね。

例えば壁材を探して近い商品を見つけたとして、サンプルを用意するために、そこからメーカーへ問い合わせをしてメーカー営業を捕まえたり依頼フォームからサンプルを依頼する。そんな業務まで行うとなると実際の製品サンプルと対面するまでだけでも相当時間を要します。そうした時間がすごくもったいない。

TECTUREでは、ITの力でPinterestのような使い方をベースとして、さらに検索性を高めていき、メーカーを横断して使われている建材などの製品やその製品のメーカー担当者まで繋げていくことを目指しています。

そして、リサーチ業務が効率的になることで、余った時間を活用して、プライベートを楽しむのも勿論のこと、クリエイティブをよりブラッシュアップする時間に費やしたり、自身のインプットの時間に繋げることで、設計業務に携わる皆さんのアウトプットの質が上がり生産性の高い状況をつくれればと考えています。

 2) 情報が集まることでメリットが生まれる

また、素材や家具など製品情報が多くのデザイナーの目に留まることでメーカー側もPRの機会にもなりますし、自社の製品を使っている事例やデザインした設計事務所や企業を認知することにより営業先を見つける機会にもなっていきます。デザイナー側としては、メーカーとの情報交換も活発になり、よりお互いに取ってクリエイティブな化学反応が活発に起こるメリットも享受できるかもしれません。

リノベ設計職の皆さんも含めデザイナーは、製品を使われている様子を見たいところですが、メーカーは全国にショールームを構えることは難しいですよね。あとは、実際にショップなどで製品を使われている事例を見せるのが手段かと思いますが、商社や工務店を介して製品を販売する流れの中では、メーカーとしてどこの物件に使われたかまでは、なかなか追えていないのが実情かと思います。

TECTUREではマップも連携しているので、「事例写真」⇔「素材」⇔「実際に使用された事例の場所」が連携して、世界中のショップなどがある意味ショールームのようになります。この機能により、デザイナーと建材・製品との出会いを活発にしていくことにも繋がっていくかと思います。

 3) 新便利機能「オフィシャルアカウント」

まだまだ検索サービスとしては発展途上かもしれませんが、もっとできることがあると思い先日開始したのが「オフィシャルアカウント」機能です。

企業によってはしっかり過去の実績などデータベースで整理をおこなっているところもあるかともいますが、まだまだ発展途上のリノベーションの会社や、設計事務所などはなかなか整っておらず、属人的な状態で社内の情報やナレッジは蓄積されていないことが多いです。

そこでこの法人用のオフィシャルアカウントでは、事例やカタログなどを会社単位でアーカイブが可能となっていますので、この機能を通して情報の整理・共有ができます。設計事務所には、膨大な数のメーカーカタログがありますが、そこから実際に使用する商品は限られていますので、よく使うプロダクトに絞り込み、さらにはメーカーを横断してまとめて、オリジナルのカタログを作成することも可能です。

また、企業アカウントにて事例を公開していくことは集客の窓口にもなります。自社のホームページに事例を載せても、そこへのアクセスを集めて集客まで行える設計事務所は稀です。自社のナレッジを社内向きにデジタルアーカイブとしてまとめていく中で集客機能が加われば一石二鳥になるかと思います。

設計事務所などのまとめサイトなどもあるかと思いますがなぜか顔写真や経歴が中心で事例が少ないことが多いですが、あくまでもお施主様たちが依頼先を決める上で重要なのは事例です。業務改善ツールとして事例を集めることで、各社を比較しやすい状況をつくることのできるプラットフォームになることで、ファンづくり、そして集客につながる可能性が生まれていくかと思います。

現在、開設で約一か月ですが既に100社を超える企業や設計事務所が登録を行っていただいています。リノベーション業界は、発展途上の会社が多いかと思いますので、リノベノシゴトを読んででいる方々にも、是非使い始めてほしい機能ですね。

 4)  テクチャーが描く未来

情報をオープンにしていることへのメリットの方が大きいためこのようなサービスを展開していますが、情報をオープンにしたくないという意見も頂くこともまだまだあります。確かに頑張って作り上げた知識やナレッジを自社だけで回していくことで差別化もできますが、各社が同じ苦労をしてそれを回しているデザイナーの皆さんが苦労をしているため業界としての成長は鈍化しますし、新たな担い手もその苦労を見ていれば減っていくことにも繋がってしまいます。

逆にオープンにすることで、皆さんの生産性も上がりクリエイティブはブラッシュアップが二段階くらいのスピード感で、精度が上がっていくかと考えています。むしろ、ITの世界では実はそっちの方が一般的でもあります。

デジタルアーカイブの価値を理解して頂き、まずは多くの事務所や企業の方へ使い始めてほしいですね。是非、【TECTURE】をご利用ください!


山根 脩平

1984年生まれ。近畿大学理工学部建築学科卒業後、隈研吾建築都市設計事務所入社。その後LINE株式会社にて空間ブランディングの組織を立上げ。2019年2月、tecture株式会社を設立し、8月より現職。2020年7月に建築・設計者向けの画像検索プラットフォーム【TECTURE】、業界情報に特化したメディア 【TECTURE MAG】をリリース。

▼検索サービス【TECTURE】はこちら
www.tecture.jp/

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